「とにかく意思決定をスピードアップしたい!」
「意思決定が難航する場合、根回しは必要か?」
「意思決定を早める参考資料の作り方とは?」
というあなたに、今回は
- 意思決定をスピードアップする3つの方法
- 円滑に意思決定を行うための根回し
について解説します。
目まぐるしく変化するビジネス環境の中で、意思決定のスピードを上げることは必須です。
意思決定がスピードアップすると、職場の雰囲気もピリッと引き締まり、従業員は急な変化にも柔軟に対応できるようになり、会社や組織の成長スピードも早まります。
今回ご紹介する「意思決定をスピードアップする3つの方法」は、環境やルールを変えることによって、意思決定のスピードを早める方法です。
そのため、再現性が非常に高く、やろうと思えばすぐにでも導入できる方法なので、意思決定が遅いと感じている場合は、積極的に取り入れてみてください。
それでは早速見ていきましょう。
意思決定をスピードアップする方法
意思決定をスピードアップする3つの方法をご紹介します。
意思決定をスピードアップする3つの方法
- 限られた人数で合議する
- 会議の時間を短く区切る
- 資料は1枚にまとめる
考え方を変えたり、気持ちの持ち方を変えるといった方法は、再現性が乏しく、常に頭の中で意識しなければならないため、思ったほど意思決定のスピードを上げることができません。
その点、上記3つ方法は「状況を変える」、または「ルールを変える」ということですから、物理的に意思決定を早める状況を作り出すことができます。
それではひとつずつ見ていきましょう。
限られた人数で合議する
意思決定を必要とする議題について話し合う時は、できるだけ少人数で行うこと。
可能であれば3人まで、多くても6人まで。
できるだけ参加人数を減らすことで、意思決定のスピードを上げることができます。
国会では議員定数の削減が叫ばれており、大企業においても役員や幹部の席数を減らす会社が増えています。
この「定数を減らす」「席数を減らす」という流れは何を物語っているのでしょうか?
人数が多いと、多様な意見や考えを集めることができるというメリットが生じます。
しかし、一人ひとりの意見をや考えを聞くだけでもそれなりの時間を要しますし、それらの意見や考えをまとめる際も多くの時間を費やすことになります。
さらに、人数が多くなると発言しない人も出てきますし、大多数の意見が一方に偏ってしまうと「数の論理」がはたらいて、異なる考えを持っている少数の人が発言しづらくなるというデメリットも生まれます。
人数が多いからといって、必ずしもその選択肢が「正しい」わけではありません。
逆に、人数が少ないからといって、必ずしも「間違っている」とは限りません。
意思決定のスピードを上げるのなら、限られた人数で合議することは必須と言えるでしょう。
会議の時間を短く区切る
意思決定を行う会議は、できるだけ短時間で区切ることをオススメします。
長時間に及ぶ会議に参加したことがある方はご存知でしょうが、半日を費やす会議、あるいは朝から晩まで会議を行うことほど疲れるものはありません。
時間が経過するにつれて集中力は低下する一方ですし、時間がたっぷりあると、今ここで話す必要がない余計な話も出てきます。
会議の時間が長くなると、緊急の電話や呼び出しが入ることもありますし、人間ですからトイレに行きたくなることもあれば、お腹も空くでしょう。
対照的に、会議の時間が短いと、会議中は常に一定の集中力を維持することができます。
短時間であれば外部からの連絡もシャットアウトしやすいですし、余計な話をしている時間がないことは参加者全員が認識していますから、無駄に会議が延長されることもありません。
たとえ1回の会議で意思決定に至らなかったとしても、いったん議題から離れることで頭の中が良い意味でリセットされ、次の会議までに新たなアイデアを思いつくこともあれば、あらためて自分の考えを冷静に見つめ直すことで、クールダウンもできます。
そのような観点からも、意思決定をスピードアップするのであれば、会議は断然短くするべきです。
可能であれば1時間~1時間30分、長くても2時間までに抑えるべきでしょう。
資料は1枚にまとめる
意思決定の参考にする資料は、A4のコピー用紙1枚にまとめましょう。
データやグラフなどを駆使して、パワーポイントでしっかり資料を作成する必要はありません。
資料を作ること自体が仕事になっている方もいらっしゃいますが、資料は意思決定を円滑に行うためのものであり、意思決定を行う際に関係のないデータや内容は一切不要です。
では、意思決定のスピードを早める参考資料とはどのようなものか?
以下にまとめましたので、ご覧ください。
意思決定の参考資料に記載する内容
- 意思決定によって最も影響を及ぼす人・モノを書き出す
- 意思決定を行う際の選択肢を書き出す(多くても3つまで)
- 意思決定を行う際に、最も重視すべき情報のみ記載する
いかがでしょう?
意思決定を行う際に必要な情報は、一通り揃っているのではないでしょうか。
上記に加えて、捕捉すべき情報があれば付け足すだけで十分。
情報は多ければ良いというものではありません。
「何かひとつに選択する」ということは、「何かを捨てること」を意味します。
つまり、多くの情報を集めたとしても、すべての条件や要望を満たす選択肢は無いに等しく、結局のところ、重要かつ優先度の高いものを重視した意思決定となります。
そう考えると、参考資料を作成する段階で、なおさら重要度が低い情報を記載する必要はないでしょう。
意思決定には根回しも必要
意思決定が難航すると予想できる場合は、キーマンとなる人物への根回しも必要です。
「根回し」という言葉になんとなくマイナスのイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、根回しの意味は、もともと樹木を移植する際、細い根の発生を促すために準備する作業のことで、決して悪い意味ではありません。
「根回し」が園芸において必須とされる「移植する前の準備」であることを考えると、むしろ良い意味として解釈できます。
ビジネスにおける根回しは、会議を行う前にあらかじめ関係者に事情を説明するなどして、ある程度の理解を得ておくことを言いますが、建設的な話し合いが求められる会議であるほど根回しが効果を発揮します。
なぜなら重大な意思決定は社内の利害関係に大きな影響を及ぼしたり、仕事内容や職場環境に少なからず変化をもたらす場合があるからです。
自分を含め、所属する部署にとって少しでも不利益が生じたり、変化を余儀なくされることが予想される場合は、どんなに道義的な決定であっても感情的に受け止めてしまい、冷静な判断ができなくなってしまいます。
そんなことにならないように、利害や変化について事前に十分な説明を行い、会議が始まるまでに一定の理解を得ることができれば、会議の場においても建設的な話し合いができるのではないでしょうか。
過度に根回しを行う必要はありませんが、ここぞという時は念には念を入れて、根回しを行って損はありません。
まとめ
今回は、
- 意思決定をスピードアップする3つの方法
- 円滑に意思決定を行うための根回し
について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、もう一度「意思決定をスピードアップする3つの方法」をおさらいしておきましょう。
意思決定をスピードアップする3つの方法
- 限られた人数で合議する
- 会議の時間を短く区切る
- 資料は1枚にまとめる
実は、意思決定のスピードアップと同時に、ぜひ実践していただきたいことがあります。
それは、「意思決定の結果を検証すること」です。
つまり、意思決定を行なった3ヶ月後、半年後、1年後に、「あの時の意思決定は正しかったか?」を検証してほしいのです。
なぜ3回に分けて検証するのか?
多くの意思決定は、時間が経つに連れて結果が変わってきます。
3ヶ月後は目立った効果が現れなかったとしても、半年や1年後にはしっかりと効果が現れ、当初の意思決定に不満を漏らしていた従業員から、一定の理解が得られることも珍しくありません。
いちばん大事なことは、当時の意志決定が「正しい決定だった」と、周りの人間から思われるように、自ら下した決断に対して責任を持つことです。
人間ですから、判断を誤ることもありますし、常に正しい意思決定ができるとは限りません。
自ら下した判断を放置するのではなく、その結果を検証することで、自身の決断が間違っていると気づいた時、その経験から多くのことを学ぶことができるでしょう。
「結果を検証した人だけが、失敗を学びに変えることができる」
そのことを忘れてはなりません。
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ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)