「顧客満足度を高めるにはどうすればいいか?」
「顧客満足度を最大化するための具体策は?」
「顧客満足度が下がっている原因はどこにあるのか?」
というあなたに、今回は
- 顧客満足度の向上につながる3つの取り組み
- 顧客満足度向上に有効な3つの施策
について解説いたします。
※ここで言う「取り組み」とは、「どうするか」「どうすべきか」といった「方向性を示す行動」を表しており、施策とは「実施すべき具体策」を意味しています。
お客様はしばしば自分勝手でわがままな一面を持っていますから、すべてのお客様にご満足いただくことは簡単ではありません。
ブログやSNSを通じて誰でも簡単に情報を発信できるようになった今日、良い情報だけでなく、自社にとって都合の悪い情報も一瞬で拡散されてしまいますから、今まで以上に顧客満足を高める取り組みや施策を継続的に行うことは極めて重要です。
「情報化社会における、顧客満足度を向上するための方法論」
と言えば、少々言い過ぎになるかもしれませんが、今後ますます加速度的にインターネット上のやりとりが増えることを考えると、顧客満足度の向上につながる取り組みや施策を置き去りにしたまま、安心してビジネス活動を継続することはできないでしょう。
顧客満足度の向上につながる取り組み
顧客満足度の向上につながる取り組みとは、一体どのようなものか?
顧客満足度の向上につながる取り組みを明らかにするために、まずは顧客満足度を下げるシチュエーションを想像してみましょう。
例えば、あなたが、
「このメーカーの商品を2度と買うことはない」
「このサービスには心底がっかりさせられた…」
「比較検討していた別の商品にすべきだった…」
と感じた商品やサービス、あるいは会社やお店を思い出してください。(嫌なことを思い出させて誠に恐縮です…。)
いかがですか?思い出せましたか?
では、あらためて、あの時どうなっていれば顧客満足度の向上につながったと思いますか?
その答えの中に、顧客満足度の向上につながる取り組みのヒントが隠されています。
おそらく、以下にご紹介する「取り組み」がなされていたなら、少なからずあなたの顧客満足度は下がることなく、場合によっては上がっていたかもしれません。
顧客満足度の向上につながる3つの取り組み
- 超長期的な視点で考える
- 品質を何よりも優先する
- 顧客の気持ちに寄り添う
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。


超長期的な視点で考える
顧客満足度の向上につながる取り組み、ひとつ目は「超長期的な視点で考える」です。
今の時代、長期的な視点で考えるのは当たり前です。
そうではなく、人生100年時代と呼ばれる今日においては、「超」長期的な視点でものごとを考える必要があります。
と言っても、難しく考える必要はありません。
例えば、製品を無料で修理・交換する保証期間について、今までは1年間だったものを、倍の2年間にする。
あるいは、競合他社の保証期間をリサーチして、業界最長の保証期間を実現する。
今まで当たり前とされてきた保証期間を見直すことによって、お客様に安心をお届けできるだけでなく、製品を製造する企業も「より壊れにくい商品」を考えるようになりますから、製品の耐久性を向上することにもつながります。
保証期間の他にも、
- 保有ポイントの有効期限を延長する
- 割引クーポンや金券の有効期間を延ばす
など、まずはできることから始めてみてはいかがでしょうか。
品質を何よりも優先する
顧客満足度の向上につながる取り組み、2つ目は「品質を何よりも優先する」です。
前項でもお伝えした通り、人間の寿命は確実に伸びていますから、人は自然と「長く使える商品」を選ぶようになり、「長く使うのなら少々お値段が高くても良いものを」と考える人が増えて、今まで以上に品質にこだわるようになることが予想されます。
加えて、世界が抱える大きな問題として、環境破壊や資源の枯渇などがあり、今後はよりいっそう環境に与える負荷を減らそうとする動きが活発化するでしょう。
そうなると、ますます消費者の品質へのこだわりが見られるようになり、粗悪な商品や環境に負荷を与える商品は、少しずつ市場から淘汰され、逆に、十分な品質を持っていながらも、人や環境に優しい商品が多くの消費者に選ばれるようになります。
そういう意味においては、商品の品質だけでなく、リサイクル素材を使った商品やフェアトレード認証製品のような「それを選ぶことに意味がある商品」に、もっと目を向ける必要がありそうです。
顧客の気持ちに寄り添う
顧客満足度の向上につながる取り組み、3つ目は「顧客の気持ちに寄り添う」です。
簡単そうに見えますが、これが意外と難しい。
商品の売買や商取引など、あらゆるものがインターネットをを通じて行われるようになった今日、対面営業や対面販売の機会はますます失われ、電話でお客様と直接お話しすることも少なくなりました。
目の前にいる人を相手に商品を説明しているときは、表情や声のトーン、話し方や仕草、身なりや持ち物などから、お客様が求めているものや達成したいことを予測したり、お客様の性格や気分を少なからず感じ取ることができます。
しかし、自社のネットショップを訪れているお客様に関しては、商品を閲覧したり、商品をカートに入れるなど、お客様が何かしらの行動を起こさない限り、何も知ることができません。
そのため、今まで以上に顧客の気持ちに寄り添ったホームページやランディングページ、ブログやメール、チラシやパンフレットの制作が求められるでしょう。


顧客満足度向上に有効な施策
前項でお伝えした「顧客満足度の向上につながる3つの取り組み」を踏まえた上で、この項では、顧客満足度の向上に有効とされる、オススメの施策を3つご紹介いたします。
顧客満足度向上に有効な施策
- 日本一のわかりやすさを追及し続ける
- 日本一の顧客対応を考え、浸透させる
- 日本一の安心・安全・安定を構築する
「言われてみれば当たり前」
と思われるかもしれませんが、世の中の大事なことは、往々にして単純でシンプルです。
しかしながら、この単純かつシンプルな施策を、高いレベルで実行できている企業が少ない…そう感じるのは私だけではないと思います。
だからこそ、今あらためてこの3つの施策に真正面から向き合い、
「自分たちに何ができるか?」
という問いを自らに投げかけて、具体策を考え、できることから少しずつ実行に移すのです。
結果を目にするまでは少し時間がかかるかもしれませんが、お客様の反応が今までとはまったく異なるものに変わることをお約束いたします。
それではひとつずつ見ていきましょう。
わかりやすさを追及し続ける
顧客満足度向上に有効な施策、ひとつ目は「日本一のわかりやすさを追及し続ける」です。
以前に比べると、いくらかマシになったとはいえ、依然として世の中は「わかりにくいもの」が結構あります。
私が最近「この説明、わかりにくいなぁ…」と感じたものは、
- マイナポイントの申請方法
- e-taxで確定申告を行う方法
でしょうか。(単に私の知識不足かもしれませんが…)
とにかく、自社の商品やサービスを、あらためて消費者の目線から眺めてみると、わかりにくい箇所がいくつか見つかるはずです。
- 特徴や機能、他社との違い
- 使い方やメンテナンス方法
- お問い合わせ先や連絡先
- 会員登録や解除する方法
- できることやできないこと
- 向いている人や不向きな人
など、他社のそれと比較しながら定期的にチェックしてみましょう。
チェックするときのポイントは、「誰にとってわかりやすくしたいのか?」を明らかにすること。
商品やサービスを開発した当初に定めていたターゲットと、今現在、自社の商品やサービスを利用しているお客様が乖離している場合は、ターゲットを再設定した上で改善策を考えてみましょう。
顧客対応を考え、浸透させる
顧客満足度向上に有効な施策、2つ目は「日本一の顧客対応を考え、浸透させる」です。
ここで言う「顧客対応」とは、対面や電話、チャットを通じて行う対応だけに限定したものではありません。
お客様が目にするものをはじめ、触れるもの、操作するものなど、五感を通じて自社の商品やサービスを知り得るすべてのものが、顧客対応となります。
ターゲットとする顧客にとって最適なデザインやレイアウト、配色やBGM、形や大きさ、匂いや手触りなど、すべてにおいて
- 知りたいことが、すぐに見つかるようにするにはどうすればいいか?
- ストレスがなく、安心してお使いいただくにはどうすればいいか?
- スピーディーに、問題が解決できるようにするにはどうすればいいか?
を考え、トライアンドエラーを繰り返しながら、より良い顧客対応を模索するとともに、確実に浸透させるのです。
そうすることによって、気がつけば競合他社との差はグングン広がり、
「他の誰でもなく、あなたにこの仕事を依頼したい」
「自分には、この商品でなければ、まったく意味がない」
「御社のサービスに全幅の信頼を寄せている」
と言われるまでに成長することができるでしょう。
安心・安全・安定を構築する
顧客満足度向上に有効な施策、3つ目は「日本一の安心・安全・安定を構築する」です。
顧客の信頼を最も損なう出来事といえば、商品やサービスを利用していることで不利益を被ったり、被害が生じるなど「期待を大きく裏切られること」です。
では、顧客満足度が最も向上するときは、一体どのようなときか?
それは、
- 期待を大きく上回ったとき
- 危機的状況を救われたとき
この2つです。
日本一の「安全・安心・安定」を構築すると言うことは、見た目に大きなインパクトを与えるわけではありませんが、いざと言うときに危機的状況を救ってくれます。
お客様に、
「この商品に決めて正解だった」
「このサービスにして良かった」
「御社に任せて本当に良かった」
と心から感じていただけたとき、顧客満足度は急上昇し、商品やサービス、会社やお店に対して揺るぎない信頼が生まれます。
上記のことからも、今ある商品やサービスを、ほんの少しでも「安心できる、安全に使える、安定している」ものに改善し続けることが、顧客満足度の向上には欠かせません。
まとめ
今回は、顧客満足度の向上につながる取り組みや施策についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
顧客満足度の向上につながる3つの取り組み
- 超長期的な視点で考える
- 品質を何よりも優先する
- 顧客の気持ちに寄り添う
顧客満足度向上に有効な施策
- 日本一のわかりやすさを追及し続ける
- 日本一の顧客対応を考え、浸透させる
- 日本一の安心・安全・安定を構築する
顧客満足度を高めるコツがあるとすれば、私は迷わず
「自社の商品やサービスを必要とする人に販売すること」
と言うでしょう。
では、自社の商品やサービスを必要としている人を顧客にするためにはどうすればいいのか?
それは、詰まるところ、
「できることと、できないことをはっきり伝えること」
ではないでしょうか。
自社のサービスの範囲を超える依頼を受けたり、売上欲しさに自社では対応に困る注文を受けたり、キャパシティを超えている状態で安易に仕事を受けてしまうと、トラブルやミスを招くことになり、結果として、顧客満足度を上げるどころか、顧客満足度を著しく下げることになりかねません。
注文を受ける前に、「できないこと」をちゃんと伝えておけば、お客様に無理難題を突きつけられることもありませんから、余計な時間を使うことなく、自社の商品やサービスに納得していただけるお客様に貴重な時間を費やすことができます。
トヨタ自動車株式会社の豊田章男社長が、
『「決断」とは「断ずる」(やめる)ことを「決める」ことだ』
とおっしゃっているように、「やらないこと」をしっかり決めて、「やること」「やれること」に全力を注ぐことが、顧客満足度向上の王道であり、最短ルートかもしれませんね。
ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。^ – ^
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