「転職を考えるときは、どのようなときか?」
「転職を考えるきっかけには、どのようなものがあるか?」
「一般的に、転職を考えるタイミングが知りたい」
というあなたに、今回は、転職を考えるタイミングを8つご紹介いたします。
人によって働いている会社の規模や仕事内容も違えば、年収や待遇も異なりますし、業種や職種、年齢や性別、社会人経験や勤続年数、家族構成やライフスタイルなど、誰一人として同じ状況はありませんから、転職を考えるタイミングも一人一人違いますし、「これが正解」というものはありません。
しかし、多くの人に共通する「転職を考えるタイミング」は、転職活動を始めるかどうか?を判断する上で、ひとつの指標となります。
これからご紹介する8つのタイミングに当てはまるからといって、すぐに転職活動を始めなければならないわけではありませんが、転職活動を始める「心の準備」はしておいた方がいいでしょう。
転職を考えるタイミング
転職を考えるタイミングは人それぞれですが、大きく分類すると主に8つあります。
転職を考えるタイミング
- 仕事や職場でのストレスが増大したとき
- 仕事に対するやりがいを見失ったとき
- 別の会社でやりたいことを見つけたとき
- 今の職場では成長できないと感じたとき
- 考え方や価値観が大きく変化したとき
- 会社の評価にどうしても納得できないとき
- 社長の考え方について行けなくなったとき
- 会社の将来に大きな不安を感じたとき
上記の他にも、
- お給料が安いから
- 休日が少ないから
- 結婚や出産のため
といった理由で転職を考える方もいらっしゃいますが、お給料や休日については入社する時点で了承済みですから、約束を守らないブラック企業でない限り、お給料や休日が理由で転職する方は意外と少ないと想像します。
結婚や出産については、転職というよりも、育児休暇を取得したり、これを機に退職を選択する人の方が多いのではないでしょうか。
上記「転職を考えるタイミング」が訪れたすべての人が転職するわけではありませんが、8つのタイミングの中でひとつでも当てはまる方は、転職という選択肢を意識し始めた方がいいでしょう。
というのも、いざ「転職しよう!」と思って、今の会社で働きながら転職活動をスタートさせたとしても、まずは求人探しに始まり、必要書類の作成や面接など、次の会社から内定をもらうまでは短くて1ヶ月、一般的には2~3ヶ月、長くなるとそれ以上の期間を要しますから、転職活動のスタートは早いに越したことはありません。
それでは、「転職を考える8つのタイミング」を、ひとつずつみていきましょう。
会社でのストレスが増大
転職を考えるタイミング、ひとつ目は「仕事や職場でのストレスが増大したとき」です。
会社で受けるストレスは、大きく分けて2つあります。
- 上司からの叱責、先輩からの圧力、同僚や部下の態度、取引先やお客様とのトラブルが原因となる「人間関係のストレス」
- 仕事量が多すぎる、仕事の内容が自分に合わない、営業や販売の成績不振が続く、長時間労働や休日出勤の常態化などが原因となる「仕事のストレス」
捉え方や考え方を自分の中で変えることによってストレスを減らす方法や、別のことに意識を向けてストレスを発散、または解消する方法もありますが、会社で受けるストレスを根本的に解決するには、大きな「環境の変化」が必要です。
しかしながら、転勤を伴う人事異動や担当部署の変更、あるいは、お客様や取引先の担当変更はすぐに実施できないことが多いため、自分のタイミングで環境を変えるには転職する他ありません。
仕事のやりがいを見失った
転職を考えるタイミング、2つ目は「仕事に対するやりがいを見失ったとき」です。
目の前の仕事にやりがいが感じられないと、
- 集中力が低下して、大きな失敗やケアレスミスが増える
- 仕事に対する貪欲さがなくなり、現状維持が精一杯
- 会社へ向かう足取りが重くなり、勤務時間が長く感じる
だけでなく、
会社やお客様からの評価が下がり、ひいては給与や賞与にも影響を及ぼしかねません。
対照的に、仕事に「やりがい」を感じるときは、
- 充足感や達成感、満足感や高揚感が得られる
- 仕事人として、人間として成長を感じられる
- 知識や能力を発揮できる他、強みを活かせる
- 評価や報酬を得られたり、人から感謝される
- 仕事を続ける中で、明るい未来が見えてくる
など、心から仕事を楽しむことができる他、仕事のことを気にせずプライベートも楽しむことができるので、日々の生活に好循環が生まれます。
仕事に対する考え方や視点を変えるなど、自助努力によってもう一度やりがいを見つけることもできるかもしれませんが、いろんな方法を試した結果、それでも目の前の仕事にやりがいを感じることができなければ、仕事を変える、つまり転職する方が賢明です。
やりたいことが見つかった
転職を考えるタイミング、3つ目は「別の会社でやりたいことを見つけたとき」です。
別の会社でやりたいことをを見つけてしまったら、今の仕事に集中することが難しくなります。
仕事をしている最中に、
「このままでいいのか…」
「後悔するのではないか…」
「早く決断しなければ…」
と考えることが増えたなら、それは転職を考え始めるサインです。
転職活動を行った結果、希望が叶えばそれに越したことはありませんが、自分が望む仕事に就くのが難しい場合は諦めもつきますし、転職活動を行う過程で気が変わることもあるので、「別の会社でやりたいことを見つけたとき」は、ひとまず今の仕事を続けながら転職活動をスタートすることをおすすめいたします。
今の職場では成長できない
転職を考えるタイミング、4つ目は「今の職場では成長できないと感じたとき」です。
結論から申し上げると、このまま今の会社で働き続けても成長が望めないと感じたなら、できるだけ早く転職するか、あるいは部署の異動を申し出るなど、環境を変えることをおすすめします。
もし、その場(職場)にとどまるのであれば、会社を離れる準備として、自身の成長につながる資格を取得したり、興味があるなら副業や起業を模索した方が賢明です。
人生100年時代と叫ばれる今日において、給料が上がらないことや昇給・昇進が滞ることよりも、人間的な成長や仕事人としての成長がストップすることの方が、リスクが高いと感じるのは私だけでしょうか。
収入や地位は、他人の評価や周りの環境に左右されることもあるので、場合によってはじっくり我慢することも必要ですが、人間的な成長や仕事人としての成長が望めないようであれば、そこ(今の職場)にいる意味はありません。
社員は「この会社にいれば成長できる」と思えば会社を辞めませんが、「この会社にいても成長できない」と思ったら、優秀な社員から辞めていってしまいます。
出典:西尾 太(2017)『働き方が変わる、会社が変わる、人事ポリシー』株式会社方丈社.
考え方や価値観が大きく変化
転職を考えるタイミング、5つ目は「考え方や価値観が大きく変化したとき」です。
考え方や価値観が大きく変わるきっかけは、大別すると3つあります。
- 重い病気や怪我など、健康を大きく損なう状況に追い込まれた時
- 収入や貯蓄の激減、災害などによって、経済的に大打撃を受けた時
- 過度のストレスや鬱(うつ)病など、精神的な病に冒されたとき
上記3つの「きっかけ」は、いずれも「普段の生活ができなくなる」「平和な日常が失われる」といった危機的状況が訪れるという点で共通しています。
その他にも、生活環境が大きく変化した時や、家族が増えた(減った)とき、偉人や賢人の生き方に感銘を受けた時など、心を揺さぶられる出来事が起きた時に、考え方や価値観が大きく変わることがあります。
考え方や価値観が大きく変わると、大半の人は、これまで歩んできた道のりを振り返るとともに、いったん立ち止まって、これからの働き方や生き方をあらためて考え直すことになります。
そして、新たな考え方や価値観に出会ったとき、今の仕事に違和感を感じるようであれば、自然な流れで「転職」という選択肢が浮かび上がるでしょう。
会社の評価に納得できない
転職を考えるタイミング、6つ目は「会社の評価にどうしても納得できないとき」です。
大前提として、
人が人を評価する以上、会社から下された評価に100%納得している社員はほぼいません。
なぜなら、人は自分に対して甘いので、他人が下した評価よりも、自分が下した評価の方が高くなる傾向があるからです。
なので、大なり小なり自分が下された評価に対して不服に感じることはあるけど、「まあ、これなら許容範囲内かな…」という方が大半を占めるのではないでしょうか。
しかし、稀に会社から言い渡された評価に対して、どうしても納得できない時があります。
その場合、「こんな会社ではやってられない!」と感情的になって、すぐに転職活動を始めるのではなく、まずは自分を評価した上司に、なぜこのような評価になったのか?具体的な理由を説明してもらうのです。
その結果、
- 上司の説明が曖昧で、理不尽に感じる
- 説明の内容にどうしても納得できない
- そもそも理由を説明していただけない
という場合は、帰宅後すぐに転職活動をスタートさせましょう。
社長の考え方について行けない
転職を考えるタイミング、7つ目は「社長の考え方について行けなくなったとき」です。
会社を船に例えると、
社長は船長であり、社長の考え方ひとつで、船が進む方向や船員の評価が決まります。
社長が危険な方向に舵を切ろうとしたとき、幹部社員やマネージャークラスの社員であれば、社長の考えに意見することもできますが、そうでない場合は社長の決定が不服であったとしても、従う他ありません。
そのため、
自分の考え方や価値観が社長のそれと180度異なる場合は、早々に今の会社を離れ、別の会社に移った方が仕事に対するモチベーションも上がりますし、高い評価を受けることができます。
転職先の会社を探す際は、募集要項(年収や待遇、仕事内容や事業内容)を見るだけでなく、会社のホームページにアクセスして、社長の考え方(メッセージ)をチェックするとともに、会社の理念や人事ポリシーを確認しておくと良いでしょう。
会社の将来に不安を感じる
転職を考えるタイミング、8つ目は「会社の将来に大きな不安を感じたとき」です。
会社の将来に不安を感じる出来事としては、
- 業績が下がり続けて、歯止めがかからない
- 数人の社員が同じ時期にまとまって辞める
- 幹部社員や役職者が相次いで退職する
- お客様からのクレームや不良品が頻発する
などが挙げられます。
いずれも正当な理由があればいいのですが、
- 時代の流れについていけない
- 今までのやり方に固執する
- 悪い意味で、社長がワンマン
- 会社の利益を優先しすぎる
など、自己中心的な考え方や、時代の変化を受け入れることができないことが原因となっている場合は、悪い流れを断ち切ることができないまま、改善される見込みも薄いでしょう。
そうなると、残念ながら抱いていた不安は高い確率で的中しますから、上記の兆候が表れた場合は、早めに転職活動をスタートさせることをおすすめします。
まとめ
今回は、転職を考えるタイミングを8つご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、もう一度おさらいしておきましょう。
転職を考えるタイミング
- 仕事や職場でのストレスが増大したとき
- 仕事に対するやりがいを見失ったとき
- 別の会社でやりたいことを見つけたとき
- 今の職場では成長できないと感じたとき
- 考え方や価値観が大きく変化したとき
- 会社の評価にどうしても納得できないとき
- 社長の考え方について行けなくなったとき
- 会社の将来に大きな不安を感じたとき
何を隠そう、私も過去に転職を経験したことがあります。
私の場合、転職を考えるタイミングは複数あり、具体的な原因はここでは控えさせていただきますが、今回の記事でご紹介した「8つの転職を考えるタイミング」のうち、実に5つの項目が当てはまります。
この記事を読んでくださっているあなたも、複数の項目に該当する場合は、近いうちに転職する可能性が高い!?かもしれませんね。
それともうひとつ。
転職することにマイナスのイメージを抱く人もいらっしゃいますが、転職すること自体は決して悪いことではありません。
むしろ、転職することで、今まで以上に自分の知識や能力を発揮することができるなら、転職先の会社にとっても、自分にとっても、ひいては、社会にとってもプラスとなります。
転職する前に働いていた会社は、あなたが転職することによって人手が足りなくなるという意味においては、一時的にマイナスに作用するかもしれませんが、あなたが転職したことによって、
「転職したいと思う社員がゼロになるように、もっと魅力的な会社に変えていこう!」
という意識が社長や幹部の方に芽生えたなら、あなたの決断がきっかけとなり、会社の方針や考え方が少しずつ改善されますから、結果としてプラスに作用することになります。(そのような会社は少ないと思いますが…)
なので、転職したいと思ったら躊躇することなく、明るい未来に向けて、転職活動をスタートしていただければと思います。
50代や60代の方も、今が人生で一番若いんですから、一緒に頑張りましょう!
ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました (^.^)
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