「もしも、工場のお仕事がなくなってしまったら…」
「工場で働く正社員や派遣社員に、明るい未来は訪れるのか?」
「工場勤務を続けるにあたって、将来のことが気になり始めた」
というあなたに、今回は
- 工場で働く作業員の将来性
- 工場の仕事はなくなるのか?
について考察いたします。
私は前職のネット印刷で、約14年間お世話になりました。
自身は営業部やマーケティング部に所属していましたが、入社してから約1年間は人手が足りなかったこともあり、1日の大半を印刷工場で折り加工や製本作業を行っていました。
加えて、繁忙期には加工スタッフの補助をしたり、夕方から出荷のお手伝いをしていたため、工場現場や、そこで働く作業員の方についてもある程度は理解しているつもりです。
本記事では、そんな自らの経験を踏まえて、工場の作業員の将来性や、工場の行末について思索を巡らせるとともに、今まさに工場で働いていらっしゃる方や、これから工場で働こうとお考えの方に向けて、明るい未来を築くためのヒントをご紹介いたします。
それでは早速みていきましょう。
工場勤務の作業員の将来性
工場勤務の作業員に将来性はあるのか?
将来性とは「将来に期待が持てるという予測や予想」を意味します。
つまり、
工場で働いている作業員の将来に期待が持てるのか?
ということになりますが、
結論から申し上げると、「需要はあるが、将来性があるかは自分次第」と言えます。
なぜそんなことが言えるのか?
IT技術の急速な発展に伴い、多くの工場で自動化(ロボット化)が進んでいるものの、設備を整えるためにはそれなりの資金が必要となるため、大企業はともなく、中小企業や小さい会社はすぐに設備投資をすることができません。
私が前職で14年間お世話になったネット印刷(印刷工場)でも、入社してから数年後には、印刷物をシュリンク(ビニールで熱圧着して包装する機械)が導入されて、出荷業務の労力が大幅に軽減されましたが、作業員の数は変わらず、正しい言い方をすると「作業が楽になった」だけでした。
上記のことからも、工場ではまだまだ人の手による作業が欠かせないため、当面は工場勤務の作業員の需要はあると思われます。
しかし、需要はあったとしても、果たして将来性はあるのか?
工場で働く作業員の将来に期待が持てるのか?
未来を予知できる人はいませんから、工場勤務に将来性があるのか?は誰にもわかりません。
とは言うものの、今現在、工場で働いている作業員の方や、これから工場で働こうとお考えの方にとって、工場勤務の将来性は気になるところです。
そこで本記事では、工場勤務の将来性を予想するでも占うでもなく、「工場の正社員」と「工場の派遣社員」という2つの切り口から、工場で働くすべての人が自分の力で明るい未来を築くためのヒントをご紹介いたします。
この後にご紹介する内容をお読みになって、すでに工場で働いている作業員の方はもちろん、これから工場で働こうとお考えの方が漠然と抱いている不安や迷いを、少しでも軽減できれば嬉しく思います。
工場で働く正社員の将来
工場で働く正社員の将来を、「自分の力」で明るく照らすにはどうすればいいか?
工場で働く正社員は、長期雇用を前提に会社と契約しているため、派遣社員やパート・アルバイトさんに比べると収入が安定していて、会社の業績次第で賞与(ボーナス)も期待できます。
加えて、程度の差こそあれ福利厚生も充実しているので、業績が右肩上がりで、自身の健康状態が良好であれば、しばらくは安心して働けるのではないでしょうか。
裏を返すと、
工場で働く正社員の将来を明るく照らすコツは、「日頃からの備え」にあると言えます。
工場で働く正社員の将来を明るく照らすヒント
- 会社の業績アップにつながる提案を行う、または、業務効率アップに少しでも貢献する
- 自身の健康管理を今まで以上に徹底し、疲れを溜め込まないように心と体をケアする
- 業績や健康状態が悪化した際に備えて、小額からの資産運用を始めたり、副業を開始する
上記3つのヒントを参考に、できることから実践することをおすすめします。
「言われてみれば当たり前」と思われる方が大半かと思いますが、当たり前のことほど軽視する人が多く、実際に行動する人となれば、さらに少ないのではないでしょうか。
上記を実践することで上司からの評価も上がり、精神的にも肉体的にも安定し、心の余裕も出てきますから、何ひとつ悪いことはありません。
「そんなことを言われても、朝から晩まで忙しくて時間がない…」
という方もいらっしゃるかと思います。
そんな方は、自分の1日の生活を細かくチェックして、無駄な時間を排除したり、漠然と行っていることを手放したり、隙間時間を有効活用するなど、まずは「時間を捻出する」ことから初めてみましょう。
何か新しいことをして変化を起こそうとするとき、それを成功させたいなら、今までお金や時間を投資してきたものを一部縮小して、損切りすることが重要です。
なぜなら、そうした過去のしがらみを残したまま新しいことをしようとしても、自分の中に十分なキャパシティがないため、思うような変化を起こしにくくなるからです。
出典:勝間 和代(2021)『勝間式生き方の知見 お金と幸せを同時に手に入れる55の方法』株式会社KADOKAWA.
工場で働く派遣社員の将来
工場で働く派遣社員の将来を、「自分の力」で明るく照らすにはどうすればいいか?
工場で働く派遣社員は、工場の契約社員やパート・アルバイトさんとは異なり、人材派遣会社と契約を結んで、派遣先の工場で勤務しています。
そのため、収入面においては正社員に劣りますが、基本的にはあらかじめ決められたお仕事以外(トイレ掃除や雑用など)は行う必要がなく、契約時に残業できないことを伝えておけば、定時を過ぎても働いている正社員を横目に、気兼ねなく「お疲れ様でした~」とタイムカードを押すこともできます。
加えて、職場で気になることがあれば派遣会社のスタッフに何でも相談できますし、「仕事や職場が合わない…」と思ったら契約期間でキッパリ辞めることも可能です。
その反面、今派遣されている職場で仕事を続けたいと思っていても、派遣先の会社から契約を継続しない旨を告げられることもありますし、キャリアアップという点においては、社員に登用されない限り望めません。
では、あらためて、
工場で働く派遣社員が、自らの手で将来を明るく照らすにはどうすればいいか?
工場で働く派遣社員の将来を明るく照らすヒント
- 会社の経営方針をはじめ、職場や仕事内容が気に入ったなら、正社員登用を働きかける
- あらためて自分の強みを自覚し、強みが生かせる場所で経験を積みながらプロを目指す
- 契約が突然打ち切られたときに備えて生活費の見直しを行い、固定費を極限まで減らす
派遣社員として工場で働いておられる方の中には、
「組織の一員として働くスタイルが、自分には合わない」
という方もいらっしゃいますから、正社員に登用されることが必ずしも良いというわけではありませんが、仕事を続ける過程で、会社の方針や考え方に共感できたり、職場で働く人たちと良好な関係を築けたり、仕事自体が自分に合っていると感じるのであれば、正社員への道を模索するのもアリでしょう。
一方で、今まで通り組織で働くことを拒み続けるのであれば、自分の強みを見つけ、それを生かせる場所で経験を積みながら、プロや専門家と呼ばれるようになるまで腕を磨き、個人事業主やフリーランスを目指すという方法もあります。
あるいは、自分の強みを生かせるお仕事をするために資格が必要であれば、工場で働きながら資格を取得するというプランも大いに結構。
いずれにしても、
「どうすれば自分の市場価値を高めることができるのか?」
を考えて、まずは一歩前へと踏み出すことが大切です。
さらに、上記の行動と並行して、派遣先から契約が突然打ち切られたときのために、生活費の抜本的な見直しを行い、毎月必ず支払わなければならない「固定費」を減らしておくことをおすすめします。
僕たちは生きていかなければならない。
生きていくためのサイズを小さくしておけば、やらなければならないことが減っていく。
何かをやめることも、何かを変えることも容易になっていくのだ。
出典:為末 大(2013)『諦める力』株式会社プレジデント社.
工場の仕事はなくなるのか?
工場の仕事はなくなるのか?
工場で働いている方の中には、AI(人工知能)の登場やロボット化のニュースを目にするたびに、そんな不安を抱く方もいらっしゃることでしょう。
未来を正確に予想することはできないので、はっきりしたことは言えませんが、工場内で人が行っている作業の内容(種類)によっては機械化が進んでおり、その流れは今後も続くことが予想されます。
では、どんなお仕事から機械化が進むのか?
おそらく、人間が「つらい」「時間がかかる」「間違いやすい」と感じているお仕事は、他のお仕事よりも早く機械化が進むのではないでしょうか。
誰しも、「つらい」「時間がかかる」「間違いやすい」お仕事はやりたくないですからね…。
では、人間が嫌がるお仕事が減ると、工場のお仕事は減っていくのか?
答えとしては、
「増えるかもしれないし、減るかもしれない」。
例えば、商品を製造している工場に限って言うと、世の中が便利になるにつれて、新しい商品が登場する一方で、古い商品は姿を消していきます。
パッと思いつくだけでも、ここ数十年で、家庭用の加湿器や除湿機、空気清浄機やチャイルドシート、ドラム式の洗濯機や液晶テレビ、スマートフォンやタブレット端末、パソコンの周辺機器や電子書籍などが新たに登場しました。
反対に、ポケベルやガラケー、ラジオやテープレコーダー、ヘッドホンステレオやブラウン管のテレビなどは、一部の商品を除いて、市場から跡形もなく姿を消しています。
つまり、「人による作業は少しずつ減っていく」という流れは確実にあるものの、それとは別に、新しい商品が登場すると工場の仕事が増える、ただし、古い商品を作っていた工場の仕事は減る…。
上記を勘案すると、工場の仕事は、
「増えるかもしれないし、減るかもしれない…」
ということで、
工場の仕事がなくなることを心配することに時間を費やすよりも、前項で申し上げたように、自分の力で明るい未来を切り開くために時間を使うことをおすすめいたします。
まとめ
今回は
- 工場で働く作業員の将来性
- 工場の仕事はなくなるのか?
について、自身の経験を踏まえながら考察しましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、もう一度、工場で働く作業員が「自分の力」で将来を明るく照らすヒントをおさらいしておきましょう。
工場で働く正社員の将来を明るく照らすヒント
- 会社の業績アップにつながる提案を行う、または、業務効率アップに少しでも貢献する
- 自身の健康管理を今まで以上に徹底し、疲れを溜め込まないように心と体をケアする
- 業績や健康状態が悪化した際に備えて、小額からの資産運用を始めたり、副業を開始する
工場で働く派遣社員の将来を明るく照らすヒント
- 会社の経営方針をはじめ、職場や仕事内容が気に入ったなら、正社員登用を働きかける
- あらためて自分の強みを自覚し、強みが生かせる場所で経験を積みながらプロを目指す
- 契約が突然打ち切られたときに備えて生活費の見直しを行い、固定費を極限まで減らす
本文でも申し上げましたが、未来を正確に言い当てることは誰にもできません。
加えて、近年は「VUCA(ブーカ)の時代」と言われるように、今まで経験したことがない予測不可能な事態がしばしば起こります。
VUCAとは、
- Volatile(不安定)
- Uncertain(不確実)
- Complex(複雑)
- Ambiguous(曖昧)
上記4つの形容詞の頭文字を合わせた言葉で「予測不可能な社会」を言い表す用語です。
不安定で不確実、複雑で曖昧な社会は、工場で働く作業員だけでなく、働くすべての人に共通しています。
そんな世の中にあって、いちばん良くないのは、今までのやり方や考え方に執着して、現状維持を貫こうとすること。
社会が不安定で不確実、複雑で曖昧だからこそ、世の中の動向や他人の意見に惑わされることなく、自分の軸をしっかり持ち、自分の強みや弱みを把握した上で、内なる好奇心に従って「自分の活かしどころ」を探し、楽観性や柔軟性を意識しながら積極的にリスクをとることが、「VUCA(ブーカ)の時代」を生き抜く術なのかもしれません。
もちろん、やることなすことすべてうまくいくことは絶対にありませんから、日頃から「最低限の備え」をしておくことも大切です。
なお、以下の記事では、おすすめの製造業・工場求人サイトを7つご紹介するとともに、求人サイトの特徴をはじめ、運営会社や応募方法、求人の正しい選び方などをわかりやすく解説しておりますので、自分に合った働き方ができる工場をお探しの方は、ぜひご一読くださいませ。
人間って、本気で「絶対、これはイヤだ」って思っていることは起きないようにできている
出典:斎藤一人(2021)『明るい未来の作り方』ぴあ株式会社.
ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。^ – ^
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