卸売業の役割とは?存在意義や必要性をわかりやすく解説!

兵庫県 後山から遠望 撮影者:うさやん

「卸売業の役割を知りたい」

「卸売業は何のために存在するのか」

「卸売業の必要性とは一体何なのか」

そんな問いにお応えするために、今回は

卸売業の役割とは?」をテーマに、大阪の卸売業で8年4ヶ月働いていた筆者が、どこよりもわかりやすく解説いたします。

「卸売業はメーカーから商品を仕入れて小売店に卸す(販売する)だけじゃないの?」

と思っている方が大半かもしれませんが、卸売業はその他にも多くの役割を担っています。

この記事の目的は2つ。

  • 卸売業の役割を発信することで、あらためて卸売業の存在価値や必要性を読者の皆様に知っていただき、卸売業に対する認識をアップデートしていただくこと
  • 卸売業の経営者や幹部、役職者の方に対して、これからご紹介する「卸売業の役割」を社員教育や採用活動、営業やマーケティング活動にお役立ていただくこと

この記事を読み終わった頃には、卸売業の印象が180度変わることをお約束いたします。

それでは早速みていきましょう。

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卸売業の役割とは?

「卸売業とは何か?」を、わかりやすく解説いたします。

卸売業を深く知るためには、「卸売業の役割」を正しく理解すること。

これに尽きるでしょう。

卸売業の役割は、大きく分けて4つあります。

卸売業の役割

  1. 商品の仕入れ・少量販売
  2. 商品の保管や管理・配送
  3. 代金の回収・金融の機能
  4. 商品に関する情報の提供

私は大学を卒業して、8年4ヶ月もの間、大阪にあるバラエティグッズの専門商社(卸売業)で勤めていましたが、残念ながら、上記4つの役割について教わることはありませんでした。

今まさに卸売業で働いていらっしゃる方も、上記4つの役割についてなんとなくわかっていても、しっかり認識している方、あるいは即答できるくらいに理解している方は多くないと想像します。

卸売業は商品を作ることもなく、消費者に直接販売することもありません。

それゆえ、卸売業で働いている頃は気になりませんでしたが、外から卸売業を眺めてみると、あらためて理解しがたい業種であることがわかります。

それでは卸売業の役割を、ひとつずつ詳しくみていきましょう。

商品の仕入れ・少量販売

卸売業の役割のひとつ目は、「メーカー(生産者)から商品を仕入れて、小売店に卸す(販売する)こと」です。

もちろん、単に仕入れて販売するだけではありません。

メーカーが開発した商品を消費者に届けるためには、1件でも多くの小売店やネットショップに自社の商品を並べていただく必要があります。

しかしながら、メーカー1社(自社だけ)の力では、全国に点在するお店ネットショップに営業・販促活動を行うことはできません。

卸売業はメーカーの代わりに商品を置いていただける販売店を開拓し、自社が築き上げた販売網を通じて商品を消費者に届ける大切な役割を担っているのです。

加えて、メーカーは商品の販売単位が大きいため、小売店が直接メーカーに商品を発注すると、過剰な在庫を抱えることになりますが、卸売業を利用することで、少量ずつ商品を仕入れることが可能となります。

商品の保管や管理・配送

卸売業の役割の2つ目は、「メーカー(生産者)から仕入れた商品の保管や管理、小売店への配送(出荷)業務」です。

卸売業はメーカーから仕入れた商品を適切に保管し、鮮度を管理する重要な役割を担っています

かさばる商品は大きな倉庫が必要ですし、多品種に及ぶ商材を扱っている場合は、在庫状況を正確に把握して、在庫が少なくなった商品はメーカーへの発注を迅速に行わなければなりません。

加えて、小売店からご注文いただいた商品を正確にピッキングして、輸送中に壊れることのないよう包装・梱包し、納期に間に合うように発送する…。

言葉にすると簡単に聞こえるかもしれませんが、卸売業の出荷現場は想像以上にたいへんです。

小売店は基本的に「必要な時に、必要な商品を、必要なだけ仕入れたい」と考えますから、卸売業は小売店のニーズに応えるために、正確かつスムーズなピッキングと、スピーディーな出荷体制を整える必要があります

欠品している商品があれば、次回の入荷時期を調べて小売店にお知らせしたり、新商品や再販商品が入荷次第、いち早く小売店に伝えることも卸売業の大切な役割です。

お金の流れを円滑にする

卸売業の役割の3つ目は、「生産から販売までのお金の流れを円滑にする金融の機能」です。

ここで言う「金融の機能」は、商品の開発や事業の拡大に要する資金を用立てることを意味します。

メーカーは卸売業者に商品を販売することで、消費者が商品を手にする前に商品代金を回収できますから、極端な言い方をすると、販売した商品が全て売れなかったとしても、販売した全ての商品代金を回収することができます。

別の見方をすると、卸売業者がメーカーの代わりに、小売店から商品の代金を回収していると言えなくもありません。

つまり、卸売業者が存在することによって、商品が消費者の手に渡る前に、メーカーは商品代金を手にすることができ、それを資金に新たな商品を開発したり、事業拡大に投資することができるというわけです。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、卸売業者もメーカーと同様に、小売店に販売した商品が店頭で売れ残ったとしても、商品を販売した時点で代金を回収することができます。

そう考えると、小売店が最もリスクが高いと思ってしまいますが、メーカーは商品開発に伴うリスクがありますし、卸売業は在庫を抱えるリスクがあり、なおかつ利益率も低いため、小売店だけが大きなリスクを抱えているとは一概に言えません。

販促に役立つ情報の提供

卸売業の役割の4つ目は、「メーカーや小売店に対して、販促に役立つ情報を提供すること」です。

メーカーに対しては、小売店で今売れている商品の情報や、消費者の購買動向やニーズといった「旬の情報」を提供することによって、次の商品開発のヒントにしていただくことができます。

こちらが提供した情報によって、メーカーから大ヒット商品や売れ筋商品が生まれることがあれば、商品を優先的に確保していただける可能性は高いでしょう。

小売店に対しても同じことが言えます。

卸売業者はメーカーだけでなく多くの小売店とお取引がありますから、メーカーから仕入れた商品に関する情報はもちろん、取引先の小売店から入手した「隠れた売れ筋商品」や「売れる売り場づくり」に関する情報を、別の小売店に提供することで、販売を支援することができます。

提供した情報によって小売店の売上が少しでも上がったなら、以後こちらがオススメする商品を扱っていただきやすくなったり、別の卸売業者に発注していた商品の仕入れ先を、自社に変えてくれるかもしれません。

メーカに対しても、小売店に対しても、日頃から販促に役立つ情報を提供することによって少しずつ信頼関係が構築されます。

そして、気がつけば大きな売上につながっていた…そんなケースも少なくありません。

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卸売業の存在意義・必要性

卸売業の存在意義や必要性とは何か?

もうお分かりですよね。

前項で申し上げた「卸売業の役割」こそが、まさに卸売業の存在意義であり、必要性を証明するものと言えます。

しかしながら、近年ではインターネットの普及によって、卸売業者を通さず、メーカーが小売店を展開したり、ネットショップを開設して消費者に直接販売するケースが増えていることも事実。

ユニクロやニトリなど、大手メーカーは卸売業の機能を持つ大型の配送センターを設け、全国展開しているチェーン店と自社のネットショップを駆使して、自社で開発した商品を自社の店舗で販売しています。

卸売業を必要としない、流通コストを大幅に下げることによる価格破壊は、消費者にとってはありがたいことですが、卸売業者にとっては好ましくない状態と言えるでしょう。

では卸売業の存在意義や必要性は、このまま薄れてしまうのか?

結論から申し上げると、卸売業の数が減ることはあっても、決して卸売業の存在意義や必要性が薄れることはありません。

むしろ、卸売業の価値が見直される可能性も十分に考えられます。

日本は中小企業の割合が99%以上で、大企業は1%未満です。

欧米に比べると個々の商品カテゴリーにおけるメーカーやブランドの数が圧倒的に多く、メーカーや小売店が卸売業を通すことなく直接取引するとなれば、多くの時間と労力が失われることになります。

先に述べた大企業は別として、社会的に見ても、卸売業がなくなれば、無駄な流通コストの増大は避けられないでしょう。

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まとめ

今回は卸売業の役割について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

忘れないように、最後にもう一度おさらいしておきましょう。

卸売業の役割

  1. メーカー(生産者)から商品を仕入れて、小売店に卸す(販売する)
  2. メーカー(生産者)から仕入れた商品の保管や管理、小売店への配送
  3. 生産から販売までのお金の流れを円滑にする「金融の機能」として
  4. メーカーや小売店に対して、販促に役立つ「旬の情報」を提供する

大勢の社員を自発的に動かす際に必要なもの、それは「危機感・達成感・使命感」です。

危機感による自発的な行動は、身の危険を感じた時に発動するものですから、当然ながら、組織として常に危機的状況を作り出すわけにはいきません。

達成感による自発的な行動は、「自ら掲げた目標を達成したい!」という思いが必要ですから、最初から「達成できないのでは…」「達成しても意味がない…」など、達成したいという意欲が沸かない場合は発動しません。

さらに、事務や受付、看護や介護など、目標設定が難しい職種は達成感を得ること自体が難しいため、この場合も、達成感による自発的な行動は難しいと言えるでしょう。

それに対して、使命感による自発的な行動は、先に述べた2つに比べると、自分の内側からやる気やモチベーションが芽生えますから、長期にわたって維持することができます。

では、卸売業で働く人たちが、使命感を持って自発的に行動するにはどうすればいいか?

それは「卸売業の役割」を理解した上で、卸売業の存在意義と必要性を、あらためて自分の中でしっかりと認識することに他なりません。

世の中には、卸売業に対して、

「卸売業はいずれなくなる」

「卸売業は中抜きをする」

「卸売業はこの先不要になる」

など、誤った印象を持っている方もいますが、それは卸売業の役割を理解していないだけ。

卸売業の役割がわかれば、そのような考えはなくなるでしょう。

むしろ、

「卸売業は、なくてはならない業種」

「日本の中小企業は、卸売業の存在が絶対に必要」

「卸売業のおかげで商品が円滑に流通している」

と感じる人が増えるかもしれません。

過去に卸売業で働いていた人間として、この記事を通じて、卸売業の存在意義や必要性がもっと世の中に理解されることを心から願います。

ということで、今回はこの辺で。

最後までお読みいただきありがとうございました。^ – ^

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