卸売業は衰退している?減少の理由や今後の課題、将来性は?

平泉寺白山神社にて 撮影者:うさやん

卸売業は衰退してしまったのか?

中小の卸売業が抱えている課題は何か?

卸売業の今後は?将来性はあるのか?

そんな疑問をお持ちのあなたに、今回は、8年4ヶ月もの間、卸売業界で勤務していた筆者が、

  • 卸売業は衰退しているのか?を、データから読み解きます
  • 卸売業が減少している理由や、今後の課題を明らかにします
  • 卸売業の将来性について、独自の視点から解説いたします

なお、今回お話しする卸売業に関する考察は、インターネット上に公開されてるリアルなデータや、私が過去に働いていた「バラエティグッズの専門商社」での確かな経験をベースとしております。

物販系の卸売業に関しては概ね当てはまると思いますが、食材や生鮮食品、日本の伝統産業など、業種によっては当てはまらない場合があるかもしれませんので、その点はあらかじめご了承くださいませ。

それでは早速見ていきましょう。

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卸売業は衰退している?

卸売業は果たして衰退しているのか?

もし衰退しているとすれば、その流れを止めることはできるのか?

帝国データバンクから発表された「平成産業構造変遷調査(※1)」によると、平成の30年間

  • 構成比が拡大した業種は建設業、小売業、運輸・通信業、サービス業
  • 構成比が縮小した業種は製造業、卸売業、不動産業、農林水産業、鉱業

となっていて、

中でも卸売業は平成元年(1989年)には全体の36.3%を占めていましたが、平成30年(2018年)には24.1%まで縮小し、30年間で12.2ポイント減少しています。

(※1)参照元URL:https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p190407.html

加えて、経済産業省から発表されている商業動態統計の時系列データ(※2)を見ると、卸売業の販売額(売上高)は、

  • 1989年(平成元年):約502兆4720億円
  • 2000年(平成12年):約448兆3410億円
  • 2010年(平成22年):約325兆1630億円

と減少傾向を辿っており、直近の3年間は、

  • 2017年(平成29年):約313兆4390億円
  • 2018年(平成30年):約326兆5850億円
  • 2019年(令和元年):約314兆9280億円

と推移していますから、過去30年間を振り返ると、上記のデータから卸売業は衰退していると言えるでしょう。

(※2)参照元URL:https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/result-2/index.html

では、卸売業はこの流れを変えられないまま、さらに衰退していくのでしょうか?

「卸売業が減少している理由」を探り、

「卸売業が抱える今後の課題」を明らかにした後、

「卸売業に将来性はあるのか」について考察します。

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卸売業が減少している理由

卸売業は事業所数も減少しており、総務省の統計局が発表している「卸売業の事業所数(※3)」を見ても、

  • 平成26年の事業所数:382,354件
  • 平成28年の事業所数:364,814件

ですから、2年間で「17,540件」もの卸売業者が減少しています。

(※3)参照元URL:https://www.stat.go.jp/data/nihon/14.html

では卸売業者が減少している理由は何か?

先にご紹介した帝国データバンクの「平成産業構造変遷調査」を見ると、総合商社を主とする「各種商品卸売」、「繊維・衣服・繊維製品卸売」が大幅に縮小しており、なかでも、多品目を取り扱う総合商社「各種商品卸売」は平成元年の29.4%から、平成30年には15.7%に縮小しています。

一方で、平成元年から伸長したのは「その他卸」「機械器具卸」「飲食料品卸」「自動車・付属品卸売」の4業種。

なかでも化学品や化粧品、医薬品などを取り扱う「その他卸売」は、構成比で7.5ポイント拡大し、拡大幅は卸売業で最大となっています。

「各種商品卸売」が大幅に縮小した要因のひとつが、「インターネットの普及」です。

消費者がネットショップを通じて、誰でも簡単にニッチな商品を購入することができるようになったため、卸売業者も今まで以上に専門性が求められるようになり、総合商社という業態では小売店のニーズをカバーできなくなったと考えられます。

「繊維・衣服・繊維製品卸売」が大幅に縮小した背景としては、ユニクロや無印良品など、自社で製造・企画・販売を一貫して行う企業が勢力を拡大したことも大きな要因となっています。

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卸売業が抱える今後の課題

卸売業が抱える今後の課題はいろいろありますが、ここでは3つの課題をピックアップします。

卸売業が抱える今後の課題

  • 物流コストの上昇
  • 情報化社会への対応
  • 既存の無料サービス

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

物流コストの上昇

インターネットの普及によってネットショップが急激に増加。

ここ数年で物流量が大幅に増えており、今後ますます増えることが予想されます。

物流量の増加によって、大手の宅配業者も人手不足やオペレーションコストが上昇しているため、この先も運賃の値上げは避けられません。

利益率が低いと言われる卸売業にとって、流通コストの上昇は少なからず影響を及ぼすでしょう。

情報化社会への対応

商品の魅力を発信するメーカーや、お店への集客力が売上を左右する小売店に比べ、卸売業はインターネットを活用した情報発信において、大きな遅れをとっていると言わざるを得ません。

内向きとなる在庫管理や、商品を発送する際の物流に関するシステムはまだしも、中小卸売業を中心として、外向きに情報を発信する取り組みが、あまりにも乏しいと感じるのは私だけでしょうか。

Webマーケティング活動はおろか、自社のホームページを持たない会社や、ホームページを開設していても更新されていない会社が見受けられます。

既存の無料サービス

卸売業は基本的にメーカーから仕入れた商品を小売店に卸して(販売して)いるため、小売店は複数の卸売業者から同じ商品を仕入れることが可能です。

そのため卸売業者は小売店に対し、自社から商品を仕入れていただくために、昔から様々な無料のサービスを行ってきました

商品の陳列や棚替えのお手伝いをはじめ、新店舗オープンの準備や棚卸しなど、いずれも本来の業務とは異なるサービスです。

さすがに最近では減っていると思いますが、いまだに古くからのしがらみで無料のサービスを行っている卸売業者は、早急に何らかの対策を行う必要があるでしょう。

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卸売業に将来性はあるのか

ここまで卸売業が衰退している現状を踏まえ、卸売業が減少している理由や今後の課題について触れました。

その上で、最後に「卸売業に将来性はあるのか?」について考えてみましょう。

結論から申し上げると、個人的な見解ではございますが、卸売業に将来性はあると思っています。

その理由は3つ。

  • メーカーと小売店、両方のメリットやデメリットを熟知しているから
  • 既に販売網を持っていて、独自の在庫管理・物流システムがあるから
  • 欧米に比べて商材が多品種に及ぶ日本は、卸売機能が必要不可欠だから

卸売業者はメーカーと小売店の両方を熟知していますから、直営のネットショップを開設したり、OEMでオリジナル商品を開発するなど、積極的に新たなチャレンジを行うことで必ず活路は見えてきます。

加えて、独自の販売ネットワークを持っていて、商品の在庫管理や配送業務も慣れていますから、いったん商流が完成すれば、販売に関しても比較的スムーズに行うことができるでしょう。

そして、何と言っても日本は欧米に比べると商材が多品種で、小ロットを好み、今後ますますニッチな需要も増えると予想されることから、卸売業者の存在が必要不可欠です。

ただし、

先に申し上げた「卸売業の今後の課題」を克服しなければ、卸売業に明るい未来はありません。

「卸売業の今後の課題」を克服するためには、古い体質からの脱却はもちろん、トップ(経営者)が先頭に立って経営の改善を図り、新時代の卸売業の新たなカタチを模索しながら、時代に合ったビジョンやミッションを掲げる必要があります。

もう一度言います。

卸売業に将来性はあります。

同時に、卸売業の将来は、今まさに卸売業で働いていらっしゃる皆様の「新たなチャレンジ」にかかっていると言っても過言ではありません。

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まとめ

今回は「卸売業は衰退しているのか?」という大きな問いに答える形で、データから見る卸売業の現状をはじめ、卸売業が減少している理由や今後の課題、そして、将来性についてお話ししましたが、いかがでしたでしょうか。

この記事が、卸売業の正しい理解につながる一助となり、卸売業に興味を持つ人が増えることを願うとともに、この記事を通じて、今現在、卸売業で働いていらっしゃる方に心からエールを送ります。

衰退とは、力や勢いが衰えて弱まることを意味します。

つまり一時的に弱まっているだけで、この先どうなるかは誰にもわかりません。

過去の延長線上でものごとを考えるのではなく、未来のあるべき姿や理想の状況を先に描いて、その実現のために今から何をすべきか?と考えることが重要です。

記事の冒頭で述べたとおり、卸売業は現時点では衰退しているかもしれませんが、時代の変化を受け入れて、新たなビジョンを描くならば、衰退の対義語である「発展」や「繁栄」を、再び取り戻すことができるでしょう。

少なくとも私はそう思っています。

なぜなら、日本には卸売業が絶対に必要だから。

私が大阪にある卸売業者を後にして約15年前が経ちました。

当時の先輩や後輩とは個人的な交流もあり、時おり会社や業界の現状を耳にすることがあります。

劇的に変わったこともあれば、いつまで経っても変わらないこともあり、当時を懐かしむように「へぇ~」「そうなんだ~」と相槌を打ちながら、いつも嬉しやもどかしさを感じます。

卸売業で働いていた頃は、まだ若かったこともあり、楽しい思い出しかありません。

そして、U営業部長(当時)には職業人としての基本を叩き込まれ、仕事の大切さを教わり、とってもやんちゃだった私を可愛がっていただき、心から感謝しております。

ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました。

ということで、今回はこの辺で。

最後までお読みいただきありがとうございました。^ – ^

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