新商品開発アイデアの出し方!販売戦略のポイントも解説

小豆島の海と空 撮影者:うさやん

「新商品開発のコツやアイデアの出し方がわからない…」

「新商品を開発する際に重要視すべきポイントは何か?」

「新商品の販売戦略のポイントが知りたい」

とお考えのあなたに、今回は

  • 新商品開発アイデアの出し方 ~ひらめきを得る5つの質問~
  • 新商品の開発に適した人材を社内で発掘するとっておきの方法
  • 新商品の販売戦略のポイント ~顧客価値を生み出すコンセプト~

をご紹介、解説いたします。

これからご紹介する新商品のアイデアの出し方は、iPhoneのように、世の中に大きなインパクトをもたらす画期的な新商品のアイデアを得るための方法ではありません。

中小企業や小さな会社が、限られた人材と予算の中で新商品を生み出し続けるにはどうすればいいか?という切実な問いに対して、具体的かつ現実的な答えとなる方法です。

優秀な頭脳が集う大企業の商品開発メンバーの方にはお役に立てないかもしれませんが、少ない人数で日々頑張っていらっしゃる中小企業や小さな会社のみなさまには、きっとお役に立てると思います。

そして、新商品がヒットするかどうかは、新商品を開発する「担当者次第」と言っても過言ではありません。

しかし、社内にいる人間の中で、新商品の開発に向いている人間は誰か?を見分けることは至難の技…と思いきや、実は新商品の開発に適した人物を簡単に見分ける方法があるのです。

さらに、新商品の販売戦略を立案する際、真っ先に4P分析や4C分析、SWAT分析やPEST分析といった「現状を分析するフレームワーク」を行う方も少なからずいらっしゃいますが、実はそれ以前に行うべき大切なことがあります。

今回の記事では、新商品のアイデアの出し方~開発に適した人材の探し方~販売戦略のポイントを一気通貫でお届けしてまいりますので、中小企業や小さい会社の中で、新商品の開発やマーケティングに関わる方はご参考にしていただければ幸いです。

それでは早速見ていきましょう。

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新商品開発アイデアの出し方

新商品開発のアイデアの出し方として、「ひらめきを得る5つの質問」をご紹介します。

問題を解決するときも、改善策を考えるときも、何かを選択するときも、適切な質問をすることで脳がフル回転して質問の答えを探し始めます

アイデアを出すときも同様に、適切な質問をすることで脳が勝手に最適な答えを探してくれるというわけです。

新商品開発アイデアの出し方 ~ひらめきを得る5つの質問

  1. 既存の取引業者が扱っている売れ筋の商品は何?
  2. 既存の商品を買っている顧客に売れるものは何?
  3. 既存の設備を利用して低予算で作れるものは何?
  4. 既存の販売ルートを使って売りやすいものは何?
  5. 既存商品の用途を細分化することはできないか?

お気づきになった方もいらっしゃるかもしれませんが、上記の質問はいずれも「既存の〇〇」をもとにしています。

それはなぜか。

まったく新しい商品のアイデアを考えることは、簡単ではないからです。

「言われてみれば当たり前」かもしれませんが、新商品のアイデアを出して、それを開発するまでの道のりは遠く険しく、やっとの思いで発売にこぎつけたとしても、それが必ずしも売れるわけではありません。

中小企業や小さな会社は、最小の努力、最小のリスク、最小のコストで新商品を出すことが、最大限の利益を得るための大きなポイントとなります。

であるならば、「既存の〇〇」をもとに新商品のアイデアを出すことが最も正しい選択です。

それではひとつずつ詳しく見ていきましょう。

代理販売できないか?

新商品開発アイデアの出し方として、ひらめきを得る5つの質問のひとつ目は「既存の取引業者が扱っている売れ筋の商品は何?」です。

すでにお取引がある業者や仕入れ先があれば、

「御社で売れている商品を、当社でも販売することはできますか?」

と尋ねてみましょう。

新商品は必ずしも自社で開発しなければならないわけではありません。

すでにお取引がある業者や仕入れ先が販売している売れ筋商品をはじめ、安定的に売れる定番商品があれば、それを代理販売することはできないか?と考えてみるのです。

あるいは、商品名やパッケージを変えて、自社の製品として販売させていただく。

自社で開発した商品に比べると利益率は下がりますが、売れるかどうかわからない商品をゼロから開発するリスクを完全に回避することができます

例えば、軽自動車の製造部門を持たない日産が、三菱の軽自動車のデザインを少しだけ変更して販売したり、マツダがスズキとまったく同じ軽自動車をロゴだけ変えて販売するなど、自動車業界では珍しくありません。

商品ラインナップを増やしたいときや、新商品の発売が滞っているとき、新たな販路やターゲットを開拓したいときなどにおすすめの方法です。

既存客に売れる商品は?

新商品開発アイデアの出し方として、ひらめきを得る5つの質問の2つ目は「既存の商品を買っている顧客に売れるものは何?」です。

すでに自社で売れている商品がある場合は、その商品を買っていただいている顧客に対して、

  • 一緒にオススメしやすい商品は何か?
  • ついでに買っていただける商品は何か?
  • 時間が経過すると必要になる商品は何か?

を考えると、新商品のアイデアが見えてきます。

  • トースターで目玉焼きができるプレートが売れているなら、高熱のプレートを掴む器具も販売する
  • ストロー式の水筒が売れているのであれば、ストロー内部を洗うための細長いブラシも販売する
  • 電気ケトルが売れているのであれば、ケトルの内部が汚れるのを見越して、洗浄用のクエン酸も販売する

新商品として作ることが難しければ、仕入れて販売してもいいでしょう

売れ行きが安定している既存の売れ筋商品を中心に据えて、その周りを取り巻くように新商品を展開すると、一定の割合で売れていきますから、「まったく売れない…」という心配もありません

もちろん、すでに自社の売れ筋商品を扱っているお店に対しては、「合わせ買い」のメリットを伝えることで、お店に置いていただきやすくなります。

低予算で作れる商品は?

新商品開発アイデアの出し方として、ひらめきを得る5つの質問の3つ目は「既存の設備を利用して低予算で作れるものは何?」です。

自社工場や提携している工場がある場合は、

「既存の設備を利用することによって、低予算で新商品を作ることはできないか?」

と考えてみましょう。

例えば、チラシやポスター、DMやパンフレットを主に印刷している印刷会社であれば、「お客様からオーダーをいただいてから印刷する」のではなく、自社の印刷機を使ってオリジナルの紙製品を作って販売する。

金属加工やプラスチック加工の下請けを主に行っている町工場であれば、自社の加工技術を活かした金属製品やプラスチック製品を作って販売するなど、自社の設備を使って低コストで新商品を作ってみると、思わぬヒット商品が生まれることがあります。

ヒット商品を生み出すコツは、

3作目でヒット商品を作る!」

くらいのつもりで、何度かチャレンジを試みることです。

決して1作目や2作目のオリジナル商品に、大きな期待を寄せてはいけません。

新たにチャレンジする商品や市場には、すでに競合他社がいますから、最初から他社を凌駕する新商品を作ることは難しいでしょう。

ただし3度目ならある程度コツも掴んでいますし、ノウハウも蓄積されていますから、ヒットする確率は飛躍的に上がります

そのつもりで最初から3作目のヒットを狙うのです。

売りやすい商品は?

新商品開発アイデアの出し方として、ひらめきを得る5つの質問の4つ目は「既存の販売ルートを使って売りやすいものは何?」です。

あなたの会社がすでに何らかの商品やサービスを顧客に提供しているのであれば、独自の販売ルートがあるはずです。

その販売ルートを通じて「売りやすい商品は何か?」を考えることで、新商品のアイデアが見えてきます。

消費者向け(B to C)の製品にはオススメできませんが、法人向け(B to B)の製品を扱っている会社様で、特定の業界だけに存在する「特殊な販売ルート」を持っている場合は、ぜひ自社の販売ルートに適した商品を考えてみてください。

その際、必ずしも新商品を自社で開発する必要はありません。

将来的には自社開発の製品を販売してもいいでしょうが、リスクを最小限に抑えるためにも、最初は他社の製品やサービスを仕入れて販売することをオススメいたします。

新商品を販売する上で最も時間と労力を費やすのは、紛れもなく「集客」や「認知」です。

誰もがアプローチできない特殊な販路や顧客を有している場合は、「集客」や「認知」に費やす時間と労力が軽減されますから、このメリットを活かさない手はありません。

商品を細分化できないか?

新商品開発アイデアの出し方として、ひらめきを得る5つの質問の5つ目は「既存商品の用途を細分化することはできないか?」です。

世の中にはすでに多くの商品やサービスで溢れかえっています。

誰もが必要とするような「大きな需要」の大半は、すでに満たされていると言っても過言ではありません。

「大きな需要」がすでに満たされているのであれば、「小さな需要」を見つけて、それにピンポイントで完璧に応える商品やサービスを作ることができれば、大量に売れることはないかもしれませんが、確実に売れるはず。

では「小さな需要」はどうやって見つけるのか?

方法は簡単。

すでに販売している商品の用途をさらに細分化するのです。

そして、細分化した用途に特化して、特定の不安や悩みを解消するための製品やサービスを考える

例えば登山用のレインウェアの場合、単に登山者向けの製品をアップデートするのではなく、

  • 短時間で山を登るスピードハイキング用
  • 山を軽装備で走るトレイルランニング用

に細分化して、それぞれに最適な製品を考えます。

これまで販売していた登山用のレインウェアは、軽くて丈夫、そこそこの透湿性を持ち合わせていました。

しかしスピードハイキングを好むユーザーは、「1gでも装備を軽くしたい」という需要がありますから、そのニーズに応えるためにレインウェアのさらなる軽量化を行います。

山を走るトレイルランニングは大量の汗をかきますから、軽量化に加えて高い透湿性も求められますから、強度を下げてでもそのニーズに応える。

そうすることで、スピードハイキングとトレイルランニングに特化した新商品が誕生します。

一般の登山者に比べると、スピードハイキングやトレイルランニングを好む人は少ないかもしれませんが、そこにある「小さな需要」を完璧に満たす製品を作ることによって、「これは私が求めていた製品だ!」と感じていただけるに違いありません。

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新商品開発のコツ

ここでもうひとつ、とってもシンプルで簡単な「新商品開発のコツ」をご紹介いたします。

そのコツとは、すでにある商品やサービスの「顧客ターゲットを絞り込む」こと。

これまでターゲットにしてきた顧客を絞り込むことによって、新しい商品のアイデアが見えてきます。

前項の「ひらめきを得る5つの質問」でご紹介した「細分化」は、既存の商品の顧客のニーズを分解する手法でした。

それに対して、「顧客ターゲットの絞り込み」は、既存の商品を軸にして、特定の顧客ターゲットに絞り込んだ新商品を追加していく手法です。

以下、新商品開発のコツとして、代表的な3つの「顧客ターゲットを絞り込む方法」をご紹介いたしますので、こちらもぜひお試しくださいませ。

ユーザー層を絞り込む

新商品開発のコツ、ひとつ目は「今扱っている商品やサービスのユーザー層をさらに絞り込んで、新しい商品のアイデアを見つける方法」です。

例えばワイモバイルさんでは、スマートフォンの顧客ターゲットを年配の方に絞り込んだ「かんたんスマホ」という製品を発売。

何を隠そう、うちの母も愛用しています。(2023年4月現在)

このスマホ、ご年配の方は通話し放題で、操作に困ったときはボタン一つでサポートしていただける優れもの。

母曰く、たいへん重宝しているとのこと。

販売エリアを絞り込む

新商品開発のコツ、2つ目は「商品を販売するエリアを絞り込んで限定感を出す方法」です。

「〇〇地域限定販売!」というあのフレーズ。

誰もが1度は耳にしたことがあるかと思います。

他府県からの観光客だけでなく、そこにお住まいの人たちもついつい買っちゃうんですよね。

郷土愛がそうさせるのでしょうか。

既存の製品に「〇〇限定」というリードコピーをつけて、製品のカラーや素材を変えて発売するだけで新商品が誕生します。

ライトユーザーに絞り込む

新商品開発のコツ、3つ目は「ライトユーザーに絞り込んで、廉価版を投入する方法」です。

「機能や品質はそこそこでいいので、価格をもう少し安くして欲しい」

既存の商品やサービスを扱う中で、そんなお客様のお声が多いようであれば、機能を減らし、やや品質を下げることで低価格帯の新たな製品を開発すると、利用者を増やすことができます。

これまでにないまったく新しい製品のアイデアを考える際も、「ライトユーザー」「一般ユーザー」「ヘビーユーザー」など、製品のランクを3つに分けておくと、ユーザーのライフスタイルに応じていずれかの製品やプランを選んでいただけるでしょう。

ここではターゲットを絞り込んだ例を3つご紹介しましたが、上記の他にも

  • 高級感が漂うプレミアム仕様の製品
  • アニメやキャラクターとのコラボレーション品
  • 過去に人気を博した、懐かしの復刻版

といった方法があります。

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新商品を開発する際のポイント

新商品を開発する際のポイントは何か?

結論から申し上げると、新商品の開発担当者を探すにあたって、「適任者を見つけること」が新商品の開発における最重要ポイントとなります。

「どんな新商品を開発するか?」

も大切ですが、つまるところ、新商品の開発は担当者次第ですから、

「新商品の開発を誰に任せるか?」

の方が重要です。

新商品や新サービス、新たな事業を成功に導くためには、他社との差別化はもちろん、利用するお客様のニーズやウォンツを探り当て、自社独自の強みを見出す必要があります

つまり、

「オリジナリティを出せるかどうか?」

が成否を分けると言っても過言ではありません。

その他にも、

  • 段取り上手であること
  • 仕事に対する責任感がある
  • 他部署との話を円滑に進めるコミュニケーション能力
  • 結果を予測するシュミレーション能力

など、さまざまなスキルが求められます。

そして、「新たな価値を創造する」という点においては、誰に言われるでもなく、自ら描いたビジョンを実現へと導く人物が適任です。

経験や実績が豊富なスタッフに任せる場合もあれば、あえて経験を積んでもらうために、会社の未来を担う若いスタッフに任せる場合もあるでしょう。

あるいは社長自らが先頭に立って進める場合もありますし、最近では社外のクリエイティブディレクターをリーダーに据えて、新規プロジェクトを進めることも少なくありません。

では具体的に、どのような人物に新商品の開発を任せるべきか?

実は新商品の開発に優れた人材には、「共通点」があります。

その共通点とは何か?

それは彼や彼女らが職場で使っている「身の回りの品」にヒントが隠されています。

新商品の開発に適している人間は、今あるものを何の疑いもなく使うのではなく、常日頃から

「もっと便利なものはないか?」

「もっと良い方法はないか?」

といった疑問を自分に投げかけて、

自ら行動を起こしてより良いモノやより快適な方法を模索する傾向があります。

例えば、会社から支給されたキーボードやマウス、文具やデスク小物、初期設定されているパソコンのブラウザなど、仕事で毎日使う身の回りの物に注目してみると、新しいものを生み出す人は会社から支給された(設定された)もの使い続けるのではなく、ある時点から

自らが選んだもの

を好んで使いっています。

キーボードはタイピングしやすいものに、

マウスは手が疲れにくいものに、

事務用の安価なボールペンは自分に適した握りや書き味のものに、

筒状のシンプルなペンたてはいろんな文具が小分けできる機能性重視のものに、

パソコンがMacの場合は初期設定のサファリではなく、

利便性が高いChrome(クローム)に変更するなど、

会社から支給されたものは見当たりません。

自分にとって便利で使いやすい、快適で気分が上がるものにチェンジするということは、つまるところ

「どうすれば仕事のパフォーマンスが上がるのか?」

「どうすればより早く、より正確に、より良い仕事をすることができるのか?」

「もしかしたらもっと他に良いアイテムがあるのではないか?」

を追求することに他なりません。

そのために多少コストがかかったとしても、面倒な手間がかかったとしても、期待するほどの効果が得られなかったとしても関係ありません。

リスクをかえりみず、まずは試してみる、そのために行動する

彼や彼女らは

「費やした時間やコストはいずれ回収できる」

という未来から逆算した考え方や、これは単なる消費ではなく

「自分のパフォーマンスを上げるための投資

と考えていて、むしろ現状を維持することにデメリットを感じているようにも見てとれます。

おそらく未来の姿を見据えて、自ら変化を起こす方が、自分にとってメリットが大きいと感じているのでしょう。

そう考えると、私がこれまでに出会った数少ない「優秀な開発担当者」「クリエイティブな人」は、仕事のパフォーマンスを上げるための投資は厭わず、積極的に新しいものを取り入れていたように思います。

対照的に「アイデアを出すのが苦手…」という人は会社から支給されたものを使っていることが多く、身の回りの持ち物にも別段こだわっているようには到底見えません。

ちなみに私自身もこれまで数々の商品やサービスを企画・開発してきましたが、あらためて自分のデスクを眺めてみると、会社から支給された物はほとんどなく、すべて自分が使いやすいと思って揃えたアイテムばかりでした。

例えばシャープペンは「STAEDTLER(ステッドラー)」の製図用シャープペンシル。

適度な重量とアルミ製のボディやグリップがとても握りやすくて使いやすく、4mmのパイプ(ペン先)は視界を広く保ってくれるので文字だけでなく、ラフデザインを描くときも重宝しています。

ペン立ては無印良品。

アクリル製で見やすく、高さや仕切りの数が絶妙、しかも頑丈でどんなデスクにも馴染みます。

マウスパッドは400×750mmのビッグサイズで、どれだけ上下左右にマウスを動かしてもはみ出すことはなく、常にストレスフリーです。

他にもいろいろありますが、どれも

「最高のパフォーマンスを発揮するためには?」

「ストレスを最小限に抑えて快適に仕事をするためには?」

という視点から、仕事に使う道具を選んで、気に入ったものはすぐに導入するようにしています。

「使ってみたけどイマイチだった…」

というアイテムも中にはありますが、それはそれで

「何が合わなかったのか?」

「次に選ぶときは何を基準に選べばいいのか?」

「自分は何を重視する人間なのか?」

が明確になるので、別のアイテムを選ぶときに過去の経験を生かすことができます。

そうするとだんだん失敗が減ってくるんですよね。

発明家エジソンが

私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまくいかない方法を見つけただけだ。

という名言を残しているように、

たとえ失敗したとしても、捉え方によっては「前進している」と受け止めることができますし、失敗することよりも、やってみないことのほうが後悔することになります。

ちなみにエジソンが残した名言の中で、私が特に感銘を受けたものは以下の3つです。

私たちの最大の弱点は諦めることにある。

成功するのに最も確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることだ。

ほとんどすべての人間は、もうこれ以上アイデアを考えるのは不可能だというところまで行きつき、そこでやる気をなくしてしまう。

勝負はそこからだというのに。

売れないものは発明したくない。

売れることが実用性の証明であり、実用性が成功を意味する。

どれも心に響くメッセージで、諦めない気持ちを奮い立たせてくれます。

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新商品の販売戦略のポイント

新商品の販売戦略を立案する際のポイントは、ズバリ「コンセプト」にあります。

まずは、顧客に価値を提供できるコンセプトを決めること。

なぜなら、新商品のコンセプトは「誰に何を売るのか?」という問いに対する「答え」だからです。

コンセプトを明確に定めることで、顧客ターゲットが定まり、こちらが提供する新商品の価値も明確になりますから、「どのような販売戦略を立案すべきか?」が自ずと定まってきます。

筋の良い販売戦略に一貫して言えることは何か?

それは、「新たな顧客価値を生み出すコンセプト」が明確に設定されていることに他なりません。

逆に言うと、販売戦略を考える際、初めに「新たな顧客価値を生み出すコンセプト」さえ設定することができれば、あとはそのコンセプトに沿って必要とされる要素を集め、組み合わせ、順番や見せ方を変えながら、お客様の共感を呼ぶストーリーを考えるのみ。

そうすることで、筋の良い販売戦略を生み出すことができます。

では、新商品の販売戦略のポイントとなる「新たな顧客価値を生み出すコンセプト」を、どうやって作ればいのか?

以下、商品コンセプトの基本的な3つのパターンをご紹介いたしますので、ぜひ参考になさってください。

新商品の販売戦略のポイント ~新たな顧客価値を生み出すコンセプト

例えて言うならば

  • 「〇〇のような□□」という表現に当てはまるように、自社の商品を、誰もが知っている別のものに例えてみる

付加価値を前面に

  • 「〇〇もできる□□」という表現に当てはまるように、「自社独自の強み=付加価値」を前面に押し出してみる

ひとつに絞り込む

  • 「〇〇に特化した□□」という表現に当てはまるように、訴求ポイントを絞り込み、シンプルさを強みに変える

それでは、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

例えて言うならば

新商品の販売戦略のポイントとなる「顧客価値を生み出すコンセプト」、基本パターンのひとつ目は「例えて言うならば」です。

自社の商品やサービスを、誰もが知っている別のものに例えることによって、お客様に自社の商品やサービスの価値を直感的にイメージしていただきます。

コンセプト例

  • 赤ちゃんのほっぺのようなもちふわプリン
  • 金八先生のような経営コンサルタント
  • 空気のような超軽量ノンストレスTシャツ

※上記の例は商品名ではありません。あくまで販売戦略のコンセプトです

使用する「例え」は、

  • 身近にあって、すぐにイメージしやすいもの
  • ちょっぴり懐かしく、心がほっこりするもの
  • 誰でも簡単に使えて、便利で勝手がいいもの
  • ストレスが一切なく、心地よく感じるもの

など、誰にとってもわかりやすく、誰にとっても心地良いと感じるものにすると良いでしょう。

さらに、意外性がある例えや、斬新かつ新鮮な例えであるほど、大きなインパクトを生み出せます。

付加価値を前面に

新商品の販売戦略のポイントとなる「顧客価値を生み出すコンセプト」、基本パターンの2つ目は「付加価値を前面に」です。

簡単に真似できない自社の強みを前面に押し出すことによって、自社の商品やサービスを利用することで得られる「付加価値」を強調します。

コンセプト例

  • 軽くて丈夫、折り畳めて邪魔にならない洗濯カゴ
  • 保湿成分△△を配合した、ママが喜ぶ食器用洗剤
  • 顔や頭も洗える無添加ボディシャンプー

※上記の例は商品名ではありません。あくまで販売戦略のコンセプトです

「自社独自の強み=付加価値」は、

  • 顧客ターゲットが以前から気になっていたもの
  • 効果が実証されているもので、体に良いもの
  • 商品に組み込むことが難しいと思われていたもの

など、「ちょっと得する」「健康に寄与する」「あって困らない」程度のものでもかまいません。

もちろん、付加価値が大きければ大きいほど話題にもなりますし、商品の口コミや紹介も広がります。

ひとつに絞り込む

新商品の販売戦略のポイントとなる「顧客価値を生み出すコンセプト」、基本パターンの3つ目は「ひとつに絞り込む」です。

商品の本来の目的を再確認し、ほんとうに必要な最低限の機能や使い方を絞り込むことで、お客様にシンプルで洗練された印象を与え、自社の強みだけに頼った「一点突破」を狙います。

コンセプト例

  • 屋外で10年耐えるサンシェード
  • 左利きの方専用ステーショナリー
  • 子供部屋専用のシンプル加湿器

※上記の例は商品名ではありません。あくまで販売戦略のコンセプトです

絞り込むテーマは「自社独自の強み」であれば申し分ありませんが、

  • 壊れにくく、丈夫で長持ちする
  • 余計なものが一切入っていない
  • 使う人や場所、シーンを特化する

など、目的や用途を絞り込んで、「一番大事なこと」だけを残す。

そして、「一番大事なこと」でナンバーワンを目指すことによって、それに共感するお客様だけをターゲットにするのです。

最初は「絞り込む」ことに抵抗を感じるかもしれませんが、安心してください。

限りなくシンプルなものを好むお客様は、必ず一定数いらっしゃいます。

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まとめ

今回は

  • 新商品開発アイデアの出し方 ~ひらめきを得る5つの質問~
  • 新商品の開発に適した人材を社内で発掘するとっておきの方法
  • 新商品の販売戦略のポイント ~顧客価値を生み出すコンセプト~

をご紹介、解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

忘れないように、もう一度「新商品開発アイデアの出し方」と「新商品の販売戦略のポイント」をおさらいしておきましょう。

新商品開発アイデアの出し方 ~ひらめきを得る5つの質問

  1. 既存の取引業者が扱っている売れ筋の商品は何?
  2. 既存の商品を買っている顧客に売れるものは何?
  3. 既存の設備を利用して低予算で作れるものは何?
  4. 既存の販売ルートを使って売りやすいものは何?
  5. 既存商品の用途を細分化することはできないか?

新商品の販売戦略のポイント ~新たな顧客価値を生み出すコンセプト

例えて言うならば

  • 「〇〇のような□□」という表現に当てはまるように、自社の商品を、誰もが知っている別のものに例えてみる

付加価値を前面に

  • 「〇〇もできる□□」という表現に当てはまるように、「自社独自の強み=付加価値」を前面に押し出してみる

ひとつに絞り込む

  • 「〇〇に特化した□□」という表現に当てはまるように、訴求ポイントを絞り込み、シンプルさを強みに変える

新商品の開発とは、お客様のニーズやウォンツを察知して、直感や創造を働かせながら、売れる商品を具現化することです。

市場調査や現状分析からも多くのヒントを得られますが、競合他社も同じように市場調査や現状分析を行っていますから、最終的にはオリジナリティ溢れるアイデアを出せるかどうか?が命運を分けると言っても過言ではありません。

そして、「新商品を作る」という行為は、世の中に新たな価値をひとつ生み出すことに他なりません。

「新商品」というカタチで生み出した新たな価値が、誰かの役に立つ、誰かを喜ばせる、そして、誰かの不安や悩みを解決する…。

新商品がヒットするということは、より多くのお客様に

「あっ、これ私が探していたものだ」

と感じていただける、手にとっていただける、繰り返し使っていただけるということです。

「価値を創造する」という視点から生み出された商品は、「売上をつくる」ことを目的に生み出された商品に比べると、作り手の思いや考えが伝わるような気がするのは私だけでしょうか。

「探していた商品、これですよね?」

そんな風に、お客様と会話するようなイメージで新商品をつくることが、結果として多くのお客様に共感していただける「ヒット商品」を生み出す秘訣なのかもしれませんね。

最後にもうひとつ。

  • 少人数かつ低予算で「売れる仕組み」を作りたい
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という方に、おすすめの「Webマーケティングスクール・講座」をご紹介いたします。

Webマーケティングとは?

マーケティングとは、商品やサービスの魅力を効果的に伝える仕組みを構築し、集まった見込み客に他社との違いや自社の強みを伝え、顧客自らが商品を購入あるいはサービスを利用するまでの「一連の流れ」を意味します。

そして、Webマーケティングとは、Webサイトやランディングページ、ブログやSNS、メールマガジンやWeb広告など、Webを中心に行われるマーケティング(活動)を指します。

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16個のWebマーケティングスクール・講座をご紹介するとともに、各スクール(講座)の特徴や自分に合ったスクール(講座)の選び方をわかりやすく解説しておりますので、少しでもご興味がある方は是非チェックしてみてくださいね。

ということで、今回はこの辺で。

最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)

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