「値上げの理由がなかなか上手くまとまらない…」
「納得していただきやすい値上げの理由とは?」
「世の中の一般的な値上げの理由を知りたい」
というあなたに、今回は、代表的な値上げの理由を3パターンをご紹介するとともに、それぞれの特徴を解説いたします。
お客様や取引先に商品やサービスの値上げをお伝えする際、最も難しいのが
「値上げの理由を上手に説明できるかどうか?」
です。
逆に言うと、値上げの理由がお客様や取引先にとって、
「納得できる」「理解できる」
ものであれば、顧客離れを最小限に抑えて、その後の対応に追われることもありません。
今回ご紹介する「値上げの理由の代表例」をぜひご参考にしていただき、多くのお客様が納得できる値上げの理由を考え、文書化する際にお役立ていただければ嬉しく思います。
それでは早速見ていきましょう。
値上げの理由の代表例
代表的な値上げの理由をご紹介します。
料金を値上げする理由は会社やお店によってさまざまですが、値上げの理由は大きく「外的要因」と「内的要因」に分けられます。
外的要因
原材料費・資材費/外注費/流通コスト/通信費/光熱費など
内的要因
利益率の確保/人件費の高騰や人手不足/品質の改善など
外的要因による値上げは、ビジネス環境の変化や、天変地異など、自社とは直接関係がない理由による値上げです。
自社だけでなく、競合他社も同じように影響を受けているはずですから、値上げするタイミングや値上げ幅を慎重に考える必要があります。
一方、内的要因による値上げは、自社の都合によるものです。
外的要因に比べると、お客様や取引先にご理解ご納得いただきにくい側面がありますから、慎重に言葉を選びながら内容を考え、「伝えた時の印象」にも注意を払う必要があります。
以下、「代表的な値上げの理由」として、
- 外的要因による原材料費や流通コスト増大に伴う値上げ
- 内的要因による人手不足や人件費の高騰に伴う値上げ
- サービスの浸透や事業の拡大に伴う「戦略的」な値上げ
について、解説いたします。
それでは順番に見ていきましょう。
コスト増大に伴う値上げ
コスト増大に伴う値上げは、お客様に最もご納得いただきやすい値上げの理由のひとつです。
値上げを行う理由の中で、最も多いのが、原材料費や外注費をはじめ、光熱費や通信費、流通コストの高騰によるものではないでしょうか。
商品を製造・販売したり、サービスを提供する上で、上記のコスト増大は商品やサービスの利益に直結しますから、自社の企業努力だけではどうにもならない場合は、品質を下げるか、あるいは値上げする他ありません。
コスト増に伴う値上げは、同業他社にも起こり得ることですから、いずれは他社も値上げに踏み切る可能性が高いと言えますが、大量生産・大量販売している大企業は、もともと原価を低く抑えているため、値下げを実行しないケースもあります。
そういう意味では、値上げする時期やタイミングや、「どれくらい値上げするか?」といった値上げ幅を慎重に考える必要があります。
人手不足に伴う値上げ
人手不足や人件費の高騰に伴う値上げも、一定の理解を得やすいのではないでしょうか。
少子高齢化に伴う労働人口の減少は、特定の業界に限らず、いかなる業種や職種においても深刻な社会問題として受け止められています。
最近では外国人を採用したり、定年退職なさったご年配の方や、子育て中のお母さんの隙間時間を上手に活用する企業も増えていますが、全ての会社やお店が採用できるわけではありません。
今いる従業員の賃金を上げ、待遇を改善するなど、健全な職場環境を整えるといった「道徳的な観点」から見ても、人手不足による値上げはお客様にご納得いただきやすいと言えます。
人手不足に伴う値上げによって注文数が減ったとしても、残業が減って、適性な仕事量へと変わり、従業員の精神面や健康面がプラスに転じれば、利益率だけでなく作業効率も上がりますから、全体的にはプラスにはたらくことが予想されます。
戦略的・意図的な値上げ
戦略的な値上げ、あるいは意図的な値上げが、お客様に受け入れられるかどうか?は、これまで提供してきた商品の品質やサービスの内容によって判断されます。
例えば、自社のサービスがお客様に広く浸透した時点で、値上げを行う場合。
新しい商品やサービスを一人でも多くの方に利用、あるいは体験していただくために、発売当初は利益を度外視した低価格で販売しておいて、「本来の価格に戻させていただく」というニュアンスを含ませながら、値上げを実行します。
「今までこの値段で購入できていたのが不思議なくらい」
「現状のサービス内容であれば、多少の値上げは納得できる」
お客様にそう言っていただけるくらい、競合他社が簡単に真似できない地位を確立できていれば、多くのお客様は心から納得してサービスの利用を継続してくれるでしょうから、多少の値上げが原因で激しい「顧客離れ」が生じることはありません。
Amazonプライムの利用料金や、Netflix(ネットフリックス)の月額料金の値上げなどは、上記のケースに該当するのではないでしょうか。
値上げの理由を文書化する
記事の冒頭でも申し上げましたが、値上げの理由を伝えるときは、文書化することが必須です。
値上げは、伝え方や伝える人によって内容や印象が微妙に変化しますから、値上げが確定した時点で速やかにの「値上げの理由」を文書化して、まずはメールやDM、お手紙やホームページで伝えます。
優良顧客やお得意先様に関しては、メールやホームページで告知する前に、電話や対面で大まかな情報だけを先にお伝えして、詳しい情報については、メールやホームページでご確認いただくると良いでしょう。
段階的に値上げの情報をお伝えすることで、お客様も値上げを受け止める心の準備ができますし、誤った情報を伝えてしまうことや、お客様の勘違いや思い違いを防ぐこともできます。
その他、一般のお客様については、値上げをお伝えする際にお問い合わせ先を記載し、必要に応じて、担当者に繋いだり、カスタマーセンターでフォローすれば問題ないでしょう。
値上げによって一定数のお客様が離れることは仕方ありませんが、絶対に離したくないお客様や取引先は、上記の一手間を加えることをオススメいたします。
お客様や取引先が少なく、営業パーソンが電話や訪問のみで値上げを伝える場合も、値上げの理由については文書化したマニュアルを作成し、値上げの理由に関する情報を統一しておきましょう。
なお、値上げの理由を文書化した例文は、以下の記事をご参照ください。
まとめ
今回は、代表的な値上げの理由を3パターンご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
値上げをする際は、基本的に事前告知が必須です。
しかし、ネットショップのAmazonでは、商品の値段が株価のように、予告なく上がったり下がったりすることがあります。
Amazonを利用している方であれば、
「カートに入れた商品が、翌日見ると値上げされていた…」
「先月買った商品を再注文しようとしたら値上げされていた…」
といった経験が何度かあるのではないでしょうか。
もし次に同じようなことがあれば、その時、
自分の中でどのような感情が湧き起こるのか?
をぜひ観察してください。
「まあ仕方ないか」と思って購入するのか、
「めっちゃショック…」と思って購入を止めるのか。
そして、
「購入する、購入しない」のボーダーラインとなる値上げ金額を考えてみて欲しいのです。
値上げする側の立場から
「この商品の値上げ幅をどれくらいにするか?」
を考えると、
「これくらいなら引き続き買ってくれるだろう」
と安易に考えてしまいますが、
いざ自分が値上げされる側の立場になると、ものすごくシビアに考えることに気づかされます。
そして、この感覚が、値上げ金額を考えるときに役立ちます。
ネットショップのAmazonさんを利用することで、このギャップを手っ取り早く肌で感じることができますから、Amazonユーザーさんはぜひお試しくださいませ。
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ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)