「仕事を辞めたいが、なかなか決断できない」
「会社を辞める決断ができないまま、いたずらに時間だけが過ぎている…」
「40代で退職を決断するに至った、リアルな事例を見てみたい」
というあなたに、今回は、
- 私が40代で退職を決断するに至った5つの理由
- 退職の決断ができないときに考えるべき3つのこと
をご紹介いたします。
私事ではございますが、2020年2月末に、14年以上勤めた会社を退職しました。
当時の年齢は45歳。
奥さんと二人の子供(3歳と0歳)、1匹のワンコ(3歳)がいました。
実に1年半もの間、悩み抜いた上での決断でした。
と、のっけから重々しい雰囲気を漂わせてしまいましたが、今思うと、
「そう言えば、そんなこともあったなぁ…」
という感じでございます。
14年という年月が長いか短いかは別にして、退職を決断することは、これまで勤めていた会社で築き上げてきたものをすべて捨てることになりますから、築き上げてきたものが大きければ大きいほど、手放すことに抵抗を感じるものです。
社内での自分のポジションをはじめ、肩書きや年収、職場の仲間や取引先との関係など(会社やお客様との関係を引き継げる場合もありますが)、基本的にはすべて置いて行くことになります。
40代まで転職の経験が1度もなければ、約20年かけて築いてきたものを捨て去るわけですから、退職の決断に迷う方が多いのも無理はありません。
ちなみに、私の場合は、過去に執着するタイプではないので、これまで築いてきたものを「手放す」「置いていく」ことに関しては、あまり抵抗を感じなかったのですが、「やり残した仕事」に別れを告げることが最後まで心残りでした。
この記事では、そんな私が、
「なぜ40代で退職を決断したのか?」
その理由を赤裸々に公開いたしますので、40代で退職の決断を迷っている方をはじめ、長年勤めた会社を辞める決断ができない方、あるいは、
「退職を決断するときに考えるべきことは何か?」
とお考えの方は、参考にしていただければ嬉しく思います。
それでは早速みていきましょう。
40代で退職を決断するに至った5つの理由
私が40代(45歳)で退職を決断した理由は主に5つ。
退職を考え始めたのは、ある出来事がきっかけでしたが、退職を決断するに至った理由はいくつかあります。
仕事内容や家族構成、年収や勤続年数、会社の規模や通勤時間など、人によって状況が異なりますから一概には言えませんが、40代で退職を決断する人は、私のように「複数の理由」が重なって、最終的に会社を辞めるという決断を下す方が多いのではないでしょうか。
私が40代で退職を決断した5つの理由
- 職業人として、今の職場では成長できないと感じ始めていたから
- ストレスで疲れ切った心と体を、休ませてあげたいと思ったから
- 幼い子供たちと過ごす貴重な時間を、大切にしたいと思ったから
- 自分の得意分野を活かして、世の中の役に立ちたいと思ったから
- 自分にとって最適な働き方やライフスタイルを模索していたから
それでは、ひとつずつみていきましょう。
職業人として成長できない
私が40代で退職を決断した理由、ひとつ目は
「職業人として、今の職場では成長できないと感じ始めていたから」
です。
私はネット印刷のマーケティング部に所属して、主に新商品の企画や開発、Webサイトやランディングページのディレクション、セールスライティングやWebライティングを行なっていました。
周りのスタッフの協力もあって、おかげさまで年間で数千万円の売り上げを叩き出すヒット商品もいくつか企画・開発し、検索順位1位のページも複数ディレクションするなど、少なからず会社に貢献できたと思っています。
しかし一方で、WebマーケティングやWebディレクション、Webライティングやセールスライティングといった個々のスキルや、数々の商品企画や販促プロモーションの経験が、
「どこに行っても通用するくらいプロフェッショナルか?」
と言われると、そこそこ自信はありましたが、少し物足らない感じもしていました。
というのも、これまでWebライティングやセールスライティング、WebディレクションやWebマーケティング、商品の企画や開発など、多岐にわたる業務に携わっていましたが、それぞれの業務を専門に行っているWebライターやWeb制作会社に比べると、仕事内容が多岐にわたっているため、個々の作業時間は必然的に短く、その点において、プロフェッショナルと呼ぶには少し疑問を感じていたからです。
良く言えば、広い範囲の知識やスキルを持っている「ゼネラリスト」、悪く言えば、どの知識やスキルもプロフェッショナルと呼ぶには少し物足りない「中途半端な状態」と言えるでしょう。
ゼネラリストが決して悪いというわけではないのですが、これまでプロデューサーやチームリーダーを任される中で、「スペシャリスト」と言われるほどのスキルや実績を持っていないことから、「やりにくさ」を感じていたことは否めません。
何かひとつでもスペシャリストの称号を持つ、ゼネラリスト。
欲張りと言われるかもしれませんが、私が目指している職業人としてのあるべき姿は、そこにあったのでしょう。
勝負の世界では「これでよし」と消極的な姿勢になることが一番怖い。
組織や企業でも同じだろうが、常に前進を目ざさないと、そこでストップし、後退が始まってしまう。
出典:羽生善治(2005)『決断力』角川書店.
心と体を休ませてあげたい
私が40代で退職を決断した理由、2つ目は
「ストレスで疲れ切った心と体を、休ませてあげたいと思ったから」
です。
退職を決断する約1年半ほど前から、私は職場の人間関係によるストレスに悩まされていました。
これまでも職場の人間関係にストレスを感じることは何度かあったのですが、自身の考え方や捉え方を変えたり、行動や振る舞いを変えるなど、自分を変化させることで、どうにかこうにかやり過ごしてきました。
ところが今回は、今までのやり方がまったく通用しないばかりか、今まで経験したことがないほどの精神的苦痛を受け、それが1年以上続いていたのです。
ストレスが原因で頭痛や動機、手足の痙攣や消化器官の不調など、身体的な症状も現れるようになり、もともと短かった睡眠時間が、夜中に何度も目が覚めることでさらに短くなって、おまけに休日も職場での嫌な経験が頭をよぎるなど、自分でも
「さすがに、ちょっとこれはまずいな…」
と思うようになっていました。
もちろん、その間も何度か自分なりに色々と改善を試みてはみたのですが、状況が好転する兆しは見えず…まさに「出口のない暗いトンネル」といったところでしょうか。
次第に仕事に対するパフォーマンスやモチベーションは下がり続け、退職するまでの1年くらいは、自分が満足できる結果も出せませんでした…。
加えて、役職者だったこともあり、なおかつ責任感も人一倍強い方なので、自分が受けているストレスが原因で、会社にも迷惑をかけている自分がとても嫌だったことを覚えています。
正直なところ、もし自分に家族がいなければ、もっと早く退職を決意していたかもしれません。
しかし、ある時こう思ったのです。
「このままでは心と体がボロボロになって、大切な家族にも迷惑をかけることになる…」
「会社のことも、今手掛けている仕事も大切だけど、自分にはもっと大事なものがある…」
そのような考えが芽生えてから、退職を決断するまでは早かったように思います。
幸せは「未来」ではなく「今」にあります。
苦しい努力をした結果、素晴らしい幸福な状態(持続的、継続的な幸福)が得られるかというと、そうではないのです。
この「幻想」にとりつかれている限り、ゴールのない階段をあなたはいつまでも昇り続けるだけで、10年たとうが、20年たとうが、幸福になることはないでしょう。
出典:樺沢紫苑(2021)『精神科医が見つけた 3つの幸福』株式会社飛鳥新社.
子供たちとの時間を大切に
私が40代で退職を決断した理由、3つ目は
「幼い子供たちと過ごす貴重な時間を、大切にしたいと思ったから」
です。
「育児セミリタイア」という考え方をご存知でしょうか?
「育児セミリタイア」とは、子供の誕生を機に、一時的にお仕事をリタイアすること。
代表作『ユダヤ人大富豪の教え』で有名な本田健さんは、娘さんの誕生を機に、憧れのジョン・レノンを真似てお仕事を一時的にリタイアされ、幼い子供との貴重な時間を味わいながら、奥様と一緒に子育てをされていたそうです。
そんな本田健さんの著書で「育児セミリタイア」という考え方を知っていた私は、
「子供が生まれたら自分もやってみたいなぁ…」
と常々思っていました。
世の中の多くのお父さんは、「子供が幼い時期」と「お父さんの働き盛り(30代~40代)」が重なるため、子供と過ごす時間が限られてしまいます。
そのため、
「気が付けが小学生になっていた」
「いつの間にか中学生に…」
という方も少なくないと想像します。
子供がいちばん可愛い赤ちゃんから幼児期に、子供との時間がなかなか取れないなんて、悲しいような、寂しいような、歯痒いような…何だかもったいないですよね。
とはいうものの、働かなければお給料はもらえませんし、働けば子供との時間は少なくなる…。
私の場合、退職する前の年に2人目のベイビーが生まれたばかりでした。
上のお兄ちゃんもまだ3歳になっていませんでしたから、お子様がいらっしゃるご家庭はお分かりいただけると思いますが、大人(お母さん)一人で、幼い子供ふたり(しかも男の子)の面倒を見るのは、想像以上に大変です。
そこで、ふと頭に思い浮かんだのが「育児セミリタイア」という考え方でした。
私の場合、仕事をリタイアしているわけではありませんが、働き方を変えることで、以前よりも子供との時間を増やすことができました。
おかげで、幼い子供の成長を堪能しながら、充実した毎日を過ごしています。
「仕事」とは、会社で働くことを指すのではありません。
家庭での仕事、子育て、地域社会への貢献、趣味、あらゆることが「仕事」なのであって、会社など、ほんの一部にすぎない。
会社の仕事だけしか考えないのは、人生の調和を欠いた生き方です。
出典:岸見一郎 古賀史健(2013)『嫌われる勇気ー自己啓発の源流「アドラー」の教え』ダイヤモンド社.
得意なことで役に立ちたい
私が40代で退職を決断した理由、4つ目は
「自分の得意分野を活かして、世の中の役に立ちたいと思ったから」
です。
私の得意なことは、
- わかりやすい文章を書くこと
- 売れる仕組みを作ること
上記に関しては、そこそこ自信があります。
以前に勤めていた商社や、前職のネット印刷においても、得意なことを活かした仕事を行なってきましたが、役職がついて部下ができることで、
- 部下の教育や指導、面談やミーティング
- 人事評価や採用活動、売上管理や目標設定
- 会社の防災活動や安全衛生に関する会議
など、会社から求めれれる仕事の種類がいつの間にかどんどん増えて、自分の得意な仕事に没頭できる時間が減っていました。
とりわけ人を評価することはほんとうに苦手で、人事評価の時期が近づくと憂鬱な気分になって、毎回のように
「年功序列にならないかなぁ…」
「別の人がやってくれないかなぁ…」
と思っていました。
どの仕事も誰かがやらなければならない大切な仕事であることは、頭ではわかっていますし、役職者になると絶対に避けては通れないことも理解しているのですが、どう考えても自分には向いていない…。
そんな中、
「自分の得意な仕事だけに集中できれば、どんなに楽しいことか…」
「自分の得意なことに磨きをかけるために、より多くの時間を使いたい…」
そして、いつしか
「自分の得意なことを極めて、より多くの人の役に立って、社会に貢献したい…」
と思うようになっていったのです。
なんのために生まれて
なにをして生きるのか
こたえられないなんて
そんなのはいやだ
出典:やなせたかし(2012)『やなせたかし明日をひらく言葉』株式会社PHP研究所.
最適な働き方を模索していた
私が40代で退職を決断した理由、5つ目は
「自分にとって最適な働き方やライフスタイルを模索していたから」
です。
「自分が最高のパフォーマンスを出せる働き方とは?」
「自分が心から幸せを感じるライフスタイルとは?」
それでいて、
「自分が最も世の中の役に立てて、社会に貢献するためには?」
30代の頃から、ことあるごとにそんなことを考えながら過ごしてきた私ですが、家族を持つようになって、いつしか
「家族を養うためにお金を稼ぐ」
「将来の安心を得るためにお金を貯める」
という考えが自分の中で幅をきかせ、働き方やライフスタイルのこと、そして、自分の「ありたい姿」のことをすっかり忘れていました。
ところが、会社で大きなストレスを抱えるようになってから、再び「最適な働き方」や「ありたい姿」を考えるようになり、家族に迷惑をかけない形で、自分の「やりたいこと」「なりたい自分」を実現する方法を模索していたのです。
「今のこの状況は、自分にどんなメッセージを伝えようとしているのか?」
そんなことを考えながら日々過ごしていると、面白いことに、これまで見過ごしていたものに目がとまったり、これまで入ってこなかったいろんな情報が自然と入ってくるから不思議です。
そうこうするうちに、気持ちの整理と今後のプランがある程度固まったため、退職を意識しはじめてから1年半後に退職を決断。
ちなみに、奥さんは私がストレスに悩まされていることを知っていたこともあり、会社を退職する意思を伝えた時も反対することなく、あっさりと了承してくれました。(感謝しております)
退職の決断ができないときに考えるべきこと
退職の決断ができないときに考えるべき3つのことをご紹介します。
前項で申し上げたとおり、私は40代(45歳)で退職を決断しました。
この記事を書いている時点で、退職してから約1年半ほど経っていますが、退職を決断したことをまったく後悔していません。
むしろ、
「もう少し早く退職を決断してもよかったかも…」
とさえ思っています。
誤解を恐れず言うならば、退職を決断できない状態というのは、
「今あるものを手放す勇気が持てない状態」
です。
それはつまり、未来よりも過去を重視する姿勢であり、自分の可能性を100%信じることができていないことを意味します。
どんなことがあっても、自分のことを100%信じることができるのは、自分だけです。
退職の決断ができない人に、まずはそのことを伝えたいと思います。
退職を決断したすべての人が、その後の人生を順風満帆に送っているわけではありません。
しかし、退職を決断した人は、例外なく自らの意思で変化を起こし、新たな局面と対峙することで、未知の体験を通じて今まで気がつかなかった考え方や価値観に出会い、新しい自分を発見し、成長し、ひとによっては人間としてひとまわり大きくなったと感じているのではないでしょうか。
上記を踏まえた上で、退職の決断ができない人に3つのことを伝えたいと思います。
退職の決断ができないときに考えるべきこと
- 今の仕事を続けた先に、どんな未来が待っている?
- 自分の得意なことを今よりもっと活かせる場所は?
- 誰かのためではなく「自分の人生」を生きている?
ひとつずつ詳しくみていきましょう。
今の仕事を続けた先に見える景色は?
退職の決断ができないときに考えるべきこと、ひとつ目は
「今の仕事を続けた先に、どんな未来が待っているのか?」
ということです。
「人生100年時代が叫ばれる中、今の仕事をこのまま続けた先に、どんな未来が待っているのか…。」
正確に未来を予測することは誰にもできませんが、今ある情報をかき集めて、冷静になって考えてみると、何となく未来の姿を想像することはできます。
あなたが自分の未来を想像したとき、満足できない…どうも納得できない…そして、
「できることなら未来を書き換えたい」
と本気で思うのであれば、今が退職を決断するときなのかもしれません。
日々の忙しさに追われて、そんなことを考える余裕がなかった人は、まずはいったん立ち止まって、自分の未来について真剣に考えてみることをオススメします。
世の中には努力次第で自分の手の届く範囲がある。
その一方で、どんなに努力しても及ばない、手の届かない範囲がある。
努力することで進める方向というのは、自分の能力に見合った方向なのだ。
出典:為末 大(2013)『諦める力』株式会社プレジデント社.
自分の得意なことを活かせる場所は?
退職の決断ができないときに考えるべきこと、2つ目は
「自分の得意なことを、今よりもっと活かせる場所はあるか?」
ということです。
今の仕事が自分に向いていないと感じている人や、仕事が好きになれなかったり、生活をするためだけに我慢して仕事をしている人は、年を重ねるごとに精神的にも肉体的にも働くことが辛くなり、長く働くことは難しいでしょう。
一方で、得意なことや好きなことを仕事にしている人は、仕事を苦痛に感じることなく、仕事で失敗したり、うまくいかないことがあっても、一晩眠れば「よし、今日も頑張ろう!」と思えます。
そのうような人たちは、65歳を過ぎても現役バリバリで、若い人に引けを取らないくらい仕事に対するモチベーションも高く、心も体も元気な老後を過ごせることでしょう。
人間の寿命が延び続けている今日において、健やかな老後を送るためには、65歳を過ぎても元気に楽しく働ける心と体を維持する必要があります。
そういう意味においては、自分の得意なことを活かせる仕事に就くことが、健康寿命を伸ばす秘訣と言えそうです。
仕事を辞めてリタイアすると、人と会う機会、人と話す機会が激減します。
人との接触頻度、会話量、コミュニケーションの量が減ると、脳への刺激も減ります。
リタイアした人は、記憶力が25%低下し、認知症リスクも大きくアップします。
60歳になった後も働く人は、認知症リスクが毎年3・2%ずつ低下するという研究もあり、「生涯現役」で働くことは、極めて有効な認知症予防となります。
また、引退した人は、働き続ける人よりも、約5歳寿命が短くなります。
引退した人は、仕事をしている同年齢の人と比べて、心血管疾患のリスクが40%、うつ病が40%、認知症が15%、その他糖尿病、がん、脳卒中、関節炎などのリスクもアップし、全ての健康問題のリスクが21%アップ。
死亡率が11%もアップするという調査データもあります。
出典:樺沢紫苑(2021)『精神科医が見つけた 3つの幸福』株式会社飛鳥新社.
自分が主人公の人生を生きているか?
退職の決断ができないときに考えるべきこと、3つ目は
「誰かのためではなく、自分の人生を生きているか?」
ということです。
誰かの言いなりになったり、誰かのためだけに生きる人生は、残念ながら自分の人生を生きているとは言えません。
自分の人生を生きるということは、「自分が人生の主人公になる」ことを意味します。
そして、人生の主人公になるためには、「なりたい自分」に近づくために、勇気を持って自分自身で決断を下し、目の前に起こるすべての出来事をあるがまま受け止め、その原因はすべて自分にあると考えて、今できることだけに目を向けて、前へと進む。
決して簡単ではありませんが、そうすることでしか、人生と言う名の舞台で主役を演じることはできません。
人を感動させたり、楽しませるような物語は、多くの場合、山あり谷あり、ピンチの後にチャンスがあり、失敗もあれば成功もある…そんな波乱万丈のストーリーです。
物語の途中で、もうダメかもしれない…と思ったときに救いの手が差し伸べられたり、何かをきっかけにして自分の中で大きな変化が起きて、今までとは別人のように生まれ変わることもあるでしょう。
それもこれも、物語の主人公でなければ経験することはできません。
人生の主人公になって自分の人生を楽しみ尽くすか、あるいは、人生の脇役となって、人から与えられた役を、あらかじめ決められた台本通りに演じるか?
選ぶのはあなたです。
人から選ばれようとすることは、誰かが設定したランキングからずっと抜け出せないことを意味する。
他者評価を求めすぎることは、権威のあるランキングに振り回されることになる。
自分なりのランキングを持つということは、他者評価自体を客観的に見ることにほかならない。
出典:為末 大(2013)『諦める力』株式会社プレジデント社.
まとめ
今回は、
- 私が40代で退職を決断するに至った5つの理由
- 退職の決断ができないときに考えるべき3つのこと
をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、最後にもう一度、「退職の決断ができないときに考えるべき3つのこと」をおさらいしておきましょう。
退職の決断ができないときに考えるべきこと
- 今の仕事を続けた先に、どんな未来が待っている?
- 自分の得意なことを今よりもっと活かせる場所は?
- 誰かのためではなく「自分の人生」を生きている?
退職してから1年半が過ぎて、いろんな変化が起きています。
人間関係のストレスが解消され、睡眠時間が増えたことによって、体調が目に見えて良くなり、仕事に対するモチベーションも向上し、高い集中力を持続できるようになりました。
もちろん、家族や愛犬と過ごす時間も増えて、今まで以上に幸せを感じる日々が続いています。
人それぞれ状況が異なりますから、40代で退職を決断することは決して簡単なことではありませんが、人生100年時代と言われるこの時代、仮に70歳まで働くとすれば、今40歳ならあと30年働く計算になります。
そう考えると、40代は定年退職するまでの「折り返し地点」を通過したばかりですから、今から新たなキャリアプランを考えても、何ら不思議ではありません。
結果的に成功した人は一体どのようにキャリア戦略を考え、どのようにそれを実行しているのか?
この論点について初めて本格的な研究を行ったスタンフォード大学の教育学・心理学の教授であるジョン・クランボルツは、アメリカのビジネスマン数百人を対象に調査を行い、結果的に成功した人たちのキャリア形成のきっかけは、 80% が「偶然」であるということを明らかにしました。
彼らの 80% がキャリアプランをもっていなかった、というわけではありません。
ただ、当初のキャリアプラン通りにはいかないさまざまな偶然が重なり、結果的には世間から「成功者」とみなされる位置にたどり 着いたということです。
参考文献 山口 周(2020)『ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す』プレジデント社 .
40代にもなれば、
「自分は何ができて、何ができないか」
「自分は何が得意で、何が苦手なのか」
「自分には、どんな環境で働くことが最も適しているか」
など、いろんなことがわかってきます。
40代だからこそ、自分に抗うことなく、自分に正直になって、自分の活かし方を、あらためて考えてみてはいかがでしょうか。
40代はまだまだこれからです。
50代や60代の方も、今が人生で一番若いんですから、一緒に頑張りましょう!
ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました (^.^)
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