「新商品の販売戦略を考える際のポイントは?」
「新商品の販売戦略を立案する上で、最初にすべきことは?」
「新商品のコンセプトの作り方が知りたい」
というあなたに、今回は
新商品の販売戦略のポイントとなる「新たな顧客価値を生み出すコンセプト」
について解説いたします。
新商品の販売戦略を立案する際、真っ先に4P分析や4C分析、SWAT分析やPEST分析といった「現状を分析するフレームワーク」を行う方も少なからずいらっしゃいますが、順番が違います。
新商品の販売戦略を立案するとき、まずはじめに行うべきは「コンセプト」の設定です。
コンセプトは、販売戦略を考えるときの「確かな道標」となります。
なぜそんなことが言えるのか?
その理由について、明らかにしていきましょう。
新商品の販売戦略のポイント
新商品の販売戦略を立案する際のポイントは、ズバリ「コンセプト」にあります。
まずは、顧客に価値を提供できるコンセプトを決めること。
なぜなら、新商品のコンセプトは「誰に何を売るのか?」という問いに対する「答え」だからです。
コンセプトを明確に定めることで、顧客ターゲットが定まり、こちらが提供する新商品の価値も明確になりますから、「どのような販売戦略を立案すべきか?」が自ずと定まってきます。
筋の良い販売戦略に一貫して言えることは何か?
それは、「新たな顧客価値を生み出すコンセプト」が明確に設定されていることに他なりません。
逆に言うと、販売戦略を考える際、初めに「新たな顧客価値を生み出すコンセプト」さえ設定することができれば、あとはそのコンセプトに沿って必要とされる要素を集め、組み合わせ、順番や見せ方を変えながら、お客様の共感を呼ぶストーリーを考えるのみ。
そうすることで、筋の良い販売戦略を生み出すことができます。
では、新商品の販売戦略のポイントとなる「新たな顧客価値を生み出すコンセプト」を、どうやって作ればいのか?
以下、商品コンセプトの基本的な3つのパターンをご紹介いたしますので、ぜひ参考になさってください。
新たな顧客価値を生み出すコンセプト 基本3パターン
例えて言うならば
- 「〇〇のような□□」という表現に当てはまるように、自社の商品を、誰もが知っている別のものに例えてみる
付加価値を前面に
- 「〇〇もできる□□」という表現に当てはまるように、「自社独自の強み=付加価値」を前面に押し出してみる
ひとつに絞り込む
- 「〇〇に特化した□□」という表現に当てはまるように、訴求ポイントを絞り込み、シンプルさを強みに変える
それでは、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。


例えて言うならば
新商品の販売戦略のポイントとなる「顧客価値を生み出すコンセプト」、
基本パターンのひとつ目は「例えて言うならば」です。
自社の商品やサービスを、誰もが知っている別のものに例えることによって、お客様に自社の商品やサービスの価値を直感的にイメージしていただきます。
コンセプト例
- 赤ちゃんのほっぺのようなもちふわプリン
- 金八先生のような経営コンサルタント
- 空気のような超軽量ノンストレスTシャツ
※上記の例は商品名ではありません。あくまで販売戦略のコンセプトです
使用する「例え」は、
- 身近にあって、すぐにイメージしやすいもの
- ちょっぴり懐かしく、心がほっこりするもの
- 誰でも簡単に使えて、便利で勝手がいいもの
- ストレスが一切なく、心地よく感じるもの
など、誰にとってもわかりやすく、誰にとっても心地良いと感じるものにすると良いでしょう。
さらに、意外性がある例えや、斬新かつ新鮮な例えであるほど、大きなインパクトを生み出せます。
付加価値を前面に
新商品の販売戦略のポイントとなる「顧客価値を生み出すコンセプト」、
基本パターンの2目は「付加価値を前面に」です。
簡単に真似できない自社の強みを前面に押し出すことによって、自社の商品やサービスを利用することで得られる「付加価値」を強調します。
コンセプト例
- 軽くて丈夫、折り畳めて邪魔にならない洗濯カゴ
- 保湿成分△△を配合した、ママが喜ぶ食器用洗剤
- 顔や頭も洗える無添加ボディシャンプー
※上記の例は商品名ではありません。あくまで販売戦略のコンセプトです
「自社独自の強み=付加価値」は、
- 顧客ターゲットが以前から気になっていたもの
- 効果が実証されているもので、体に良いもの
- 商品に組み込むことが難しいと思われていたもの
など、「ちょっと得する」「健康に寄与する」「あって困らない」程度のものでもかまいません。
もちろん、付加価値が大きければ大きいほど話題にもなりますし、商品の口コミや紹介も広がります。
ひとつに絞り込む
新商品の販売戦略のポイントとなる「顧客価値を生み出すコンセプト」、
基本パターンの3つ目は「ひとつに絞り込む」です。
商品の本来の目的を再確認し、ほんとうに必要な最低限の機能や使い方を絞り込むことで、お客様にシンプルで洗練された印象を与え、自社の強みだけに頼った「一点突破」を狙います。
コンセプト例
- 屋外で10年耐えるサンシェード
- 左利きの方専用ステーショナリー
- 子供部屋専用のシンプル加湿器
※上記の例は商品名ではありません。あくまで販売戦略のコンセプトです
絞り込むテーマは「自社独自の強み」であれば申し分ありませんが、
- 壊れにくく、丈夫で長持ちする
- 余計なものが一切入っていない
- 使う人や場所、シーンを特化する
など、目的や用途を絞り込んで、「一番大事なこと」だけを残す。
そして、「一番大事なこと」でナンバーワンを目指すことによって、それに共感するお客様だけをターゲットにするのです。
最初は「絞り込む」ことに抵抗を感じるかもしれませんが、安心してください。
限りなくシンプルなもを好むお客様は、必ず一定数いらっしゃいます。
まとめ
今回は、
新商品の販売戦略のポイントとなる「新たな顧客価値を生み出すコンセプト」
について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
最後にもう一度、
「新たな顧客価値を生み出すコンセプト 基本3パターン」をおさらいしておきましょう。
新たな顧客価値を生み出すコンセプト 基本3パターン
例えて言うならば
- 「〇〇のような□□」という表現に当てはまるように、自社の商品を、誰もが知っている別のものに例えてみる
付加価値を前面に
- 「〇〇もできる□□」という表現に当てはまるように、「自社独自の強み=付加価値」を前面に押し出してみる
ひとつに絞り込む
- 「〇〇に特化した□□」という表現に当てはまるように、訴求ポイントを絞り込み、シンプルさを強みに変える
「新商品を作る」という行為は、世の中に新たな価値をひとつ生み出すことに他なりません。
「新商品」というカタチで生み出した新たな価値が、
誰かの役に立つ、
誰かを喜ばせる、
誰かの不安や悩みを解決する…。
新商品がヒットするということは、より多くのお客様に
「あっ、これ私が探していたものだ」
と感じていただける、
手にとっていただける、
繰り返し使っていただけるということです。
「価値を創造する」という視点から生み出された商品は、「売上をつくる」ことを目的に生み出された商品に比べると、作り手の思いや考えが伝わるような気がするのは私だけでしょうか。
「探していた商品、これですよね?」
そんな風に、お客様と会話するようなイメージで新商品をつくることが、結果として多くのお客様に共感していただける「ヒット商品」を生み出す秘訣なのかもしれませんね。
ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。^ – ^
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