「販売戦略を立案する重要性とは一体何か?」
「販売戦略のお手本となる事例を探している」
「販売戦略を立案する意味は果たしてあるのか?」
というあなたに、今回は
- 販売戦略を立案する重要性
- 販売戦略のお手本となる事例
について解説いたします。
正直なところ、わざわざ販売戦略を立案しなくても、商品を販売することはできます。
しかし、自社の商品を「ぜひ売ってください!」というお客様に販売し、「こんな商品が欲しかった」とお客様から感謝されたいのであれば、販売戦略の重要性を理解した上で、「筋の良い販売戦略」を立案する必要があります。
なお、今回の記事では販売戦略の重要性や、販売戦略の事例について解説しておりますが、具体的な「販売戦略の立て方」については、以下の記事をご参照ください。
それでは早速見ていきましょう。
販売戦略を立案する重要性とは
販売戦略を立案する重要性について解説いたします。
販売戦略を立案する重要性をひと言で表すと、
「ゴールまでの道筋を示すことができる」
ことではないでしょうか。
目的とは、「なぜそれをやるのか?」という理由であり、
ゴールとは、目的を果たしたと言える到達点であり、
目標は、ゴールに向かう途中に点在する通過点です。
であるならば、
販売戦略は、スタートからゴールまでの道のりを示す「ロードマップ」と言えるでしょう。
では、なぜ販売戦略(ロードマップ)が必要なのか?
目的やゴールさえあればいいのでは?
という方もいらっしゃるかと思います。
確かに、好調な売れ行きずっとキープできるのであれば、販売戦略は必要ないでしょう。
しかし、ビジネスを長く続けていると、売れ行き好調な時ばかりではありません。
不調なときも必ず出てきますし、思わぬ事件やトラブル、自然災害や不景気によって、売上が大幅に減少することも考えられます。
そして、販売が不調な時こそ、販売戦略の重要性が身に染みてわかるものです。
というのも、売上が好調なときは何をやってもうまくいくものですが、売上が低迷しているときは何をやってもうまくいきません。
正確には「うまくいかない」と思ってしまう。
実際のところは「うまくいっている」過程であっても、あるいは、結果が出るまであともう少しであったとしても、焦りや不安からか、すぐに結果が出ないことに対して「うまくいかない…」「もうダメかもしれない…」「万事休す…」と思ってしまう…。
売れているときは売り方なんて気にしたこともないのに、売れないときは
「何を売っていいかわからない…」
「商品を売る方法がわからない…」
と頭を抱え、柔軟な発想ができなくなって斬新なアイデアも出なくなり、何をするにも最初の一歩目が踏み出せず、行動が鈍くなってしまうものです。
さらに売上が悪い時ほど、根拠もなく
「売れないのは価格が高いからだ」
「もっと安くしなければならない」
と思って、割引キャンペーンを始めたり、取引先からの無理な値下げ要求に応じるなど、利益を削ってでも売ろうとする…まさに悪循環です。
あまり経験したくはありませんが、私自身も過去に勤めていた会社で売上が低迷していた時、「やはり」「案の定」、そんな表現がぴったりとでも言いましょうか、上司から「割引キャンペーン」の実施や「値引き交渉に応じる」よう指示されたことがありました。
私としては当然ながら「理由なき値下げ」は納得できません…が、そこは上司と部下の関係ですから、嫌とは言えません。
割引キャンペーンが、結果として売り上げにつながるように設計されているのであれば納得できるのですが、いずれも目先の売上を手にしたいがための短絡的な施策であることは明白。
結果はご想像にお任せいたしますが、それらの施策から芽が出て、花が咲くことはありませんでした。
では
「商品を売る方法がわからなくなる」
「どんな商品を売っていいのかわからない」
という状況に陥ったときはどうすればいいか?
そんな時ほど、現状をありのまま受け止めて、未来の姿をイメージし、あらためて顧客のニーズを考えた上で、「売れる仕組み」や「売れるストーリー」を考えるのです。
緻密に練り上げられた販売戦略は、不安や迷いを消し去ってくれるだけでなく、今やるべきことを明確に示してくれます。
そして、行動が伴えば、次から次にやるべきことや新たなアイデアが思い浮かんでくるでしょう。
販売戦略のお手本にしたい事例
販売戦略のお手本にしたい事例をご紹介いたします。
小型フィットネスクラブのフランチャイズチェーン、「カーブス」です。
カーブスは「運動が苦手な女性」を顧客ターゲットの中心に据えることで、その他のフィットネスクラブとの大きな差別化を図り、女性が無理なく気軽に利用できる健康施設として、世の中に新たな価値を創造しました。
加えて、高齢化社会を見据え、運動を始めることによって病気や介護から健康を取り戻すことも、大きなテーマとして掲げています。
その結果、2021年3月現在、全国に2000店舗を超えるまでに急成長を遂げました。
まさに、顧客の隠れたニーズをあぶり出し、フィットネスクラブの常識を根底からひっくり返す、フィットネスクラブの盲点を突いた販売戦略と言えるでしょう。
カーブスのコンセプトは、「女性だけの30分フィットネス」。
会員は50歳以上の方が多く、そのうち80%以上が運動を苦手としています。
カーブスの会員は女性だけですが、インストラクターもすべて女性です。
そのため、男性を気にしてお化粧をしていく必要もありませんし、大量の汗を掻くようなハードな運動をするわけではありませんから、利用する際の服装もスポーツウェアでなくても構いません。
なんなら、お買い物の帰りに立ち寄ることもできます。
通常のフィットネスクラブであれば、競合他社との価格競争や設備の充実度、スタジオプログラムなど、あらゆる面において比較されますが、カーブスはそもそも顧客ターゲットが異なるため、他のフィトネスクラブと比較されることもなく、会員を奪い合うこともありません。
ホームページを拝見しても、他のフィットネスクラブとは異なり、引き締まった体の「いかにもアスリート」的なかっこいいお兄さんやお姉さんの写真は皆無…。
健康と運動に関する情報や、カーブスの特徴を、年配の方でも読みやすいように、大きな文字とイメージしやすいイラストでわかりやすく伝えています。
では、カーブスの販売戦略の事例から何が見えてくるのか?
細かいことを言うといろいろありますが、以下、3つのポイントを挙げておきます。
- フィットネスクラブに入会しそうにない人を顧客ターゲットに据える、世間の常識を覆す発想
- 設備やサービスなど、全てが「女性だけの30分フィットネス」という明確なコンセプトに基づく
- 顧客心理や顧客の行動パターンを熟知した「女性だけ、30分、低価格」という絶妙な組み合わせ
自社の商品やサービスの販売戦略を考える際の、ご参考にしていただければ幸いです。
まとめ
今回は、
- 販売戦略を立案する重要性
- 販売戦略のお手本となる事例
について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
販売戦略を立案することの大切さや、事例を通じて販売戦略がもたらす「絶大な効果」が伝われば嬉しく思います。
カーブスが掲げているコンセプト「女性だけの30分フィットネス」のように、販売戦略は「わかりやすさ」も大切な要素です。
誰が聞いても一瞬で理解できる「わかりやすさ」は、販売戦略にかかわらず、あらゆる戦略を考える上で欠かせません。
それともうひとつ。
思わず誰かに話したくなるほど面白い戦略か?
ということも、販売戦略の良し悪しを測るバロメーターのひとつです。
では面白い販売戦略とは、どのような販売戦略か?
いろんな面白さがあるので一概には言えませんが、やはり「普通じゃない」「常識を覆す」「意表を突いた」戦略が、面白い販売戦略と言えるのではないでしょうか。
最後にもうひとつ。
- 少人数かつ低予算で「売れる仕組み」を作りたい
- Web媒体を活用した集客や販売を強化したい
- Webマーケティングの知識やスキルを身につけたい
という方に、おすすめの「Webマーケティングスクール・講座」をご紹介いたします。
ビジネスの現場で通用する「実務レベルのWebマーケティング力」を独学で身につけるには、多くの関連書籍を読んで、実際に手を動かしながら、トライアンドエラーを何度となく繰り返すことになります。(私自身がそうであったように…)
その点、Webマーケティングスクールでは座学と実務をバランスよく取り入れた実践的なカリキュラムをこなすことによって、効率良くWebマーケティング学べるだけでなく、わからないことがあっても現役Webマーケターが疑問や質問に答えてくれるので安心です。
以下の記事では、
- Webマーケター志望の大学生や、キャリアアップを目指す社会人を対象としたスクールを9つ
- 社内Webマーケターを目指す方や、販売責任者・Web担当者を対象としたスクールを7つ
計16個のWebマーケティングスクール・講座をご紹介するとともに、各スクール(講座)の特徴や自分に合ったスクール(講座)の選び方をわかりやすく解説しておりますので、少しでもご興味がある方は是非チェックしてみてくださいね。
ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)