「経営理念を従業員に浸透させるにはどうすればいいか?」
「経営理念が社内の人間になかなか浸透しない…」
「経営理念の落とし込みに苦慮している…」
というあなたに、今回は、
経営理念を従業員に無理なく浸透させる4つの方法
をご紹介いたします。
経営理念を掲げている会社は数多くありますが、経営理念が従業員に浸透している会社はどれくらいあるでしょうか。
ビジョンやミッションもそうですが、会社の体裁を整えるためだけに作られた経営理念は、かえって従業員がしらけるだけで、場合によっては逆効果をもたらします。
私が過去に勤めていた会社でも経営理念がありました。(某有名企業とそっくりでした)
朝礼時にスタッフ全員で復唱していましたが、復唱することがルーティーンになっていただけで、残念ながら経営理念について深く考えることはなく、社内でも経営理念に触れる話やその重要性について語られることはなかったように思います。
「経営理念を上手に活用する」
という言い方が正しいかどうかわかりませんが、せっかく定めた経営理念をほったらかしにしておくのはあまりにも勿体無い…。
経営理念の作成と浸透はワンセットです。
経営理念の浸透は、一朝一夕にはかないませんが、経営者の覚悟さえあれば、社内に浸透させることは難しくありません。
それでは早速見ていきましょう。
経営理念を浸透させるには?
経営理念を浸透させるにはどうすればいいか?
経営理念を社内に浸透させる4つの方法をご紹介いたします。
経営理念を社内に浸透させる4つの方法
- 社長や幹部社員、役職者が、自らの言動で従業員に示す
- ホームページや会社案内、就活者向けサイトに掲載する
- 人事評価制度の「評価項目」のひとつとして取り入れる
- 会議室やミーティングルームの目につく場所に掲示する
あらためまして、経営理念は「会社が大切にしている考え方や価値観」です。
会社で働くすべての従業員が経営理念を暗唱できたからといって、経営理念が浸透しているとは限りません。
経営理念を浸透させるには、従業員が経営理念に沿った考え方や価値観をもって日々の仕事と向き合い、行動し、判断できるまで、何度も何度も繰り返し伝える必要があります。
それでは、経営理念を浸透させる4つの方法をひとつずつ見ていきましょう。
社長や幹部が自らの言動で示す
経営理念を浸透させる方法、ひとつ目は「社長や幹部社員が自らの言動で示す」です。
社長をはじめ、幹部社員や役職者は、ものごとを決定する際や部下を指導するとき、お客様とお話をするときやお取引先様と商談するときなど、日頃からあらゆる場面で「会社が大切にしている考え方や価値観」を意識して、それを言動で示す必要があります。
社長や幹部社員が、自ら率先して経営理念を大切にしている様子を、従業員が耳にした時、あるいは目にした時、あらためて経営理念の重要性を認識する絶好の機会となります。
社長や役職者が経営理念をないがしろにしていると、部下にいくら経営理念の大切さを説いても、経営理念の大切さが従業員の心に響くことはありません。
なお、経営理念を部下に語る時は、「なぜ自分たちの会社はこのような経営理念を掲げているのか?」という、経営理念を作成した経緯や背景なども伝えられるようにしておきましょう。
ホームページや会社案内に掲載
経営理念を浸透させる方法、2つ目は「ホームページや会社案内に掲載する」です。
お客様やお取引先様など、社外の人に
「御社の経営理念はほんとうに素晴らしいですね」
と言われると、これまで経営理念を意識していなかった従業員も、経営理念についてあらためて見直す良い機会となります。
さらに、採用面接の際に、応募者から
「経営理念に心から共感しました」
と言われたら?
入社したばかりの新入社員から
「経営理念が応募の決め手になりました」
と耳にしたら?
ずっと社内にいると気が付かないことであっても、あらためて社外の人から言われることで、その大切さがわかります。
もちろん、経営理念も例外ではありません。
会社の存在意義を社内外に示すという意味においても、自社メディアとなるホームページや会社案内の小冊子、就活者向けの採用サイトには、必ず経営理念を詳しく掲載しておきましょう。
人事評価制度の評価項目に追加
経営理念を浸透させる方法、3つ目は「人事評価制度の評価項目に入れる」です。
自社の人事評価制度の中に、経営理念に沿った評価項目をいくつか設けることで、半期に1回、すべての従業員が経営理念と向き合う機会を作ります。
そうすることで、評価される人間は、
「会社が大切にしている考え方や価値観に沿った行動ができているか?」
を自問自答することになります。
評価する側の人間も同様に、
「この人は経営理念に沿った行動ができているか?」
をチェックするわけですから、日頃から
「経営理念に沿った行動とは、具体的にどのようなものか?」
を明確にしておかなければなりません。
従業員の人事評価は給与や賞与に直結するものですから、経営理念を浸透させるには、この方法が最も効果的と言えるでしょう。
社内の目につく場所に掲示する
経営理念を浸透させる方法、最後は「社内の目につく場所に掲示する」です。
経営理念を「忘れさせない」「思い出させる」ためには、従業員の目に触れる機会を増やすことが、最もシンプルかつ有効は方法と言えるでしょう。
その際、できるだけ「人が滞留する場所」に掲示すると、一定時間、経営理念と対峙することになりますから、効果はさらに上がります。
- 会議室
- 社長室
- ミーティングルーム
- 商談室
- 食堂
- 休憩室
- 更衣室
- お手洗い
- 給湯室
など、掲示する場所はどこでもかまいません。
クレドカードを作って社員に配布したり、名刺の裏面にプリントする方法もありますが、わざわざ手にとって眺めなければならないことを考えると、まずは「人が滞留する場所」に掲示することをオススメいたします。
まとめ
今回は、経営理念の浸透方法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、もう一度おさらいしておきましょう。
経営理念を社内に浸透させる4つの方法
- 社長や幹部社員、役職者が、自らの言動で従業員に示す
- ホームページや会社案内、就活者向けサイトに掲載する
- 人事評価制度の「評価項目」のひとつとして取り入れる
- 会議室やミーティングルームの目につく場所に掲示する
それともうひとつ。
上記4つの方法を実践する前に、ぜひ
「経営理念が社内に浸透した状態」
を明確にすることをオススメします。
つまり、
「どうなったら経営理念が社内に浸透したと言えるのか?」
をあらかじめ考えておくのです。
「そこまでする必要があるのか?」
という方もいらっしゃるでしょうが、
そこまでしなければ、経営理念を社内に浸透させることなどできません。
なぜなら、経営理念を社内に浸透させることは、テストで満点を取ることよりも難しいからです。
テストで満点を取るためには、答えを丸暗記すれば済む話ですが、経営理念の浸透は、会社で働く従業員ひとりひとりが「会社が大切にしている考え方や価値観」を正しく理解し、その考え方や価値観をもって日々の仕事と向き合い、ものごとを判断する度に持ち出さなければなりません。
つまり、テストは一時的なものですが、経営理念は心の中に持ち続ける必要があるのです。
だからこそ、くどいようですが、従業員の心の中にしっかり根付くまで、何度も何度も繰り返し発信し続けることが重要となります。
人は育ってきた環境や過去の経験から、既に異なる考え方や価値観を持っていますから、会社の中でもついつい自分の考え方や価値観を優先してしまいます。
個々の判断に委ねられる場合はそれでも構いませんが、人の集合体である会社が、未来のあるべき姿を実現するために、お互いに協力しながら前に進むためには、自分の考え方や価値観よりも、会社が大切にしている考え方や価値観を優先しなければなりません。
経営理念が従業員の心の中にしっかり根付いているか?
経営理念を浸透させる4つの方法が実践できているか?
をチェックする意味も込めて、
年に1度は「経営理念の浸透度」を確かめる機会を設けてみてはいかがでしょうか。
最後にもうひとつ。
「日々の業務に追われて、重要な仕事に費やす時間が足りない…」
「経営戦略や人事、新事業について専門分野の人に相談したい…」
という経営者・役員・マネージャーの皆様に画期的なサービスを2つご紹介いたします。
そのサービスとは、
- オンラインアシスタント
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です。
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ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)