「PREP法(プレップ法)の例文を参考にしたい」
「PREP法とは何か?メリットやデメリットは?」
「PREP話法をマスターしたい」
というあなたに、今回は、
- PREP法(プレップ法)とは?
- PREP法の具体例(例文と文章構成)
- PREP法のメリットとデメリット
- PREP話法
についてご紹介するとともに、わかりやすく解説いたします。
インターネットが普及している今日では、パソコンを使って仕事をすることが当たり前となり、自社のホームページをはじめ、ランディングページやブログ、メールやチャットなど、文字情報によるコミュニケーションが主流となりました。
上記の変化に伴い、「文章を使ってわかりやすく伝える技術」は、ビジネスパーソンにとって必須のスキルと言っても過言ではありません。
PREP法をマスターすれば、誰でも簡単にわかりやすい文章が書けるだけでなく、読み手が納得しやすい文章が書けるようになるので、普段からメールやチャットを利用している方や、プレゼンや報告書を作成する機会が多い方は、本記事をご参考にしていただければと思います。
加えて、PREP法を意識した話し方「PREP話法」が身につくと、伝える伝わりやすい話し方ができるので、「話がわかりにくい」と言われたことがある方や、コミュニケーションが苦手な方には特におすすめです。
さらに、PREP法はブログとの相性も良く、私も読者にとってわかりやすい文章を書くにあたり、文章構成に迷ったときはPREP法を活用しています。
それでは早速、ビジネスの万能ツール「PREP法」について、詳しく見ていきましょう。
PREP法とは?
PREP法(プレップ法)とは何か?
PREP法とは「ものごとをわかりやすく伝えるための文章のフレームワーク(枠組み)」で、
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(事例)
- Point(結論)
の頭文字をとって「PREP法(プレップ法)」と呼ばれています。
- まずはじめに結論を伝え、
- 次に「なぜそうなるのか?」という理由を説明し、
- さらに、理由を裏付ける事例を出して説得力を高め、
- 最後に再び結論を述べる。
上記の文章構成にすることで、読みやすくてわかりやすい、説得力がある文章を作成できるというわけです。
PREP法はビジネスの現場だけでなく、日常の様々なシーンでも使えます。
次の項ではPREP法の具体例をご紹介いたしますので、ぜひ参考になさってください。
PREP法の例文
PREP法(プレップ法)の例文を3つ、異なる活用シーンにてご紹介いたします。
PREP法の例文と活用シーン
- セールス:自動車保険のセールスライティングに活用
- 自己PR :履歴書への記載内容、面接での自己PRに活用
- スピーチ:結婚式やお葬式など、大勢の前で話す機会に
以下にご紹介するPREP法(プレップ法)の例文をお読みいただくと、大半の方が
- 読みやすくてわかりやすい
- 説得力があって理解しやすい
- 文章の流れが実にスムーズ
という印象を受けることでしょう。
なお、例文ごとに文章構成を箇条書きで明記しておきますので、PREP法を使った文章の書き方を習得していただく際にお役立てください。
というのも、PREP法を使った文章を作成する場合、先に文章構成を決めてから書き始める方が簡単かつスムーズだからです。
PREP法を意識しながらいきなり文章を書きはじめる方もいらっしゃいますが、文章を書いているうちに、いつの間にかPREP法のことを忘れてしまうこともあるので、いきなり書き始めるのはあまりおすすめできません…。
それではPREP法の3つの例文を、文書構成とともにひとつずつ見ていきましょう。
PREP法を活用したセールス
PREP法の例文、ひとつ目は「自動車保険のセールスレター」です。
PREP法の例文
自動車保険の料金が、今ご契約している会社に比べて大幅に安くなる可能性があります。
保険料が安くなるからといって、補償額やサポートが手薄になることはありません。
なぜなら、当社では保険代理店を通すことなく、お客様に直接ネットからお申し込みいただくことで、営業コストを大幅に削減しているからです。
例えば普通車に乗っている方であれば、45歳でゴールド免許の場合は、車両保険と合わせて25,000円となります。
さらに今ならキャンペーン中につき、新規でご契約の方は保険料から10,000円割引!
最短1分でお見積もりいたしますので、自動車保険の見直しをお考えの方や、更新時期が近い方はぜひ〇〇損保のホームページにアクセスしてください。
自動車保険が大幅に安くなるチャンスを、ぜひお見逃しなく!
次に、上記の例文の文章構成を確認しておきましょう。
PREP法の文章構成
結論:自動車保険の料金が、今ご契約している会社に比べて大幅に安くなります
理由:ネットからのお申し込みに限定することで営業コストを削減しているため
事例:例えば45歳でゴールド免許の場合は、車両保険と合わせて25,000円です
結論:自動車保険が大幅に安くなる〇〇損保は、最短1分でお見積もりできます
PREP法を活用した自己PR
PREP法の例文、2つ目は「履歴書に記載する、または面接で話す自己PR」です。
PREP法の例文
私の強みはゼロから1を生み出す創造力と、果敢にチャレンジする行動力、そして、最後まで諦めない粘り強さです。
私はこれまで数々の商品やサービスを開発して、会社に貢献してきた実績があります。
例えば前職のネット印刷では「カレンダー印刷」の商品を複数リリースして、年間3,000万円の売り上げをつくりました。
印刷物の関連商品として始めた「名入れペン」のサービスは、開始から数年後に2,000万円の売り上げを築くなど、自ら考え、行動し、いくつもの困難を乗り越えながら粘り強く続けた結果、ゼロから1を生み出し、大きく育てることができました。
もし御社が新商品や新サービスの開発をお考えであれば、私はこれらの経験を活かして業績アップに貢献できると思います。
次に、上記の例文の文章構成を確認しておきましょう。
PREP法の文章構成
結論:私の強みはゼロから1を生み出す創造力と行動力、そして、粘り強さです。
理由:なぜなら、これまで数々の商品を開発して、会社に貢献した実績があるからです。
事例:カレンダー印刷では年間3,000万円、名入れペンのサービスは2,000万円。
結論:新商品や新サービスの開発をお考えであれば、必ずお役に立てると思います。
PREP法を活用したスピーチ
PREP法の例文、3つ目は「結婚式での友人代表のスピーチ」です。
PREP法の例文
彼は大学の頃から楽観的で無計画な一面もあり、卒業旅行ではそれが災いして私も大変な目に遭いましたが、昔から約束だけは必ず守る「有言実行」の男でした。
「英語をマスターする」「オーロラを見に行く」と口にしたときは私も冗談かと思っていたのですが、1年後には見事に英語を話せるようになり、昨年はバイトでお金を貯めて一人でオーロラを見に行くなど、まさに有言実行を貫いています。
そして、数年前に私と交わした約束も、今日、きっちり果たしてくれました。
その約束とは、私よりも先にめっちゃ可愛くて優しい女性と結婚することです。
いや~今回も有言実行で、本当に驚きですね!
もしも彼が奥さんに対して「きっと幸せにする」と言ったなら、その約束は必ず果たされると思うので、奥さんはどんなことがあっても彼を信じて、二人で助け合いながら明るい家庭を築いていただければと思います。
次に、上記の例文の文章構成を確認しておきましょう。
PREP法の文章構成
結論:彼は大学の頃から楽観的で無計画な一面もありますが、約束は必ず守る男です。
理由:過去に「英語をマスターする」「オーロラを見に行く」という約束を守ったからです。
事例:今回も、私よりも先に可愛くて優しい女性と結婚するという約束を守りました。
結論:彼が「きっと幸せにする」と言ったなら、その約束は必ず果たされることでしょう。
PREP法のメリット
PREP法を利用するメリットを4つご紹介いたします
PREP法のメリット
作成者のメリット
- 論理的な文章が書ける
- 文章の作成が早くなる
読み手のメリット
- 読む時の集中力が持続
- 時間の節約につながる
ご覧の通り、PREP法は「文章の作成者」「文章の読み手」双方にメリットがあります。
PREP法を身につけると、自分だけでなく周りの人にもメリットが生まれるので、職場の人間関係や取引先との関係を円滑にするという意味においても、積極的に活用したいものですね。
それでは、PREP法の4つのメリットをひとつずつ詳しく見ていきましょう。
論理的な文章が書ける
PREP法のメリット、ひとつ目は「論理的な文章が書けること」です。
論理的な文章とは、きちんと筋道を立てて書かれた読みやすくてわかりやすい文章です。
PREP法は読み手の心理状態に沿った文章構造となっているため、筋道が通っていて、漠然と書かれた文章に比べると圧倒的にわかりやすく、説得力があります。
PREP法と読み手の心理状態
結論:とにかく結論を先に知りたい
理由:結論に至った理由が知りたい
事例:理由を裏付ける事例が見たい
結論:あらためて結論を確かめたい
文章の作成が早くなる
PREP法のメリット、2つ目は「文章作成のスピードアップにつながる」です。
いざ「文章を書こう!」と思っても、何から書き始めていいかわからない…。
あるいは、良い調子で文書を書いていたのに、あるところで行き詰まってしまい、そこから何も思いつかず、筆がピタリと止まってしまった…。
そんな経験をなさった方も多いのではないでしょうか。
例に違わず、私もブログを執筆する際、「何を書いていいかわからない…」「何を書いているか、何を書いていいのか、自分でもわからなくなってきた…」という経験があります。
しかし、PREP法を知り、PREP法を上手に活用できるようになってからは、文章構成に迷うことはほとんどなくなりました。(たまにありますけどね…)
文章というものは不思議なもので、文章構成や書く内容さえ決まればスラスラ書けます。
PREP法を使うと文章構成は考えなくていいので、結論・理由・事例の内容さえ決まれば、文章を書き始めることができる上、最後まで止まることなく書き続けることができるというわけです。
読み手の集中力が持続
PREP法のメリット、3つ目は「読み手の集中力が持続すること」です。
一般的に、読み手(聞き手)の集中力は時間が経つと低下します。
一説によると、集中力が最も高いのは読みはじめ(聞きはじめ)から30秒以内、あるいは70秒程度と言われています。
つまり、最も伝えたい「結論」を最初に述べるPREP法は、理にかなっているというわけです。
最初に結論を伝えて読み手(聞き手)の興味を引くことができれば、最後まで読んでいただける可能性も上がりますし、「何について書かれているのか」を意識しながら最後まで読み進めることができるため、理解度も高まります。
時間の節約につながる
PREP法のメリット、4つ目は「時間の節約につながること」です。
ビジネスパーソンは限られた時間の中で、最大限の成果を出さなければなりません。
そういう意味において、PREP法を活用すると、
- 要点を先に伝えることで、読み手が情報の取捨選択を行う時間を短縮できる
- 筋道を立てて伝えることで、読み手が内容を理解する時間を短縮できる
- 理由や事例を示すことで、読み手が真偽を確かめるための時間を短縮できる
という大きなメリットがあります。
PREP法のデメリット
PREP法のデメリットを3つご紹介いたします。
PREP法のデメリット
- 詩や随筆、物語には不向き
- 感動や共感は期待できない
- 使いこなすには時間が必要
「PREP法のデメリット」と書きましたが、PREP法の正しい使い方や活用シーンさえ理解していれば、PREP法にはデメリットと呼べるものは見当たりません。
なので、これからご紹介するPREP法のデメリットは、PREP法を正しく理解するためのポイントとしてご覧いただければと思います。
それでは「PREP法のデメリット」をひとつずつ見ていきましょう。
詩や随筆、物語には不向き
PREP法のデメリット、ひとつ目は「詩や随筆、物語には不向き」です。
PREP法は詩や随筆、物語には向いていません。
詩や随筆は心に浮かんだことやふと気づいたこと、見聞きしたことや感じたことを、思いのまま書き綴った文章なので、わかりやすさや伝わりやすさを重視するPREP法との相性が良くありません。
物語の文章構成は起承転結を主としており、印象に残るシーンやハッとする出来事などを効果的に交えながら、ひとつのテーマについてじっくりと時間をかけて読者に伝えるものが多いため、PREP法を使うと淡白なお話になってしまいます。
感動や共感は期待できない
PREP法のデメリット、2つ目は「感動や共感は期待できない」です。
PREP法は読みやすさやわかりやすさ、説得力や納得感を与える文章のフレームワークなので、「感動を与える」「共感を呼ぶ」「印象に残る」など、読者の心を揺さぶることを目的としていません。
対照的に、PREP法は「理解を得る」「行動を促す」「認識を高める」など、物事の道理をわかりやすく伝えることに適しており、「道理に従って判断してもらう」「道理に基づいて行動していただく」という場合には一定の効果が期待できます。
使いこなすには時間が必要
PREP法のデメリット、3つ目は「使いこなすには時間が必要」です。
PREP法を使いこなすには日頃からPREP法を使って文章を作成したり、PREP話法を意識しながら会話を行うなど、ある程度の「慣れ」が必要です。
PREP法に限らず、「知っていること」と「実際に使えること」には大きな隔たりがあります。
PREP法を知っていても、ビジネスの現場や日常のシーンで使えなければ意味がないので、PREP法を自分のものにしたい方は、まずはメールや報告書の文面から積極的にPREP法を活用してみましょう。
PREP話法
PREP法を応用した話し方「PREP話法」について解説いたします。
PREP法はわかりやすい文章を書くことができるだけでなく、話し方にも応用できます。
- まずはじめに結論から話をして、
- 次に「なぜそうなるのか?」という理由を説明し、
- さらに、理由を裏付ける事例を伝えることで説得力を高め、
- 話の最後に再び結論を伝える。
という感じです。
話がわかりにくい人は、なかなか結論を口にしません。
一通り話を聞いた後に、必ずと言っていいほど「で、何が言いたいの?」という疑問が残ります。
話に説得力がない人は、声高に、そして、全力で自分の意見を主張するだけで、「なぜそう考えるのか?」という具体的な理由や根拠がないため、多くの人の理解を得ることはできません。
話が長い人は、論理的に伝えようとすることなく、頭に浮かんだ言葉を次から次に口にするため、話が長引けば長引くほど、聞き手は「早く終わらないかなぁ…」と考えるようになり、ますます話の内容に集中することができなくなります。
場合によっては、話をしている本人さえ、今何を話しているか分からない状態になることも…。
日常会話ならまだしも、ビジネスシーンで上記の話し方しかできないようであれば、お仕事で大きな成果を得ることは難しいかもしれません…。
PREP話法を知ったからといって、いきなり論理的に話ができるわけではありませんが、日々の会話からPREP話法を意識することで、少しずつPREP話法を身につけることができます。
友人や職場の同僚から「話がわかりにくい…」「で、何が言いたいの?」と言われたことがある方は、ぜひこの機会にPREP話法を身につけて、「話がわかりやすい人」を目指しましょう。
PREP話法が自然とできるようになれば、日々のお仕事はもちろん、スピーチやプレゼンテーションを行うときに、自信を持って話ができるはずです。
まとめ
今回は、
ものごとをわかりやすく伝えるための「文章のフレームワーク」として、PREP法(プレップ法)をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、もう一度おさらいしておきましょう。
PREP法(プレップ法)とは、
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(事例)
- Point(結論)
の頭文字を取って名付けられた「文章のフレームワーク」。
- まずはじめに結論を伝え、
- 次に「なぜそうなるのか?」という理由を説明し、
- さらに、理由を裏付ける事例を出して説得力を高め、
- 最後に再び結論を述る。
という順番で文章を構成にすることによって、読みやすくてわかりやすい、説得力がある文章を作成することができる。
ビジネス書のタイトルは、その本に書かれている内容を短い言葉や文章で表したものです。
プレゼンテーションのタイトル、研究レポートの題目、ビジネスメールの件名、ブログのタイトルや見出しも同様に、内容を簡潔に言い表したものと言えるでしょう。
そういう意味においては、ビジネスで目にする文書のほとんどが、「結論を先に…」とまでは行かないまでも、最初に内容を述べています。
ビジネスにおいて誰かに何かを伝えるとき、
「これから伝える内容→内容についての詳細」
という順番が基本です。
そんなビジネスの基本をさらに進化させて、誰でも使えるフレームワークに落とし込んだものが、今回ご紹介した「PREP法」なのかもしれません。
ビジネス書をはじめ、ブログやレポートに目を通す際、メールや報告書を読む際も、文章の構成をPREP法に当てはめてチェックしてみましょう。
そうすることで、自分が文章を書くときも、自然とPREP法を意識して書けるようになります。
最後にもうひとつ。
- 今以上に読みやすくてわかりやすい文章を書きたい
- 誤字や脱字がないか?をスピーディーにチェックしたい
- 文章力を上げるために、表現の幅を増やしたい
という方に、とっておきの文章作成アドバイスツール【文賢】をご紹介いたします。
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- 誤字や脱字はないか?(校正)
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ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました (^.^)