USPの意味や作り方を解説!自社の強みを見つける方法も

氷ノ山にて ブナの巨木 撮影者:うさやん

「USPとはどのような意味を持つのか?」

「USPの作り方が知りたい」

「自社の強みをどうやって見つけたらいいのかわからない」

というあなたに、今回は

  • USPの意味
  • USPの作り方

を解説いたします。

ネットでかんたんに数多くの商品を比較できるようになった今日において、自社(商品)の強みや他社との違いを明確に示すことができなければ、似たような商品の中に埋もれてしまいます。

パソコンやインターネットが普及しているこの時代、ターゲットとするお客様に自社の商品を選んでいただくためには、USPの存在が欠かせません。

それでは早速見ていきましょう。

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USPの意味

USPの意味を解説します。

USPとは「Unique Selling Proposition(ユニークセリングプロポジション)」の頭文字をとったマーケティング用語です。

直訳すると「ユニークな販売提案」となりますが、ビジネスにおけるUSPは、

競合他社との差別化を図る自社独自の強み」を意味します。

USPとはマーケティングの核であり、あらゆるマーケティング活動の中心にある考え方です。

商品企画を行う時、

広告宣伝を行う時、

マーケティング戦略を考える時、

USPを中心に据えることで、一貫性を持ったメッセージをお客様に届けることができます。

自社のUSPを作成し、USPを社内外に浸透させることで、自社の商品やサービスがお客様に選ばれる理由が明確となり、市場における自社のポジショニングや優位性が定まります。

「USPなしにマーケティング活動は成り立たない」

と言っても過言ではありません。

例えば、数ある選択肢の中から商品を選ぶとき、お客様は必ずいろんな商品を比較します。

「商品Aと商品Bの違いは何か?」

「なぜ商品Cは価格が高いのか?」

「商品Dのレビューは良いか?」

などなど、購入する商品によって比較するポイントは様々です。

では、仮に自社の商品やサービスが他社と比較された場合、

「具体的に何がどう違うのか?」

「他社との決定的な違いは何か?」

「自社独自の強みは何か?」

をはっきりとお客様にお伝えできるでしょうか?

即答できるでしょうか?

自分たちが扱っている商品やサービスであるにもかかわらず、上記の質問に答えられない、あるいは質問されてから考え込んでしまう…という方が少なからずいらっしゃいます。

少々厳しいことを言うようですが、他社との決定的な違いや自社の強みさえわからない、あるいは即答できないようでは、お客様に自信をもって自社の商品やサービスをオススメすることはできません。

では、どうすれば「競合他社との差別化を図る自社独自の強み=USP」を作ることができるのか?

次に、「USPの作り方」を見ていきましょう。

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USPの作り方

USPの作り方を、2つのステップに分けて解説いたします。

USPの作り方

  1. 自社独自の強みを見つけ出す
  2. 他社との差別化を明確にする

ご覧の通り、USPの作り方はいたってシンプルです。

具体例を挙げながら、わかりやすく解説いたしますので、

会社のUSP

商品のUSP

サービスのUSP

を作る際に、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

それではひとつずつ見ていきましょう。

自社独自の強みを見つけ出す

USPの作り方、最初のステップは「自社独自の強みを見つけ出す」ことです。

「他社との違い」はいったん脇に置いて、まずはじめに、自社独自の強みをひとつでも多く見つけることに専念します。

いくら考えても「自社の強みがいまいちわからない…」という方は、すでにご利用いただいているお客様に「数あるお店(会社)があるの中で、なぜ私たちのお店を選んでくれたのですか?」と聞いてみてください。

「お客様が自社のお店を選ぶ理由=他社にはない自社の強み」

ですから、これほど明快な答えはありません。

例えばパン屋さんの場合、

  • 自宅から駅に向かう途中にあるから
  • 駐車場に車を止めやすいから
  • 店員さんの愛想がいいから

といった、味や価格とは全く関係のない答えが返ってくることがあります。

つまり味や食感、価格などは他のパン屋さんとあまり変わらないけど、通勤や通学途中にあるので利用しやすく、店員さんの接客態度が良いのでついつい買ってしまうということが「自社の強み」であることがわかります。

これから会社を起業する、お店をオープンするという方はまだお客様がいませんから、周りの先輩や友人から「すごいね!」と言われることを強みにすると良いかもしれませんね。

他社との差別化を明確にする

USPの作り方、次のステップは「他社との差別化を明確にする」ことです。

自社の強みがある程度わかったところで、今度はそれらの中から

お客様にとって価値が高く、より競合他社との差別化を図ることができる強み」

をピックアップしてみましょう。

選び抜かれた自社の強みが、他社と決定的に差別化できるものであり、自社が得意としていることで自信があるものならば、USPの核となり得ます。

例えば、先ほど例にあげたパン屋さんでは、お客様が自分たちのお店を選ぶ理由として、ほとんどの方が「サンドイッチの種類が豊富でどれもボリュームがあって美味しいから」と答えてくれたとしましょう。

気になって周辺のパン屋さんをリサーチしたところ、半径10キロ以内のパン屋さんはサンドイッチの種類が少なく、具材も今ひとつ…あまり力を入れていないことが判明。

それに比べて自分たちのお店では以前からサンドイッチにはこだわっていて、豊富なラインナップや見た目のボリューム、使用している具材の美味しさには自信がありました。

使っているパンもサンドイッチ用に焼き上げています。

そこで、今まで前面に出していた「焼きたてパンのお店」に「サンドイッチ」を加え、サンドイッチに続いてお客様の声が多かった「愛想の良さ」を盛り込んで、元気いっぱいの笑顔でお客様をお出迎えすることUSPとし、次のような一文で表現することにしました。

「お腹も心も満たされる、サンドイッチと焼きたてパンのお店」

いかがでしょうか?

単なる「焼きたてパンのお店」だった頃と比べると、なかなかのインパクトがあると思います。

「サンドイッチ」というフレーズを、あえて書いているパン屋さんも珍しいですからね。

さて、USPが明確になったら、今度はそれを守り、常に進化していく必要があります。

今現在は他社との差別化が可能な強みであっても、その強みが、この先も永続的に強みとなる保証はどこにもありません。

他社も同じように他のお店をリサーチしていますから、真似されやすい強みはいずれ他社に追いつかれます。

そうなる前に自社の強みをさらに強化できないか?

もっとお客様に喜んでいただくためにはどうすればいいか?

を考え、強みをさらにアップデートさせておきましょう。

例えば

  • もっと早くできないか?
  • もっと安くできないか?
  • もっと品質を上げることはできないか?
  • もっと鮮度を良くできないか?
  • もっと種類を増やせないか?
  • もっとユーザビリティ(使いやすさ)を工夫できないか?
  • もっといろんな支払い方法を用意できないか?

などなど、いろんな視点から商品やサービスのバージョンアップを考えてみてください。

その際は、USPに掲げた内容を必ず守ることが大前提となります。

USPは「お客様との約束」でもありますから、約束が守れない会社やお店はお客様からの信頼を失ってしまいます。

USPが完成したら、USPのバージョンアップを考えてみる。

USPは一度作ったら終わりではなく、進化し続けることを忘れてはなりません。

そして、USPが完成したら、最後にUSPを社内外に浸透させましょう。

USPはお客様に伝えるだけのものではなく、社内にも定着させる必要があります。

社内の掲示板やミーティングルーム、スタッフの名刺やデスクトップの壁紙、会社案内やホームページ、チラシやパンフレットなど、あらゆるところに記載して、USPが常に目に入るようにしておくことが大切です。

そうすることで従業員やお客様に、ゆっくりジワジワと、時間をかけて浸透させましょう。

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まとめ

今回は、USPの意味や作り方について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

この記事が、会社や商品のUSPを作るきっかけになれば幸いです。

話は変わりますが、広告物や販促物を制作する際は、そこにUSPだけを記載するのではなく、自社の強みと思われるものは、全て記載することをオススメいたします。

先ほどのパン屋さんの例で言うと、

  • パンの焼きあがり時間
  • サンドイッチの種類

を書いておく。

その他にも、

  • 駅から徒歩1分!通勤や通学の際にどうぞ
  • 大型車も大歓迎!広い駐車場で○台完備
  • スタッフ全員、笑顔でお出迎えいたします!

など、お客様から教わった強みもできるだけ記載しておくと効果的です。

中には「そんな当たり前のこと…」と思われるものもあるでしょうが、お店の方にとってはごく当たり前のことであっても、お客様にとっては足を運ぶきっかけになることが多々あります。

お店の存在は前から知っていたけど、まだ利用したことがないお客様を呼び込む大きなきっかけのひとつになる可能性もありますから、書けることは全部書いておきましょう。

ひとりでも買ってくれるお客様がいる限り、

あるいは利用してくれるお客様がいる限り、

「他社との差別化を図る自社独自の強み」は必ずあります。

少なくとも私がこれまで関わってきた会社やお店はそうでした。

あとはそれを

「探そうとするかしないか」

「作ろうとするかしないか」

「発信するかしないか」

だと思います。

それらを「やるかやらないか」で新たなお客様との出会いが増えるのであれば、繰り返しご利用いただけるファンが増えるのであれば、これからでも遅くはありません。

今からでもやってみましょう!

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ということで、今回はこの辺で。

最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)

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