「決断できない人を目の前にして、どう対処していいのかわからない…」
「なぜうちの社長は決断しないのか…一体何を考えているのか理解できない…」
「決断できない会社の姿勢が原因で、社内に混乱が生じている…」
というあなたに、今回は
- 決断できない人が隠し持っている5つの特徴
- 決断できない人へのシンプルかつ明快な対処法
について解説いたします。
決断できない人がすべて良くないわけではありませんが、極めて個人的な理由や、自分の考えに固執していることが原因でなかなか決断できない人は、しばしば周りの人に不利益をもたらします。
決断できない人が自分の彼氏や彼女、部下や上司、お客様や社長である場合、あるいは、自分の勤め先が「決断できない会社」であれば、ことさら大きな影響を受けることになります。
そのような決断できない人や会社と対峙したとき、大抵の人は
「どうすれば決断させることができるのか?」
と、決断を促すことに力を注ぎますが、まずすべきことは、
「決断できない人は、なぜ決断できないのか?」
を理解することです。
そして、決断しない理由がわかったなら、正しい対処法を施すのみ。
それでは順番に見ていきましょう。
決断できない人の特徴
決断できない人には5つの特徴があります。
誤解がないように先に申し上げておきますが、ここで言う「決断できない人」とは、
- 表面上は迷っているように見せかけて、実は最初から決断する気がない人
- 誰が見ても早く決断しなければならない状況なのに、頑なに沈黙を守っている人
- 多くの人が決断を待っているにもかかわらず、なかなか決断しようとしない人
のことを指します。
なので、
- 慎重に、決断するタイミングを見計らっている人
- 決断するための材料が揃うのをじっと待っている人
- 単純に、決断するメリットが少ないと感じている人
は、これからご紹介する「決断できない人」に当たりません。
上記を踏まえた上で、
あらためて「決断できない人」の特徴を挙げるとすれば…
決断できない人が隠し持っている5つの特徴
- 責任を取りたくない
- 自分のやり方に固執
- 人よりも理想が高い
- 行動することが億劫
- 極端なマイナス思考
となります。
それでは、ひとつずつ簡単にみていきましょう。
責任を取りたくない
決断できない人が隠し持っている特徴、ひとつ目は「責任を取りたくない」です。
理由もなく決断を拒み続ける人は、責任を取りたくないと考えている場合があります。
「決断する=決定者になる=責任を負う」という図式が成り立つことを知っていますから、周りの人には決断を迷っているように見せかけて、どうにかして自分が決断しなくて済む方法を考えるのです。
自分のやり方に固執
決断できない人が隠し持っている特徴、2つ目は「自分のやり方に固執する」です。
自分のやり方に執着している人は、周りの人に対して、変化することのデメリットを唱え、現状を維持することが最善であるかのように、強く主張する場合があります。
しかし、ほんとうのところは
「自分のやり方を変えることで、自分が否定されたように感じる」
「別の人のやり方を採用すると、自分が劣っているように感じる」
という理由が大半です。
人よりも理想が高い
決断できない人が隠し持っている特徴、3つ目は「人よりも理想が高い」です。
周りの人が
「もういい加減に決断してはどうか?何を迷うことがあるの?」
「決断を拒む理由がよくわからないし、まったく理解できない…」
と感じているにもかかわらず、ずるずると決断を先延ばしにする人が時折いらっしゃいます。
そのような人は、自分のことを必要以上に高く見積もっていて、プライドが高い上に、理想もかなり高いため、いつまで経っても決断することができません…。
決断しようと思った時には、以前よりも選択肢が狭まっているため、ますます決断できない…この繰り返しです。
行動することが億劫
決断できない人が隠し持っている特徴、4つ目は「行動することが億劫」です。
日頃から
「何をするにも面倒で、億劫に感じてしまう」
「できることなら自分から動きたくない」
「誰か他の人がやってくれないかなぁ…」
と考えている人は、なんだかんだと理由をつけて、決断を先延ばしにする傾向があります。
決断は、多くの場合、行動を伴います。
決断をしながら行動に移さない人は、決断しているとは言えません。
そして、行動することを嫌う人は、決断することも嫌います。
極端なマイナス思考
決断できない人が隠し持っている特徴、5つ目は「極端なマイナス思考」です。
何をするにも、真っ先に
「もしも失敗したらどうしよう…」
「やはり、自分は向いていないのではないか?」
「うまくいかない確率の方がはるかに高いし…」
と、決断するリスクばかり考えてしまうマイナス思考の人は、なかなか決断することができません。
確かに、決断すると失敗することの方が多いかもしれません。
しかし、決断しなければいつまで経っても状況が変わらないばかりか、すべてのものは常に変化していますから、現状維持は後退を意味します。
それが理解できるまで、マイナス思考の人は決断することを拒み続けるでしょう。
決断できない人の対処法
決断力できない人の対処法をご紹介します。
ここで言う「決断力できない人」とは、
- 迷っているように見せかけて、実は最初から決断する気がない人
- 早急に決断しなければならないにも関わらず、決断しない人
- 多くの人が決断を待っているのに、何かと理由をつけて決断しない人
のことを指します。
その点を踏まえた上で、
「決断力できない人の対処法は?」
と聞かれたなら、答えはシンプル。
「放っておく」、あるいは「何もしない」。
これしか対処法はありません。
理由は2つ。
ひとつ目の理由は、決断できない人に決断を促したところで、何も変わらないからです。
決断することで自分に不利益があると考えている人に、いかなる助言やアドバイスを行っても、まともに耳を貸すことはまずありません。
2つ目の理由は、決断するのは「あなた」ではないからです。
つまり、「決断すること」は、決断すべき人が抱える問題であり、あなたが抱えるべき問題ではありません。
他者の問題を引き受けようとすればするほど、他者を敵に回すことになりますから、あなたにとっては百害あって一利なし。
やめておいた方がいいでしょう。
では、決断しない人が、決断しないことを貫き通すと、一体どうなるのか?
決断しない人が、極めて個人的な理由で決断しない場合、短期的にはその人にメリットがあるかもしれませんが、長期的に見ると必ず「決断しなかったツケ」を払わされることになります。
例えば、
決断できない部下は、
いつまで経っても自分の頭で考えることができず、同僚に置いていかれるでしょう。
決断できない管理職は、
部下の信頼を損なうことになり、やがては上司からも信頼されなくなるでしょう。
決断できない社長は、
社員を迷走させることになり、社内を混乱に陥れ、セクショナリズムを生むでしょう。
決断できない会社は、
古い体質から抜け出せず、チャレンジ精神を失い、時代の波に乗ることができないため、業績は右肩下がりになるでしょう。
そして、たちが悪いことに、
「決断できない人」は、「決断しなかったツケ」を払わされた後でも、その原因が「決断しなかった」ことによるものだと気づかず、自分の考え方を変えようとしません。
なぜなら、自分の考え方を変えてしまうと、結果として、自分が決断できなかったことが原因だと周りの人に対して認めることになるからです。
最後にもうひとつ。
決断できない人への究極の対処法をお伝えしておきます。
それは、
「その場から離れること」
決断できない人が、あなたに大きな不利益を及ぼすことがわかっていて、改善される見込みがないのであれば、その場から立ち去ることが、一番の対処法と言えるのかもしれません。
まとめ
今回は
- 決断できない人が隠し持っている5つの特徴
- 決断できない人へのシンプルかつ明快な対処法
について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
決断できない人も、きっと心の奥底では「決断したい」と思っているはず。
ただ、失敗を怖れるあまり、決断ができないだけなのです。
人間は弱い生き物ですから、その心境も理解できなくはないですが、「決断しない決断」をずっと続けていると、窮屈な人生を送ることになります。
自分の人生を切り開く意味においても、ここぞ!というときは、やはり決断すべきでしょう。
それともうひとつ。
古い体質の会社では、決断した人の「前向きな失敗」を追求することはあっても、決断しなかったことによって不利益が生じた場合、決断しなかった人を追求することはなく、責任の所在をうやむやにすることがあります。
残念ながら、私もそんな場面を何度か見てきました。
そうなると、社内で「決断するのは損」「決断しない方が得」という誤った考え方が蔓延して、社内では無難な意見しか通らなくなり、未来への投資ができなくなってしまいます…。
そんなことにならないように、失敗を怖れない「勇気ある決断」を尊重したいものですね。
決断とリスクはワンセットである。
日本の社会は、同質社会ということもあって、このバランスが悪いと思う。
リスクを負わない人がいる一方で、リスクだけ負わされている人がいる。
決断を下さないほうが減点がないから決断を下せる人が生まれてこなくなるのではないか。
出典:羽生善治(2005)『決断力』角川書店.
最後に、大切なことをもうひとつ。
もしあなたが、今現在
- 今の仕事に興味が持てない…やりがいを感じられない…やる気が出ない…
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具体的には、
- 自分の感情を素直に表現し、悩みを打ち明けることによって気持ちを落ち着かせる
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- カウンセラー(専門家)の話を聞くことで、客観的な視点から自分の考えを認識する
ことによって、
ひとりで抱え込んでいた不安や悩みを和らげ、心の健康を取り戻す効果が期待できます。
私がそうであったように、心の不調が身体的な症状(心身症)に発展すると、心と体が健康な状態に戻るまで数ヶ月~数年かかることも珍しくありません。
なので、今現在、仕事による強いストレスに悩まされていて、大きな不安を抱えていらっしゃる方は、自分の心と体を最優先に考えて、オンラインカウンセリングに限らず、心のケアやリフレッシュ、あるいは、ストレスの原因から距離を置くことを検討してみましょう。
ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました (^.^)