中小企業の強みと弱みを解説!活かし方や補い方のヒントも

後立山連峰 五竜岳 撮影者:うさやん

「中小企業や小さい会社の強みはどこにあるのか?」

「中小企業の弱みは何か?」

「中小企業の強みを活かし、弱みをカバーするにはどうすればいいか?」

というあなたに、今回は、

あらためて中小企業の強みと弱みを把握し、

それらをどのように受け止めて、どのようなスタンスでビジネスを展開すべきか?

について解説します。

中小企業や小さい会社は、大企業に比べると、経営資源知名度において圧倒的な差はあるものの、全ての面で劣っているか?と言われると、決してそんなことはありません。

中小企業を弱者、大企業を強者とするならば、弱者には、弱者ゆえの強みがあります

中小企業が業績を上げるためには「己を知ること」、つまり強みと弱みを認識した上で、戦略的にビジネスを展開しなければなりません。

それでは早速見ていきましょう。

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中小企業の強みと弱み

中小企業や小さい会社の「強み」はどこにあるのか?

反対に、中小企業や小さい会社の「弱み」な何なのか?

中小企業の強みと弱みを知ることは、もちろん大切です。

しかし、もっと大切なことは

「強みをどのように活かせばいいのか?」

「弱みをどのように補えばいいのか?」

ということでしょう。

結論から申し上げると、

「強み」に関しては、

「どのように活かすべきか?」と考えるのではなく、「強みが活かせる場所で勝負する

「弱み」に関しては、

「どのように補うべきか?」と考えるのではなく、「弱みが目立たない場所で勝負する」。

これに尽きます。

中小企業や小さい会社が、強みを活かそうとしても、戦う相手が大きすぎると勝負になりません。

同様に、中小企業や小さな会社が、弱みを補おうとしても、大企業には到底かないません。

つまり、「強みを活かす」「弱みを補う」のではなく、自社の強みや弱みをしっかりと認識して、「勝てる場所に移動する」「勝てる場所で勝負する」ことが、本当の意味で中小企業の強みと弱みを活かすことにつながります

もちろん、必要最低限に、強みをさらに強化したり、弱みをカバーすることは大切です。

しかし、強みを強化し、弱みを補うことに多くの経営資源を投下すると、体力が奪われるだけで、費用対効果を高めることはできません。

上記の視点を持って、これからご紹介する中小企業の「強み」と「弱み」を理解し、

「どこで勝負すべきか?」

を考えるきっかけにしていただければ嬉しく思います。

中小企業の強み

中小企業の強みの元となっているのは、「従業員の数」です。

つまり、大企業に比べて従業員が少ないゆえの「強み」が目立ちます。

具体的には、

  1. スピード感がある
  2. 距離が近くて親密
  3. 方向転換しやすい

の3点が、中小企業の大きな強みとなっています。

ひとつずつ見ていきましょう。

スピード感がある

ものごとが決定するまでのプロセスが短く、決定から実行までの工程も少ないため、全体的にスピード感があることが、中小企業の大きな強みです。

「意思決定の早さ」もそのひとつでしょう。

大企業では何人もの承認を経て意思決定が行われるため、稟議が下りるまで一定の時間を要します。

一方、中小企業や小さい会社では、経営者が現場の指揮を取ることや、現場の責任者の判断に任せることも多々あるため、意思決定が迅速に行えます。

意思決定から実行までのスピードも早いため、「とりあえず試して、いいものだけを残す」という、予測不可能な時代にフィットした「柔軟性」という面においても、中小企業や小さい会社の方が有利といえそうです。

当然ながら、行動力や決断力を備えた経営者であれば、さらなるスピードがアップが期待できます。

距離が近くて親密

お客様と従業員、経営者と従業員、生産者と販売者など、すべてにおいて距離が近く、親密な関係を築きやすいことが、中小企業の大きな強みです。

例えば、ひとつ屋根の下で働いている中小企業の従業員は、

「同じ建物で働いている」

「同じ部屋で仕事をしている」

「廊下ですれ違った時に挨拶を交わす」

「食堂や休憩室で雑談をする」

という当たり前の日常から小さなコミュニケーションが生まれ、仕事の話だけでなく、家庭や趣味の話など、取り止めもない会話をきっかけにして、少しずつ友好な関係が築かれていきます。

会社をロボットに例えるならば、親密さは潤滑油であり、スムーズに動くためには必要不可欠です。

お客様と従業員も同様に、距離が近く、接触回数が多いほど親密さが増して、営業や販売がスムーズに行えます。

方向転換しやすい

「創業者=経営者」である場合が多く、良くも悪くも経営者の意向が強いため、あらゆる面で方向転換しやすいことが、中小企業の大きな強みです。

目まぐるしく変化する今の時代、今まで当たり前のように売れていた商品が、何かをきっかけにパッタリ売れなくなることや、市場における勢力図が一気に変わることは珍しくありません。

わかりやすい例で言うと、アップル社が開発したiPhoneの登場によって、携帯電話の市場のシェアは塗り替えられ、Androidが登場するまでは「アップル社(iPhone)の一人勝ち」という状況が長く続きました。

大企業も中小企業も、最終的には経営者の意思が尊重されますが、事業の縮小や撤退ともなると、大企業の場合は投資した金額や配置している社員も多いため、社内からの様々な意見や考えを吸い上げて判断する必要があります。

それに対して、中小企業や小さい会社は経営者ひとりの判断によるところが大きいため、大企業に比べると方向転換しやすいと言えるでしょう。

中小企業の弱み

中小企業の弱みは大きく分けて2つあります。

それは、大企業に比べて

  1. 知名度が低いこと
  2. 生産性が低いこと

です。

すべての中小企業がそうであるとは言いませんが、豊富な経営資源を有する大企業に比べると、その差は歴然…。

だからといって、悲観的になる必要はありません。

先ほども申し上げましたが、「弱み」を無理に補おうとするのではなく、「強み」を前面に出しながらも、「弱み」が目立たない場所で勝負すると勝機は十分に見出せます。

それでは、中小企業の弱みについて、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

知名度が低い

人は一度でも聞いたことがある、見たことがあるものに対して、少なからず安心感や信頼感を覚えます。

知名度が低いということは、当然ながら大半の方が社名や商品名を「初めて耳にする」「初めて目にする」ことになります。

つまり、中小企業が提供している商品やサービスは、知名度が高い大企業のそれよりも、第一印象やファーストコンタクトにおいて、優位に立つことが難しく、初動で遅れをとってしまう可能性が高い

商品の内容が同じであっても、薬品の効果・効能が同じであっても、入社後の仕事や待遇が同じであっても、残念ながら知名度が高い商品や会社の方が選ばれやすい…。

商品を販売するときはもちろん、採用活動を行う場合においても、知名度の低さを補うためには、他社との差別化を図ることや、自社の魅力を効果的にPRすることが欠かせません。

生産性が低い

大企業に比べて資本力が弱く、資金調達の手段が限られている中小企業は、生産性が低い傾向にあります。

上場している大企業は、株式を発行したり、信用力が高ければ社債を発行するなど、まとまった資金を調達する手段を持っていますが、中小企業は主に金融機関からの融資に頼ることが多く、その場合も一定の信用がなければまともな融資を受けることができません。

そのため、大規模な工場を作ることや、最新の設備を導入することが難しく、大企業に比べると生産性の低さは否めません

店舗を増やす際も、集客に有利な好立地は高額な資金を必要とするため、大手企業に抑えられることが多く、中小企業が好立地を確保できる確率は低いと言えるでしょう。

生産性や集客のハンディキャップを跳ね返すためには、「生産効率を上げる」「集客効果を上げる」ためのアイデアが求められます。

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まとめ

今回は、中小企業の強みと弱みについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

忘れないように、もう一度おさらいしておきましょう。

中小企業の強み

  1. スピード感がある
  2. 距離が近くて親密
  3. 方向転換しやすい

中小企業の弱み

  1. 知名度が低いこと
  2. 生産性が低いこと

中小企業や小さい会社は「家族経営」も多いと想像します。

ひとつ屋根の下で「作る人」と「売る人」が一緒に仕事をしている場合、製品の開発ストーリーをはじめ、作り手の情熱や思いが「売る人」を通して、お客様にもしっかり伝わります。

大企業は、生産者から消費者までの距離が長いため、プロモーションの内容にもよりけりですが、中小企業に比べると「作り手の情熱や思い」は、伝わりにくいと言えそうです。

自社の強みを考えることも大切ですが、他社の弱みを考え、そこからヒントを得て新たな戦略を生み出すことも、ひとつの方法ではないでしょうか。

弱者には弱者の戦略がある。

弱者が正しい戦略を実践すれば、相当しぶとい。

いや、局地戦であれば、大企業を完膚なきまでに打ち負かすことさえできる。

実際の戦争でも、今や大国がゲリラ戦で打ち負かされる時代だ。

弱者こその強みは、いくらでもある。

出典:栢野克巳(2016)『小さな会社の稼ぐ技術』日経BP社 .

私も同感です。

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ということで、今回はこの辺で。

最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)

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