社是とは?社訓とは?経営理念との違いもわかりやすく解説

奈良県 高見山の山頂 撮影者:うさやん

「社是とは何か?」

「社訓とは何か?」

「社是と社訓と経営理念の違いは何?」

そんなみなさまの疑問にお応えするために、今回は

  • 社是や社訓の意味と読み方
  • 社是と社訓と経営理念の違い

をわかりやすく解説いたします。

社是や社訓は、経営理念に比べるとあまり馴染みがないという方も多いのではないでしょうか。

私もこれまでいろんな会社を見てきましたが、社是は時おり目にしましたが、社訓を掲げている会社は少なかったように思います。

「フラットな組織」が増えつつある今日において、社内での上下関係がますます希薄になり、社訓の意味や必要性があらためて問われているのかもしれませんね。

それでは早速見ていきましょう。

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社是とは

社是とは、「会社が正しいとする考え方や価値観」を意味します。

会社の理想像や目指すべき姿、会社の誓いや宣言、と言い換えることもできるでしょう。

社是の読み方は「しゃぜ」。

「是(ぜ)」という漢字は「道理にかなっている」「正しい」という意味があります。

社是は経営理念と同様に、創業者の経営哲学や経営観が反映されたものが多く、会社経営の目的や、従業員が共有すべき会社の理念(根底にある不変の考え方)を、短い言葉や文章で記したものが目立ちます。

そういう意味において、社是とはまさに会社経営の要(かなめ)であり、会社経営を行う上での大方針と言えるでしょう。

会社経営について、いわゆるハウツー本が無数に出版されています。

「どうやるか」ということも、経営戦術としては必要です。

ただし「how to do=やり方」の前にもっと重要なのは、「how to be=どうあるべきか」ということです。

会社で言えば、経営理念や社是がこれに当たります。

出典:塚越 寛(2019)『末広がりのいい会社をつくる ~人も社会も幸せになる年輪経営~』サンクチュアリ出版.
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社訓とは

社訓とは、「会社で働くすべての従業員が順守すべき行動規範や行動指針」です。

あるいは、社訓とは、創業者(経営者)の教えや戒めを記した教訓、または心構えと言い換えることもできます。

「訓」という漢字には、「言いきかせてわからせる」「教える・諭す(さとす)」という意味がありますから、経営者が尊敬できる人物であれば何ら問題はありませんが、そうでない場合は少し抵抗を感じる人もいらっしゃるかもしれません。

社訓は従業員が常に心に留めておくべきものですから、覚えやすくて読みやすいように、短い言葉や文章を箇条書きで記したものが多く、語尾は従業員を諭すように、「~べし」「~たれ」「~する」「~(する)こと」という表現が目立ちます。

正しい理念や社是・社訓によって会社が進むべき方向性をしっかりと共有していれば、仕事のしかたはそれぞれの個性や能力を生かしてよいと思います。

細部にわたり社員の働き方を管理することはありません。

出典:塚越 寛(2019)『末広がりのいい会社をつくる ~人も社会も幸せになる年輪経営~』サンクチュアリ出版.
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社是と社訓と経営理念の違い

社是と社訓と経営理念の違いを解説します。

繰り返しになりますが、

社是とは、

「会社が正しいとする考え方や価値観」です。

社訓とは、

「会社で働くすべての従業員が順守すべき行動規範や行動指針」です。

そして、経営理念とは

「会社が大切にしたい考え方や価値観」です。

もうお気づきかもしれませんが、社是と経営理念は

「会社の考え方や価値観」

を意味しますから、その間に大きな違いはありません。

あえて違いを述べるならば、

  • 社是の方がより短い言葉で言い表した詩的なものが多い
  • 経営理念の方が文章や箇条書きで表したものが多い

といったところでしょうか。(あくまで個人的な所感です)

一方で、社訓は

「従業員が守るべき行動規範や行動指針」

を表しているため、社是や経営理念とはまったく意味が異なります。

ただし、社是と社訓と経営理念の違いについては、会社や経営者によって解釈の仕方が異なりますので、それらを掲げるときは「自社における定義」も合わせて記載することをオススメします。

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まとめ

今回は、

  • 社是や社訓の意味
  • 社是と社訓と経営理念の違い

について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

最近では、社長や上司が中心となって組織をマネジメントするのではなく、「ティール組織」という言葉が示すように、個々の社員が自分たちで独自のルールや仕組みを作り、意思決定するケースも見られます。

そのような組織づくりを目指すのであれば、社訓は無用の長物(ちょうぶつ)でしかありません。

一方で、社訓は、学校を卒業したばかりの新社会人が、はじめて社会に出て働くときの姿勢や心構えを教えてくれる、貴重なアドバイスになり得ることも事実。

「職業人として最も大切なことは何か?」

社是や経営理念からは、その答えが見えにくいように思いますが、社訓にはその答えが記されているような気がしてなりません。

社是や経営理念を掲げることで、従業員の気持ちをひとつに束ねることが大切であると同時に、従業員の人間的な成長も、企業が成長する上では必要不可欠です

社訓は、後者である「人間的な成長」を促す先人の教えと言えるのかもしれませんね。

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ということで、今回はこの辺で。

最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)

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