「会社の理念が意味や、作り方の手順が知りたい」
「企業理念や経営理念、社是やビジョンなどいろいろあるけど、会社の理念と呼べるものは?」
「会社の理念を作りたいが、どのような形で表現すればいいかわからない…」
というあなたに、今回は、
- 会社の理念とは何か
- 会社の理念の作り方
について、どこよりもわかりやすく解説いたします。
この記事をご覧いただいている方の中には、
「会社の理念について深く知ろうと思い、有名企業の理念をいくつか拝見したものの、会社によって理念の表現方法がバラバラで、余計に困惑してしまった…」
という方もいらっしゃるかと思います。
私も最初はそうでした。
しかし、ひとつひとつの会社の理念を、繰り返しじっくりと読み込むに連れて、経営者の信念とも呼べる経営哲学や人生観が少しずつ見えてくるようになり、会社の理念を一定の枠内に収めようとしていたこと自体が、間違っていることに気付きました。
会社の理念について、難しく考える必要はありません。
なぜそんなことが言えるのか?
早速その理由を解き明かしていきましょう。
会社の理念とは
会社の理念とは何か?
ビジネスにおいて、理念は「不変の存在」「根底にある考え方」「根本の考え」を意味します。
つまり、会社の理念とは、「会社の根底にある、変わることのない考え方」と言い換えることができ、一般的には「企業理念」と呼ばれています。
では、会社の理念(企業理念)には、具体的にどのようなものがあるのか?
代表的な理念は
- 経営理念
- 社是
- 社訓
- ビジョン
- ミッション
などがあり、それぞれの意味を簡単にご紹介しますと、
- 経営理念:会社が大切にしている考え方や価値観
- 社是:会社が正しいとする考え方や価値観
- 社訓:従業員が順守すべき行動規範や行動指針
- ビジョン:多くの人に共感されるような、会社が思い描く最高の未来図
- ミッション:会社のビジョンを実現するために、自らに課した取り組み
となります。
それぞれの言葉の意味だけを見ると、
「社訓やビジョン、ミッションは会社の理念と呼べるのか?」
と思ってしまいますが、有名企業の企業理念を拝見すると、
上記に挙げた「経営理念・社是・社訓・ビジョン・ミッション」などをひとくくりにし、会社の理念(企業理念)」として掲げている場合が多々見受けられます。
中には「社訓だけを理念として掲げている会社」「ビジョンやミッションしか掲げていない会社」もありますから、それらを会社の理念から外すことはできないでしょう。
大切なのは、理念という言葉の意味ではなく、それぞれの会社が
「自社の根幹を成す、変わることのない考え方や価値観をどのように表現するのか?」
ということ。
それが「社訓」でもいいですし、「ミッション」でもいいですし、先にご紹介した5種類全てを会社の理念に据えるのも大いに結構。
私もこれまで数多くの会社の理念(企業理念)を拝見しましたが、
「会社の理念は、会社によって表現方法が異なる」
というのが結論です。
ただし、会社によって表現の仕方は異なりますが、一語一句をじっくり読むと、それらは紛れもなく会社の理念であり、
「自社の根幹を成す、変わることのない考え方や価値観」
を表しています。
会社の理念について考える場合は、「理念」という言葉の意味に惑わされないように、本質をしっかり捉えたいものですね。
会社の理念の作り方
会社の理念の作り方の手順を、以下にご紹介いたします。
会社の理念の作り方
- 経営理念をはじめ、社是や社訓、ビジョンやミッションの中から、自社の理念に適したものを選ぶ
- 経営者が中心となって、それぞれの作り方や決め方の記事(※)を参考にしながら、自社独自の理念を作る
- 完成した理念を一括りにして、自社の理念(企業理念)を掲げ、必要であれば企業理念を明文化する
(※)経営理念をはじめ、社是や社訓、ビジョンやミッションの作り方や決め方は、以下の記事をご参照ください。
以下の記事では会社の理念(企業理念)を「理念集合タイプ」と「経営理念タイプ」の2つに分けて、それぞれのタイプの作り方と、お手本となる有名企業の参考事例を18社ご紹介しております。
なお、先ほどご紹介した会社の理念の作り方は、「理念集合タイプ」となります。
まとめ
今回は、
- 会社の理念とは何か
- 会社の理念の作り方
について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
会社の理念を考えていると、ふと
「会社は何のために存在するのか?」
という大きな疑問が、何度も頭に浮かぶのは私だけでしょうか。
会社経営の究極の目的について、私が尊敬してやまない、伊那食品工業株式会社の最高顧問を務めておられる塚越寛(つかこし ひろし)氏が、著書で以下のようにおっしゃっています。
会社にはそれぞれ、めざす理想像があると思いますが、究極的に言うと、あらゆる会社に共通する経営の目的は「みんなハッピー」なのだと考えます。
会社というものが存在する理由は、一人でも多くの人を幸せにし、世の中をよくするためなのです。
その第一歩として、経営者は社員の幸せのために心を砕くべきです。
社員を幸せにすることを通じて、世の中に貢献していくというのが、会社のあるべき姿であり、会社が存在する意味でもあります。
参考文献 塚越 寛(2019)『末広がりのいい会社をつくる 人も社会も幸せになる年輪経営』サンクチュアリ出版.
とてもシンプルでわかりやすいですね。
会社経営の究極の目的を果たすために、自社に必要とされる「変わることのない根本的な考え方」とは何か?
そんな質問を自分に投げかけてみると、自社とって最適な会社の理念が見えてくるかもしれませんね。
最後にもうひとつ。
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ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)