「ワンマン社長の典型的な特徴が知りたい」
「ワンマン社長に気に入れられる従業員はどんなタイプ?」
「ワンマン社長とうまく付き合うコツはあるのか?」
というあなたに、今回は
- ワンマン社長の10の特徴
- ワンマン社長との付き合い方
を解説いたします。
中小企業や小さい会社はワンマン社長が多い、というか、ほとんどの社長はワンマンです。
中小企業や小会社は「スピード感があること」「小回りが効くこと」が大きな武器となりますから、良いと思ったことは即断即決し、行動しながら考えることを習慣にしなければ、目まぐるしく変化するビジネス環境の中で生き残ることはできません。
全ての社長が「良い意味」でのワンマンであればいいのですが、稀に「悪い意味」でワンマンぶりを「これでもか」という暗い発揮する社長もいらっしゃいます。
中にはワンマンぶりがエスカレートして、違反行為を平気で行ったり、私利私欲のために会社をおもちゃにするような方も…。
今回ご紹介する、ワンマン社長の特徴や付き合い方は、後者の方。
「悪い意味」でのワンマン社長の特徴や付き合い方です。
それでは早速見ていきましょう。
ワンマン社長の特徴を知る
ワンマン社長の10の特徴をご紹介いたします。
ワンマン社長の特徴
- 自分の考え方や価値観を従業員に押し付ける
- 自分を常に優先し、社員やお客様は二の次
- 「言うこと」と「やること」が全く違う
- 常に上から目線で、発する言葉に怒気がある
- 自分の考えが常に正しいと勘違いしている
- 従業員の声に一切耳を傾けようとしない
- 従業員とその家族に対して思いやりがない
- 気分屋で、感情のコントロールができない
- 失敗を認めず、原因を部下や環境のせいにする
- うまくいったことは、全て自分の手柄にする
ワンマン社長が経営する会社で、ストレスを溜めることなく健全に働き続けるためには、ワンマン社長の特徴を把握して、然るべき付き合い方を身につける必要があります。
社長がワンマンであることは、従業員にとっては歓迎できないことの方が多いかもしれませんが、社長にしてみれば、ワンマンであることは、自分を守り、会社を守るための唯一の手段なのです。
ワンマン社長の多くは、失敗も成功も全て受け止めてきた過去があります。
ワンマン社長は、
「自分の力で成功を勝ち取った時の喜びや快感」と
「自分の考えや行動によって失敗した絶望感」の、両方を味わった経験があるため、
「まだまだもっと良くなる!」という期待感と、
「もっと悪くなるかもしれない…」という不安感が常に入り乱れている状態です。
そのため、少々うまくいっても心から満足できず、少しでもよくないことがあると、必要以上に危機感を持つ傾向があります。
そして、上記の不安定な精神状態によって、目の前のことに一喜一憂し、その度に言動が異なり、一時の感情に振り回され、うまくいかない原因を自分以外のものに転嫁するのです。
これでは、周りの従業員からワンマン社長と呼ばれても仕方ありません…。
ワンマン社長との付き合い方
ワンマン社長との付き合い方のポイントは3つあります。
ワンマン社長との付き合い方
- 社長の価値観を把握する
- 報告・連絡・相談を行う
- 頼まれた仕事は最優先に
ワンマン社長は基本的にせっかちな方が多く、
「思い立ったらすぐ行動」
「気になったことはすぐ確認」
もたもたしている人を嫌い、スピード感を持って行動する人を好む傾向があります。
それはなぜか?
ワンマン社長は「自分が会社を動かしている」という意識が強く、本人が意識しているかどうかは別にして、「従業員は自分の手足となって動くもの」と思っています。
そのため、手足(従業員)を動かそうとしても
「なかなか動かない」
「動きがやたらと遅い」
と感じた時、歯痒さやもどかしさが原因でイライラしたり、時には感情を爆発させます。
つまるところ、「ワンマン社長との付き合い方のポイント」とは、
「社長よりも先回りして考え、行動するためのポイント」です。
それではひとつずつ詳しく見ていきましょう。
価値観を把握する
ワンマン社長との付き合い方のポイント、ひとつ目は「社長の考え方や価値観を把握する」です。
本来であれば、「ワンマン社長の考え方や価値観」ではなく、「経営理念に掲げている会社の考え方や価値観」を重視したいところですが、ワンマン社長とうまく付き合っていくためには、社長の価値観を優先しなければなりません。
ワンマン社長の考え方や価値観を「好きだ嫌いだ」というのではなく、「変わらないもの」としてありのまま受け止めて、その上で、会社の業績アップにつながる行動をとるのです。
大企業に限らず、中小企業や小さい会社も、大なり小なり社長の「好き嫌い」が社内のいたるところに見受けられます。
とりわけ、ワンマン社長が自ら舵をとる中小企業や小さい会社は、会社の隅々まで「好き嫌い」が色濃く現れることが多く、社長と従業員の距離が近いだけに、あらゆる面において従業員に大きな影響を及ぼします。
だからといって、社長の好き嫌いやワンマンぶりに対して愚痴をこぼしたり、陰で文句を言ったところで、自分がモヤモヤするだけで何も変わりません…。
そうではなく、まずは社長の考え方や価値観を細かく把握して、ワンマン社長の大鉈が振り下ろされる前に、少しでもこちらの考えが反映されるように「社長の価値観が7:自分の価値観が3」くらいの割合で考えた内容を、先回りして提案するのです。
そうすることによって、社長のワンマンぶりは軽減できるでしょう。
報連相を徹底する
ワンマン社長との付き合い方のポイント、2つ目は「報告・連絡・相談をこまめに行う」です。
ワンマン社長は従業員との会話の中で、しれっと頼みごとをしたり、仕事の依頼をすることがあります。
「誰が、いつまでに、何を、どのように」といった具体的な指示もなく、話の流れや思いつきで
「〇〇やってみたらどうやろか?」
「〇〇と比較してみたらいいのでは?」
「〇〇について詳しく知りたいなぁ」
と口にします。
そして数日後、何の前触れもなく、
「この前頼んだ、アレ、どうなってる?」
「いつまでたっても連絡ないけど、先日の件はどこまで進んでる?」
「今日の帰りまでにメールで送っておいて」
と、切り出します。
「やってません」「できてません」と言おうものなら、厳しいお叱りを受けることは確実です。
そんなことにならないように、
ワンマン社長の発言は一語一句聞き漏らさないように注意するとともに、
「〇〇したらどうか?」
「〇〇が知りたい」
「〇〇してみたら?」
といった漠然とした内容であっても、社長から問いただされる前に、先回りして何らかの報告・連絡・相談を行いましょう。
「この前、社長がおっしゃっていた〇〇について少し調べたのですが…」
と、簡単な内容を報告するだけで、社長は好意的な印象を持つでしょう。
頼まれ事は最優先
ワンマン社長との付き合い方のポイント、3つ目は「社長から頼まれた仕事は最優先に行う」です。
ワンマン社長から直々に頼まれた仕事があれば、他のどの仕事よりも優先し、社長から進捗を聞かれる前に、こちらから状況を報告する。
万が一、どうしても優先しなければならない別の仕事があれば、社長に対して、今手掛けている仕事の重要度と現在の状況(いつまでに終わるか)を説明して、どちらの仕事を優先すべきか判断してもらいましょう。
いちばんよくないのは、社長から進捗状況を問われて、
「〇〇の仕事をしていたので、社長から頼まれた仕事には、まだ手をつけていません…」
という趣旨の返答をすること。
ワンマン社長が最も嫌うこと、それは「部下の言い訳」と「仕事の遅延」です。
そして、この2つが同時に起きた時、しばしば感情を爆発させることに…。
ワンマン社長は一代で会社を築いたパワフルな創業者が多く、良くも悪くも「仕事が減る」「仕事が無くなる」ことに対する不安や焦り、危機感を常に持っています。
そのため、
社長と従業員の間には、決して埋まることのない「仕事に対する大きな温度差」があります。
そんなワンマン社長の気持ちを理解して、直々に頼まれた仕事は最優先で取り組むようにしましょう。
まとめ
今回は、
- ワンマン社長の10の特徴
- ワンマン社長との付き合い方
を解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
最後にもう一度、おさらいしておきましょう。
ワンマン社長の特徴
- 自分の考え方や価値観を従業員に押し付ける
- 自分を常に優先し、社員やお客様は二の次
- 「言うこと」と「やること」が全く違う
- 常に上から目線で、発する言葉に怒気がある
- 自分の考えが常に正しいと勘違いしている
- 従業員の声に一切耳を傾けようとしない
- 従業員とその家族に対して思いやりがない
- 気分屋で、感情のコントロールができない
- 失敗を認めず、原因を部下や環境のせいにする
- うまくいったことは、全て自分の手柄にする
ワンマン社長との付き合い方
- 社長の価値観を把握する
- 報告・連絡・相談を行う
- 頼まれた仕事は最優先に
ご参考にしていただけるようでしたら、早速、今日からでも実践していただければ幸いです。
ワンマン社長に頭を抱えているビジネスパーソンは、あなただけではありません。
私もワンマン社長のもとで、長く働いた経験があります。
そして、ワンマン社長に限らず、世の中にはとんでもない社長さんが結構いらっしゃるようです。
インテグラル代表取締役パートナーの佐山展生(さやまのぶお)氏が、本の対談の中で、おっしゃっていた内容を、以下にご紹介いたします。
おかげさまで1987年に銀行に入って以降は、経営者の方とお会いする機会が多くあります。
それでびっくりしたのは、「とんでもなくひどい社長さんって、世の中に結構いるな」ということでした。
面白いことに、そんな社長と一緒に出てくるナンバー2の人も、まったく例外なくとんでもない人なのです。
とんでもない社長に素晴らしいナンバー2という組み合わせはありえません。
優秀な人はバカバカしいので、とんでもない社長の下から抜けていきますから。
それで、後釜はとんでもない人になる。
つまり、とんでもないトップが来ると、その会社のとんでもない度が、どんどん濃縮されていく。
組織や会社は、リーダーで9割以上決まると思います。
出典:楠木建(2014)『「好き嫌い」と経営』東洋経済新報社.
ナンバー2の方はさておき、
「組織や会社はリーダーで9割以上決まる」
というのは印象的ですね。
個人的にも、「やっぱり、そうですよね」という感じです。
「会社は社長の器以上に大きくなることはない」と言われますから…。
そして、もしあなたが、「社長のワンマンぶりにはもうついていけない…」と思ったら、会社の「とんでもない度」が濃縮される前に、できるだけ早く、今の会社を離れるための「行動」を起こすことをおすすめいたします。
最後にもうひとつ。
もしあなたが今の会社や社長に不満や憤りを感じていて、
「自分に興味を持ってくれる企業からオファーがあれば、転職を検討したい」
「会社の評価だけでなく、自分の市場価値を確かめたい」
「今の会社よりも待遇や条件が良ければ、すぐにでも転職したい」
と思っているのであれば、「転職スカウトサービス」の利用をおすすめいたします。
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ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)