販売価格の決め方を、3つのステップでわかりやすく解説!

兵庫県 氷ノ山の登山道 撮影者:うさやん

「販売価格の決め方がわからない…」

「適正価格の決め方が知りたい」

「売れる価格設定とはどのようなものか?」

というあなたに、今回は、「売れる販売価格の決め方 3つのステップ」をご紹介します。

今回ご紹介する方法は、前職のネット印刷で、印刷商品の企画から開発、価格設定やマーケティングなどを10年以上経験し、いろんな価格設定の方法を試しながら、トライアンドエラーを繰り返した末にたどり着いた、独自の価格設定の方法です。

販売価格の決め方を間違えてしまうと、様々な弊害を引き起こします。

他社の商品と比べても引けを取らないのに、全く売れない…

利益が低すぎたため値上げを行ったら、売れなくなった…

原価をもとに価格設定したが、売れ行きが悪く値下げすることに…

そんな悲劇をおこなさなためにも、ぜひこれからご紹介する「売れる販売価格の決め方 3つのステップ」を参考にして、戦略的な価格設定を行っていただきたいと思います。

それでは早速見ていきましょう。

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販売価格の決め方

「販売価格の決め方 3つのステップ」を解説します。

世の中にはいろんな価格設定の方法が存在しますが、ここでご紹介する方法は、

「売れる価格を設定する方法」、あるいは「戦略的な価格を設定する方法」です。

販売価格の決め方 3つのステップ

  1. 競合他社の価格をリサーチして、値ごろ感を掴む
  2. 自社独自の強みを考慮して、適正価格を設定する
  3. 利益や原価を考慮して、戦略的に価格を調整する

それでは順番に見ていきましょう。

市場の値ごろ感を把握

販売価格の決め方、最初のステップは「市場の値ごろ感を把握する」です。

値ごろ感とは、

この商品だったらお客様はいくらで買うのか?

という、世間一般の方がイメージする価格(帯)です。

では「値ごろ感」を知るためにはどうすればいいか?

あくまで値ごろ「感」なので、感覚的な物差しとなりますが、参考になるのはやはり競合他社の価格設定でしょう。

ただし「値ごろ感」は商品のUSPとセットで考えなければなりませんから、単に競合他社の価格だけを抽出してもあまり意味がありません。

商品の選択肢が増えて、ネットで簡単に他社比較ができるようになった今日、お客様もいろんな「比較サイト」を参考にしたり、ご自身で調べるなどして、価格だけでなく品質やサービスの範囲まで細かくチェックしています。

例えば、あらゆる製品を価格が安い順にチェックできる「価格ドットコム」においても、お客様は必ずしも最上位に表示されるお店で買い物をするわけではなく、お店の対応やお客様の声となるレビューを確認してから購入するショップを総合的に判断します。

そのため、競合他社の価格をリサーチするときは、くどいようですが価格だけを見るのではなく、主なサービス内容も必ずチェックするようにしましょう。

「値ごろ感」を調べる手段として、シンプルに周りの友人や家族、職場の同僚や他部署の人間に聞くという方法もありますが、ここでも注意すべき点があります。

意見を聞く相手によって

  • 商品にそこそこ興味がある人
  • ぜひ欲しいと思っている人
  • 全く興味がない人

など、趣味趣向や価値観がバラバラなので、その点は差し引いて受け止める必要があるでしょう。

商品のメインターゲットとなる人だけを集めて「値ごろ感」を教えてもらいたいところですが、そうなると無料モニターを募集したり、試食会を開いたり、体験会を催すなど、大掛かりなリサーチとなるため時間と労力を費やすことになるため、費用対効果の観点から個人的にはオススメしません。

繰り返しますが、値ごろ「感」であるだけに、正確な?「値ごろ感」は存在しませんから、競合他社の価格や特徴をある程度リサーチして(そこに時間をかけすぎることなく)決めるなり、必要に応じて数人の意見を聞いて、肌感覚で「値ごろ感」を掴むのが良いでしょう。

現状の適正価格を設定

販売価格の決め方、次のステップは「現状の適正価格を設定する」です。

この段階では、あくまで「現状の適正価格」を設定するだけで、販売価格を確定させるわけではありません。

現状の適正価格を設定する際は、

値ごろ感」と「他社と差別化できる自社独自の強み(USP)」を考慮します。

例えば、市場で平均的な機能を満たした商品が3,000円だとすれば、自社の商品が他社の商品に比べてデザイン性や機能面で優れているなら、販売価格を3,500円に設定する。

反対に、自社の商品がいくつかの点で他社よりも劣ると判断した場合は、販売価格を少し低く見積もって2,500円に設定します。

せっかく商品を作っても、売れなければ意味がありませんから、まずは

「どれくらいの販売価格であれば、お客様に買っていただけるか?」

を考えるのです。

これが販売価格を設定する上で、優先かつ重視すべき点であり、次のステップでは原価や利益を勘案して、戦略的に価格を調整し、最終的に販売価格を決定します。

戦略的に販売価格を調整

販売価格の決め方、最後のステップは「戦略的に販売価格を調整する」です。

前のステップで、値ごろ感やUSPを勘案した現状の適正価格がわかりました。

最後のステップでは、適正価格に戦略性を持たせて、

どのような価格戦略をとるか?

を考え、その戦略に適した販売価格に最終調整します。

例えば、あえて利益を少なくして、価格優位性を持たせることで、「安さ」という、お客様にとって最もわかりやすい価値をPRし、まずは市場に自社の存在を知っていただく。

販売数量が増やすことができれば、原価を安くすることも難しくありませんから、時間はかかるかもしれませんが、最終的には一定の利益も確保できるというわけです。

あるいは、価格を少し高く設定するとともに、目標とする販売数量を下げて、品質やUSPを強調しながら販売プロモーションを展開し、「少し高いけど高品質」というイメージを市場に浸透させる。

既存の商品を販売しながら、品質の改善やデザイン性をさらに高めることができれば、高級感やプレミアム感が備わり、さらに「高価格帯のブランドイメージ」を浸透させることができます。

いずれにしても、まずは市場における自社のポジショニングを再確認し、「できること」と「できないこと」を見極め、次に「どうなりたいか」「どうあるべきか」を考え、未来視点で価格戦略を考え、実行する

販売価格の決め方によって、会社や商品の方向性が定まります。

過去の延長線上から販売価格を決めるのではなく、未来を見据えた戦略的な価格設定を行うことで、新たなお客様との出会いが生まれることを、決して忘れてはなりません。

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まとめ

今回は「販売価格の決め方」について、独自の手法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

忘れないように、最後にもう一度おさらいしておきましょう。

販売価格の決め方 3つのステップ

  1. 競合他社の価格をリサーチして、値ごろ感を掴む
  2. 自社独自の強みを考慮して、適正価格を設定する
  3. 利益や原価を考慮して、戦略的に価格を調整する

私自身、過去に勤めていた商社やネット印刷において、商品開発を行うたびに自らプライシングを行い、商品の値上げや値下げも何度か経験しましたが、「この価格で間違いない!」と確信を持って決めたことは数回しかありません。

価格にはいろんな見方や考え方があり、値上げや値下げ、プライシングに関するビジネス書も数多く発売されています。

私もこれまで何冊もの価格に関する書籍を読みましたが、切り口は違えど、商品それ自体を売るのではなく「価値を売る」ことの重要性について書かれた書籍が多いようです。

人は価値交換によって商品を購入したり、サービスを利用したりするわけですから、当然といえば当然なのですが、自社の商品やサービスにどれくらいの価値があるのか?はなかなかイメージしにくいもの。

お客様によってそれぞれ価値観が異なりますし、購入するタイミングや場所、時代の移り変わりによっても商品やサービスの価値は変化しますから。

そんな状況の中で、どのような価格に設定にすれば最も多く売れるのか?

これは本当に難しい問題です。

今回ご紹介した方法は、リアルな現場で価格設定を数多く経験し、試行錯誤の上に導き出した方法ですから、販売価格の決め方に慣れていない方は、ぜひお試しいただきたいと思います。

ということで、今回はこの辺で。

最後までお読みいただきありがとうございました。^ – ^

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