「仕事場の人間関係に疲れた…」
「職場の人間関係を改善しようと試みたけど、もう無理…」
「職場の人間関係が辛すぎる…そろそろ見極めが必要かも…」
というあなたに、今回は
「職場の人間関係に疲れたら考えるべき5つのこと」
をご紹介いたします。
職場の人間関係によるストレスは、程度の大小こそあれ、どんな職場でも生じるものです。
入社して日が浅かったり、愚痴を聞いてくれる家族や友人がいたり、今の仕事が好きであれば、「気にしない」「割り切る」など、自分の受け止め方や考え方を変えることによって、うまく対処できる場合もあるでしょう。
しかし、いろいろな対処法を試したものの、目立った効果が得られず、上司に相談しても改善されず、人事部の人間やカウンセラーを頼っても状況が変わらない…そんな方も少なくありません。
では、改善の兆しが見えないまま、職場の人間関係に疲れたらどうすればいいか?
そんな時は、職場の人間関係の問題をいったん脇に置いて、あるいは、退職を視野に入れて、これからの人生や生き方について、あらためて考えてみるのです。
職場の人間関係に疲れたら考えるべきこと
職場の人間関係に疲れたら考えるべき「5つのこと」をご紹介いたします。
職場に行くことを考えただけで、体が拒絶反応を示したり、誰が見ても心身に不調をきたしている場合は、1日でも早く職場を離れ、心と体を整えるために十分な休息をとるべきです。
しかし、そうでない場合は、一度「立ち止まって考えてみる」ことをオススメします。
もしあなたが今「職場の人間関係に疲れている」なら、
「何かが間違っている」
と考えた方がいいでしょう。
つまり、あなたの「今までの考え方、今までのやり方」が、今の職場では通用しないということ。
これ以上「今までの考え方、今までのやり方」で押し通そうとすればするほど、職場の人間関係はますます悪化し、うまくいかないことが次から次に出てくることが予想されます。
では、
「職場の人間関係がどうしてもうまくいかない…」
「職場の人間関係に疲れた…もうどうしようもない…」
そんな時は、どうすればいいのか?
先ほど申し上げた通り、こんな時だからこそ、いったん足を止めて、
「立ち止まってじっくりと考える」
のです。
今の働き方、今のライフスタイル、今の健康状態、今の生き方について、
「ほんとうにこのままでいいのか?」
と、自分に問いかけて、自分なりの答えを探してみる。
そうすることで、時間はかかるかもしれませんが、
「次に自分は何をすべきか?」
「これから自分はどうあるべきか?」
が、何となくわかるようになってきます。
他の人よりも責任感が強く、真面目で一生懸命、自分に妥協することなく、誰かのために働いてこられた方ほど、現状を打破することだけに注意が注がれ、「立ち止まって考える」という選択肢があることになかなか気づけません…。
以下にご紹介する「職場の人間関係に疲れたら考えるべきこと」は、言わば
「自分との対話」
です。
職場の人間関係に疲れている方だけでなく、今自分がやっていることに少なからず疑問を感じている方は、心を落ち着かせて、ゆっくりお話しいただければと思います。
職場の人間関係に疲れたら考えるべきこと
- 自身の健康状態を細かくチェックする
- 自分の考え方や性格を客観的に把握する
- 自分が大切にしているものを再確認する
- ほんとうにやりたいことを探してみる
- 働き方やライフスタイルを見直してみる
それではひとつずつ詳しく見ていきましょう。
健康状態に異常はない?
職場の人間関係に疲れたら、今一度
「心身ともに健康で、常に100%の力を発揮できる状態か?」
と自分に問いかけてみましょう。
もし答えが「NO」なら、その原因と具体策を考えて、できることから実行する。
- 不規則な生活
- 短い睡眠時間
- 偏った食事
が続いている場合は、
あとで必ず「しわ寄せ」が来ますから、明日からと言わず、今日から改善しましょう。
ただし、
- 上司や部下からの暴言やパワハラ、セクハラがひどい
- 職場内の数人から無視や陰口、いじめを受けている
- 職場の雰囲気が最悪で、いつも緊張感が漂っている
- 要領の良い人ほど得をして、真面目な人が損をする
- 横暴な上司や部下による仕事の押し付けや責任転嫁
など、絶えがたい「職場の人間関係によるストレス」が原因で頭痛やめまい、動悸や息切れ、下痢や腹痛、手足の痙攣など、身体的な症状に現れている場合は、健康的な生活を送る以前に、1日でも早く職場を離れること!
そうでない場合は、できるだけ早く健康的な生活習慣へとシフトしましょう。
以下の通り、自然の中で過ごす時間を増やすのもオススメです。
フィンランドの研究では、「1ヶ月に5時間以上自然の中で過ごすだけで、ストレスが大幅に軽減され、脳を活性化し、記憶力、創造力、集中力、計画性が向上する。さらに、うつ病の予防効果もある」と報告されています
出典:樺沢紫苑(2021)『精神科医が見つけた 3つの幸福』株式会社飛鳥新社.
自分の考え方や性格は?
職場の人間関係に疲れたら、今一度、自分の考え方や性格を客観的に捉え直してみましょう。
考え方や性格に、良いも悪いもありません。
例えば、
「すべての物事を合理的に考える」という人は、効率よく仕事が進むように段取りを組むことには向いていますが、一方で、合理性を追求するあまり、関わる人の「思い」を無視した決定をしかねません。
また、
「神経質でいろんなことが気になる」という人は、仕事のスピードに関しては、周りの人に比べて遅いかもしれませんが、他の人が見落とすような細かいところに気が付くため、ミスが許されない「完璧さが求められる緻密な仕事」に向いています。
もしも、自分の考え方や性格が原因で、職場の人間関係がうまくいかない場合は、そもそも
- 今の仕事が自分の考え方や性格に適していない
- 自分の個性を良い方向に活かしきれていない
だけかもしれませんので、客観的に自分の考え方や性格を確かめることは、極めて重要です。
陸上界でも最も「勝ちにくい」100メートルを諦めて、僕にとって「勝ちやすい」400メートルハードルにフィールドを変えたのは、僕が最も執着する勝利という目的を達成するために「必要だった」と納得できたからだ。
出典:為末 大(2013)『諦める力』株式会社プレジデント社.
大切にしているものは何?
職場の人間関係に疲れたら、今一度
「自分がほんとうに大切にしているものは何か?」
と、自分自身に問いかけてみましょう。
「ほんとうに」大切なことは、とてもシンプルで身近にあるにも関わらず、日々の生活に忙殺されてなかなか気づくことができません。
それは、
- 幼い子供といっしょに過ごすこと
- 何もかも忘れて趣味に没頭できる時間
- 3度の食事と十分な睡眠、適度な運動
といったものかもしれません。
もしも、あなたが考える「ほんとうに」大切なものが、
「職場の人間関係による疲れやストレスによって邪魔されている」
と感じているなら、
「ほんとうに」大切なものを優先するために、何らかの行動を起こすべきです。
「ほんとうに」大切なものを置き去りにしていい理由は、どこにもありません。
「お金」と「愛」のそれぞれをどれだけ重視しているかと人生満足度との関係を調べたところ、なんと「お金」を重視すればするほど人生満足度は下がり、「愛」を重視する人ほど人生満足度が高まるという結果になっています。
出典:樺沢紫苑(2021)『精神科医が見つけた 3つの幸福』株式会社飛鳥新社.
心からやりたいと思えることは?
職場の人間関係に疲れたら、今一度
「自分が心からやりたいと思うことは何か?」
と、自分に問いかけてみましょう。
自分が心からやりたいと思うこととは、
「美味しいものを好きなだけ食べて、1日中、家でYouTubeを見たい」
「お金持ちになって、恋人といっしょに海外で暮らしたい」
といった、単なる願望ではありません。
自分が心からやりたいと思うこととは、わかりやすく言うと、
「人生をかけてやり遂げたいと思うこと」
と言い換えることができます。
例えば、
- 企業の業績アップに寄与することで会社の寿命を伸ばし、継続的な雇用を生み出す
- 美味しくて栄養価の高い野菜を作って、野菜嫌いの子供をなくし、健康に寄与する
- 自然の魅力や触れ合い方を子供たち伝えることで、自然環境保護への意識を高める
など、
自分が得意なことを活かした「自分にできること」や「努力次第で実現できること」でいいのです。
今いる職場が、「自分が心からやりたいこと」とかけ離れていて、なおかつ、人間関係に疲れているのであれば、それは、
「あなたがいる場所はここじゃないよ」
というメッセージなのかもしれません。
好きなことならコツコツ努力することもつらくはない。
楽しみながら、いつの間にか何かをつかむこともできる。
だから、好きなことを見つけて、それを一生、やっていってほしい。
見つからないなんて言っていないで、とにかく必死で探すのだ。
絶対に何かひとつはあるはずだ。
出典:やなせたかし(2012)『やなせたかし明日をひらく言葉』株式会社PHP研究所.
自分らしい生き方とは?
職場の人間関係に疲れたら、今一度「自分らしい働き方やライフスタイル」を模索してみましょう。
人付き合いが苦手な人にとって、大勢の人と一緒に仕事をしなければならない職場は心労が絶えず、心が休まる暇がありません。
幼い子供との時間を大切にしたいと思っているお母さんにとって、1日8時間、フルで働くことは、精神的にも体力的にも少々無理があるのでは?
毎日バリバリ働き、成果に見合った報酬を受け取りたいと考えている人にとって、保守的な社長や上司ばかりの会社は、さぞかし物足りないと感じることでしょう。
職場の人間関係による「疲れ」は、周りの人間や職場環境だけが原因ではありません。
自分に適さない働き方やライフスタイルを選んでいることによって、
- 自分が置かれている現状にいつも不満を感じている
- ちょっとしたことで過敏に反応し、腹を立てる
- イライラしやすく、すぐに感情的になってしまう
など、ストレスを溜め込みやすい状況に身を置いていることも、心身ともに疲れやすい原因のひとつとして考えられます。
他者の期待を満たすように生きること、そして自分の人生を他人任せにすること。
これは、自分に嘘をつき、周囲の人々に対しても嘘をつき続ける生き方なのです。
出典:岸見一郎 古賀史健(2013)『嫌われる勇気ー自己啓発の源流「アドラー」の教え』ダイヤモンド社.
まとめ
今回は、「職場の人間関係に疲れたら考えるべき5つのこと」について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
職場の人間関係に疲れたら考えるべきこと
- 自身の健康状態を細かくチェックする
- 自分の考え方や性格を客観的に把握する
- 自分が大切にしているものを再確認する
- ほんとうにやりたいことを探してみる
- 働き方やライフスタイルを見直してみる
「最悪と思われた出来事がきっかけとなって、人生が好転することがある」
そんな言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
かくいう私も、例外ではありません。
8年6ヶ月働いていた商社を辞めて起業したものの、半年も立たないうちに廃業…。
しかし、それがきっかけとなってネット印刷で働くことになり、WebマーケティングやWebライティングのスキルを身につけることができただけでなく、いろんな経験を重ねる過程において、大きな「気づき」を得ることができました。
その「気づき」とは、
- 心から楽しめて、やりがいを感じる「好きなこと」は何か?
- 苦労することなく、ずっと続けられる「得意なこと」は何か?
そして、
- 自分にとって「ほんとうに大切なこと」は何か?
という問いに対する「答え」です。
だからというわけではありませんが、もしあなたが今、職場の人間関係に疲れ果て、
「これから先、どうしていいかわからない…」
と考えているのであれば、今まで頑張ってきた自分の心と体を休め、いったん歩みを止めてから、冷静に今の自分を見つめ直し、心を軽くしてこれからの自分について考えてみて欲しいのです。
そして、何か気になることや、心に引っかかることがあれば、あまり深く考えすぎず、「絶対なんとかなる!」を合言葉に、勇気を持って行動することをオススメします。
そうすることで、良くも悪くも「前進」しますから。
そして、案外なんとかなります。
自らの人生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。
一方で、その選択について他者がどのような評価を下すのか。
これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。
出典:岸見一郎 古賀史健(2013)『嫌われる勇気ー自己啓発の源流「アドラー」の教え』ダイヤモンド社.
最後に、大切なことをもうひとつ。
もしあなたが職場の人間関係によるストレスで、心が疲れている…誰かに悩みを聞いて欲しい…解決策について相談したい…気持ちを落ち着かせたい…という場合は「オンラインカウンセリング」の利用をおすすめいたします。
オンラインカウンセリングとは、臨床心理士や国家資格を持つカウンセラーと1対1で約50分程度、オンライン上で気軽に悩みを相談できるサービスです。
具体的には、
- 自分の感情を素直に表現し、悩みを打ち明けることによって気持ちを落ち着かせる
- 日頃から抱えている悩みや問題をカウンセラーと一緒に考えて、解決の糸口を見出す
- 心の中にしまっていた気持ちを話すことで、今置かれているの自分の状況を整理する
- カウンセラー(専門家)の話を聞くことで、客観的な視点から自分の考えを認識する
ことによって、
ひとりで抱え込んでいた不安や悩みを和らげ、心の健康を取り戻す効果が期待できます。
私がそうであったように、心の不調が身体的な症状(心身症)に発展すると、心と体が健康な状態に戻るまで数ヶ月~数年かかることも珍しくありません。
なので、今現在、職場の人間関係による強いストレスや大きな不安を抱えていらっしゃる方は、自分の心と体を最優先に考えて、オンラインカウンセリングに限らず、心のケアやリフレッシュ、あるいは、ストレスの原因から距離を置くことを検討してみましょう。
ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました (^.^)