「再来店につながる接客やサービスのコツが知りたい…」
「接客マニュアルはあるが、なかなかスタッフに浸透しない…」
「接客やサービスの質を上げて、リピート客を増やしたい…」
飲食店やアパレル店、美容室やエステサロンなど、接客を伴うサービスを提供しているお店の大半が、少なからず再来店につながる接客やサービスに関する悩みを抱えています。
今回はそんな悩みを解消するために、再来店につながる接客やサービスが自然に生まれるたったひとつの考え方と、スタッフ全員が無理なく実践できるコツをご紹介します。
どんなに素晴らしい接客マニュアルがあっても、サービスの具体的な手順が確立されていようとも、それらが実際の現場で実践できなければまったく意味がありません。
接客やサービスを提供している現場では、マニュアルが通用しない「予期せぬ出来事」が起こります。
接客は生身の人間が行うものですから、再来店につながる接客やサービスの「考え方」が理解できていなければ、臨機応変に対応することはできません。
あらためまして、今回のお話しする内容は、
- 再来店に繋がる接客やサービスが自然にできるようになる、たったひとつの考え方
- 再来店に繋がる接客やサービスを、お店のスタッフ全員が実践するようになる方法
です。
それでは早速見ていきましょう。
再来店に繋がる接客の考え方
再来店につながる接客を行う際の「考え方」とは?
再来店につながる接客やサービスは、たったひとつの考え方を押さえておけば十分です。
その考え方とは、すべてを「顧客視点で考える」ということ。
たったこれだけです。
最低限の接客マナーを身につけておく必要はありますが、この考え方が従業員に浸透していれば、再来店につながる接客やサービスをスタッフ全員が自然とできるようになり、状況に応じて臨機応変な対応も可能となります。
すでに接客マニュアルや声かけマニュアルを活用しているというお店は、それらのマニュアルと合わせて、これからお話しする考え方を取り入れていただければ幸いです。
顧客視点でサポートする
人間はどうしても自分の目線でものごとを見てしまいがちです。
「この商品が売れています」
「このサービスが人気です」
「こちらの方がお得です」
など、自分たちが持っている情報をそのままお客様に伝えてしまいます。
では、顧客視点でものごとを考えるとどうなるか?
お客様にとって最適な商品やサービスは何か?
と、考えるようになります。
すると、
「お客様は何を欲しがっているのか?」
「何にために、どういった目的でお店に足を運んでくれたのか?」
「お客様が抱えている不安や悩み、解消したい問題は何なのか?」
「どういう態度で接客すると気持ちよくお買い物していただけるのか?」
そういったことを、
誰に言われるでもなく、自然と考えるのです。
あとは顧客視点で考えたことを、実際の行動に移すのみ。
いたってシンプルです。
顧客視点のスイッチが入ると、お客様に対する表情が変わります。
作り笑いではなく、心からの笑顔を届けることができます。
お声がけする際の言葉の選び方や声のトーンにも変化があらわれ、自然なお声がけができるようになります。
商品を吟味しているお客様に対しては、「販売する」という姿勢から「購入をサポートする」という姿勢へと変わり、お客様にとって最適な商品やサービスをいっしょに選んでくれるアドバイザーへと変化します。
上記の具体的な変化は、すべて「顧客視点で考える」ことを意識した結果です。
そして顧客視点で考えられた接客やサービスは、お客様の感情を揺さぶり、お客様の心を動かし、お客様の印象に強く残ります。
顧客視点で先回りする
- 気が利く
- 機転がきく
- 心配りが良い
- 段取りが良い
- 気遣いがある
これらの言葉はすべて、顧客視点から相手の考えや行動を察して、先回りした結果によって得られる言葉です。
では、顧客視点に立って先回りするためにはどうすればいいか?
具体的には、
- お客様が次に考えることを予測して、その答えをお客様よりも先に提示する
- お客様が次に起こす行動を察知して、スムーズに行動できるように配慮する
この2つを実践すると、お客様から信頼されるようになります。
例えば、ある冬の寒い日、ご年配のご夫婦が飲食店を訪れたとしましょう。
席にご案内する際、
「外の景色が見える窓際のお席は少し冷えますので、奥のお席をご案内したしますね」
と声をかけられたら、お客様はどのような印象を持つでしょう。
さらにお客様を席に案内した直後、
「上着やコートはこちらにお掛けください」
「膝掛けはご入用でしょうか?」
「おトイレはこの通路の突き当たりにございます」
「ご注文が決まりましたらこちらのボタンを押してください」
「ごゆっくりお過ごしください」
など、お客様が次に起こす行動を予測した声かけをすると、お客様に気分良くお過ごしいただけるに違いありません。
冬は必ず上着やコートを着ていますし、食事中は足元が冷えるでしょうし、気温が低いとおトイレも近くなります。
お客様が次に考えることや、次に起こす行動を先回りすることによって、上記のような心配りができるというわけです。
ご注文の際にも、
「当店自慢のあったかい〇〇鍋はいかがですか?」
「熱燗もございますがいかがでしょうか?」
「お飲み物は先にお持ちしましょうか?」
「また何かございましたらこちらのボタンでお呼びください」
など、一見当たり前に聞こえるこれらの声かけも、お客様が次に考えることを予測した上での「気の利いた声かけ」と言えるでしょう。
このように、顧客視点をもってお客様が次に考えていることや、次に行うことを先回りすることによって、いつも以上にお食事やお買い物を楽しんでいただく「体験」を提供することができます。
その「体験」こそが、「また行きたい」と思う感情を刺激して、再来店につながるのです。
顧客視点を浸透させる方法
再来店につながる接客の考え方を、全ての従業員に浸透させる方法をご紹介いたします。
つまり、「顧客視点で考えること」をお店のスタッフ全員が常に意識して、確実に現場で実践するためにはどうすればいいか?
人間は忘れる生き物ですから、常に意識することは簡単ではありません。
つまるところ、忘れさせないためには接触回数を増やすこと、つまり
「店内の目立つところに掲示する」
ことがシンプルかつ最も有効な方法となります。
さらに一歩踏み込むのであれば、お店のスタッフ全員が顧客視点で考えた接客やサービスを行うことを、「お客様に公表する」「お客様と約束する」のです。
例えば先ほどの飲食店であれば、店内の目立つところに
私たちはお客様目線の接客やサービスを心がけ
「またここで食事したい」と思っていただけるように
美味しいお料理と最高の時間を提供いたします
といった「お客様との約束」をはっきりと掲げておきます。
するとどうなるか?
従業員は「お客様との約束」を守らざるを得なくなります。
万が一約束を破るような接客やサービスを行うと、
「あそこに〇〇って書いてあるけど、あれは嘘なの?」
とお客様に指摘されますから、そこで働く人たちは自ずと顧客視点でものごとを考え、行動するようになるというわけです。
「〇〇します」と言い切ってしまうと、案外それが現実のものとなり、それが普通になりますから、今回お話ししている顧客視点に限らず、この方法はかなりオススメです。
「お客様との約束」を店内に掲示することに抵抗があるなら、従業員が必ず目にする場所に掲示したり、朝礼で唱和するなど、顧客視点を常に意識するように工夫すると良いでしょう。
ただし店内に掲示する場合と比べると、効果が半減することは否めません…。
まとめ
今回は再来店に繋がる接客やサービスを自然に生み出す考え方として、飲食店を例に「顧客視点で考えること」の重要性をお話ししましたが、いかがでしたか?
「そんなことわかってます!」
と多くの読者から厳しいツッコミが入ることを承知で、顧客視点の重要性を訴えましたが、「知っている」「わかっている」ことと、実際の現場で「使える」「実践している」こととの間には大きな隔たりがあります。
しかも
「スタッフ全員が意識している」
「全従業員に浸透している」
というレベルに到達することは、一朝一夕にできるものではありませんから、「忘れさせない工夫」が必要不可欠です。
再来店につながる接客やサービスについて書いた記事ではありますが、顧客視点でものごとを考えること自体は、商品開発やマーケティング戦略を立案する際も必須となります。
ぜひこの機会に顧客視点の重要性を再認識して、再来店につながる接客やサービスに活かすだけでなく、いろんなシーンで顧客視点を活用いただければ幸いです。
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ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)