「上司に決断を促す方法が知りたい」
「うちの上司はなぜ決断することができないのか?」
「決断できない上司に振り回されるのは勘弁してほしい…」
というあなたに、今回は、
- 上司が決断しない、または、決断できない4つの理由
- 決断できない上司への対策は、なぜ不要なのか?
をわかりやすく解説いたします。
部下の立場からすると、自分たちの仕事を前へ進めるために、あるいは、今後の明確な方向性を示してもらいたいがために、できるだけ早く上司に決断してもらいたいと考えるのが自然です。
しかし、上司の立場からすると、自分の決断によって、良くも悪くも状況が一変する場合も考えられますから、決断する内容が重大であればあるほど慎重にならざるを得ません。
そして、この上司と部下の「せめぎ合い」は、どのような会社でも日常的に起こっています。
早急に決断すべきか?
あるいは、慎重に、じっくりと熟考した後に決断すべきか?
決断をめぐる考え方は人によって違いますから、「これが正しい」と言えるものはありません。
とはいうものの、部下は上司の決断によって多大な影響を受けますし、仕事の内容や段取りが変わることもありますから、決断できない上司に振り回されることも事実…。
では、部下は決断できない上司に対して、日頃からどのよう対策をとるべきか?
意外に思われるかもしれませんが、部下は、決断できない上司に対して、
何もする必要はありません。
それはなぜか?
その理由を解き明かしていきましょう。
なぜ決断できない上司への対策は不要なのか
見出しの通り、決断できない上司への対策は、基本的に必要ありません。
上司に決断が委ねられている以上、部下は決断に対して自分の意見を伝えることはあっても、決断を促したり、決断を急がせたりしない方が賢明です。
それはなぜか?
上司には、「決断しない理由」があるからです。
では、上司が決断しない理由とは何なのか?
これは主に4つあります。
上司が決断しない主な理由
- 決断する「タイミング」を見計らっている
- 決断するための材料が揃うのを待っている
- 決断してもメリットが少ないと感じている
- 失敗を怖れるあまり、決断できないでいる
「上司が決断しない主な理由」が正しく理解できるようになると、
「なぜ決断できない上司への対策が不要なのか?」
が、おわかりいただけると思います。
それでは、ひとつずつみていきましょう。
タイミングを見計らっている
なぜ決断できない上司への対策が不要なのか?
上司は、決断する「タイミング」を見計らっているだけかもしれません。
決断したいとは思っているけれど、「ここぞ!」という絶妙のタイミングで決断するために、慎重にその機会を伺っている場合があります。
であるならば、部下は上司が最適のタイミングで決断するのを待つのみ。
つまり、何もする必要はありません。
材料が揃うのを待っている
なぜ決断できない上司への対策が不要なのか?
上司は、決断するために必要な材料が揃うのを待っているだけかもしれません。
決断したいとは思っているけれど、手元にある材料だけでは自分の中で確信が持てないために、あえて決断を先送りしている場合があります。
であるならば、部下ができることは、上司が確信を持って決断するために必要な材料を集めるお手伝いをするのみ。
つまり、上司をサポートする立場をとるのです。
決断するメリットが少ない
なぜ決断できない上司への対策が不要なのか?
上司は、決断することによるメリットをあまり感じていないのかもしれません。
決断するメリットが小さい、あるいは、決断することによって、現状よりもデメリットが生じる場合は、あえて「決断しない」という選択をする場合があります。
つまり、決断を先送りしているのではなく、「このまま決断しない」つもりでいるのです。
であるならば、部下は上司の「決断しない」という選択を尊重して、静観すべきでしょう。
失敗を怖れて、決断できない
なぜ決断できない上司への対策が不要なのか?
上司は、自分が下した決断によって、今よりも状況が悪くなることを怖れ、決断することをためらっているだけかもしれません。
役職がついて、肩書きが大きくなればなるほど、決断する機会が増えるとともに、責任の重さが増していきます。
そして、保身に走る臆病な上司ほど決断することを嫌い、上司としての役割を果たすことなく、常に責任から逃れようとします。
そのような上司に決断を促そうものなら、万が一、決断した後に今よりも状況が悪化した場合、決断を促した部下が責められ、自分の評価を下げた部下として今後も目の敵にされかねません。
であるならば、部下は臆病な上司を横目に見ながら、自分に与えられた目の前の仕事に集中し、そこで成果を出すことに注力しましょう。
上司が決断しないまま現状維持を貫こうとしても、何もしないまま状況が改善されることはまずありませんから、上司が評価を下げるのは時間の問題です。
まとめ
今回は、
- 上司が決断しない、または、できない4つの理由
- 決断できない上司への対策は、なぜ不要なのか?
について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、最後にもう一度「上司が決断しない4つの理由」についておさらいしておきましょう。
上司が決断しない主な理由
- 決断する「タイミング」を見計らっている
- 決断するための材料が揃うのを待っている
- 決断してもメリットが少ないと感じている
- 失敗を怖れるあまり、決断できないでいる
部下が、上司に対して
「どうして決断してくれないのか…」
と思ったときは、
「早く決断してください!」
と、上司に決断を促すのではなく、率直に
「なぜ決断なさらないのですか?何か理由があるのですか?」
「もしかしたら、私にも何かできることがあるかもしれませんので、よろしければ、決断を遅らせている理由をお聞かせいただけませんか?」
と聞いてみることです。
もしかしたら、上司は決断できない悩みを一人で抱え込んでいるかもしれません。
そんなとき、部下から上記のような言葉をかけてもらったら、どれほど頼もしく感じることでしょう。
自分のことを気遣ってくれる「部下からの声かけ」は、上司に決断する勇気を与えます。
加えて、部下に対する信頼度はますます厚くなり、今まで以上に重要なお仕事を任せてもらえるようになるでしょう。
中間管理職に位置する上司は、重要な決断をする際、
「部下はどういう反応を示すだろうか」
「社長は私の決断に対して、どのようにお考えだろうか」
と、上にも下にも気を使うものです。
そのような状況下において、信頼できる部下のサポートほど心強いものはありません。
私も過去に、商社では主任を、ネット印刷では部長やサブマネージャーを経験しましたから、信頼できる部下の存在の大きさは身に染みてわかっていますし、いつも頼もしく感じていました。
そして、自分が下した決断に対し、短い言葉で
「わかりました」
とだけ返事をして、決断が良い結果をもたらすように最善の努力をしてくれる部下が、上司から最高の評価を得られることは言うまでもありません。
ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)
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