「メルマガの本文に設置したリンクのクリック率を上げるには?」
「メルマガからのコンバージョン率を改善したい」
「メルマガを改善するための具体的な分析方法が知りたい」
というあなたに、今回は
- メルマガのクリック率を上げる施策
- メルマガの分析方法 ~5つの指標
について解説いたします。
メルマガのクリック率を根本的に上げるには、読者にとって有益なコンテンツを制作することで、
「もっと詳しく知りたい」
「今すぐ申し込みたい」
「ひとまず登録しよう」
という衝動を起こさせて、「クリックしてリンク先のページを見ずにはいられない状況を作り出すこと」が大前提となります。
今回ご紹介する「メルマガのクリック率を上げる施策」は、私が(前職で)10年にわたってメルマガの企画・運用を行う中で、トライアンドエラーを繰り返しながらたどり着いた施策であり、言わば「クリックの取りこぼしを減らす施策」です。
具体的には、
- クリックしやすくする
- クリックの機会を逃さない
- 必然的にクリックさせる
ことを目的とした、3つの具体策をご紹介してまいります。
メルマガのジャンルや構成にもよりますが、これからご紹介する3つの施策を講じることで、「クリックの取りこぼし」を確実に減らすことができますから、「これは!」と感じた施策はぜひお試しくださいませ。
それでは早速見ていきましょう。
メルマガのクリック率を上げる施策
メルマガのクリック率を上げる3つの施策をご紹介いたします。
メルマガのクリック率を上げる3つの施策
- クリックしやすいように配慮する
- 想定外のクリックに対応しておく
- 特典を与えるのはクリックした後
誤解がないように先に申し上げておきますが、上記の施策はメルマガの開封率を上げる施策ではありません。
メルマガの開封率は、メルマガを受け取ったお客様が、実際にメルマガを開封した割合を指しますが(HTMLメールのみ計測可能)、メルマガのクリック率とは、メルマガの本文内に配置されたリンク(ボタン・テキストリンク・URL)をクリックした割合です。
つまり、メルマガをより多くのお客様にご覧いただくには開封率を上げる施策が必要であり、メルマガを通じてより多くの行動を起こしていただくには、メルマガのクリック率を上げる施策が必要となります。
それではあらためて、
「メルマガのクリック率を上げる3つの施策」をひとつずつ見ていきましょう。
クリックしやすいように配慮する
メルマガのクリック率を上げる施策のひとつ目は、「クリックしやすいように配慮する」です。
配慮とは、「気遣いのこもった取り計らいをする」「相手のことを思いやりをもって気にかける」「よい結果になるように、あれこれと心をくばる」ことを意味します。
つまり、「クリックさせる」のではなく、メルマガを開封してくださった読者に対して思いやりの気持ちを持って、彼や彼女らがクリックしやすいようにあれこれと心をくばるのです。
具体的には、「読者の温度差」「読者の次の行動」「読者の視認性」に配慮します。
温度差に配慮する
メルマガの読者には温度差があります。
例えば、メルマガでセミナーのご案内をした場合、
- 今すぐ申し込みたい人
- もっと内容を詳しく知りたい人
- ほんの少し興味がある人
- 全く興味がない人
など、読者によっていろんな温度差が生じます。
にもかかわらず、「セミナーに参加する」というリンクボタンしかなければ、「今すぐ申し込みたい人」はクリックしていただけるかもしれませんが、「もっと内容を詳しく知りたい人」「ほんの少し興味がある人」はその場で決断することが難しいため、クリックするには至りません。
そんな時、メルマガ読者の温度差に配慮して、「セミナーに参加する」というボタンだけでなく、「セミナーの詳しい情報はこちら」「講師からのメッセージを読む」といったテキストリンクを設置しておけば、後者のテキストリンクをクリックしていただける可能性が高まります。
ご案内する商品やサービス、イベントにもよりますが、メルマガ読者の温度差を考慮した上で、それぞれの温度差に見合うリンク(ボタン・テキストなど)を設置すると、メルマガ全体のクリック率を底上げすることができるかもしれません。
次の行動に配慮する
メルマガの読者の中には、即断即決する方もいれば、決断をあえて先延ばしする人、忘れっぽい人やせっかちな人など、いろんな性格や価値観を持った方がいらっしゃいます。
それを踏まえた上で、
読者が次に起こす行動に配慮しておくと、クリックの取りこぼしが少なくなります。
例えば、複数のコンテンツをメルマガに盛り込んでいる場合は
- メルマガの冒頭で、今回ご案内する内容を簡潔に伝え、リンクも設置する
- メルマガの本文内で、各コンテンツをご案内した直後にリンクを設置する
- メルマガの最後に、今回のメルマガでご紹介した内容と一緒に、リンクも設置する
上記のように「メルマガの冒頭」「メルマガの本文」「メルマガの最後」、3箇所にリンクを設置することで、いろんな性格や価値観を持った方に配慮するのです。
結果、コンテンツの内容を読んで即断即決する人は、コンテンツの直後に設置したリンクをクリックしますし、読み進めるうちに、気になっていた最初のコンテンツを忘れてしまう人には、メルマガの最後に設置したリンクが功を奏します。
さらに、決断をあえて先延ばしする人は、後になって再びメルマガを開く可能性もあるので、メルマガの冒頭にリンクを設置しておくとスムーズにクリックしていただけます。
視認性に配慮する
メルマガの読者は、こちらが思っているほどメルマガをじっくりと読んではくれません。
じっくり読んでくださっている方が大半であったとしても、「見られない」「読まれない」「気づかない」という意識を持ってメルマガを制作すべきでしょう。
そういう意味において、コンテンツの直後に設置する「リンクボタン」は、見つけやすい色や押しやすい大きさにする。
メルマガで商品やサービスをご案内する場合は、大きめの画像を使って、「リンク画像」としてクリックできるようにしておく。
テキストリンクやURLでも大きな問題はありませんが、読者が「クリックしよう」と思った時にリンクが見当たらなければ大きな取りこぼしにつながりますから、視認性に配慮したリンクを用意することをオススメいたします。
想定外のクリックに対応しておく
メルマガのクリック率を上げる施策の2つ目は、「想定外のクリックに対応しておく」です。
「想定外のクリック」とは、メルマガのコンテンツ内容とは関係の無い、ホームページや関連ページのリンクをクリックする行為を指します。
想定外のクリックに対応するための具体策としては、
- ホームページ名やログインページのテキストリンクを、メルマガの最初や最後に設置する
- メルマガで紹介した商品が含まれる「商品カテゴリーのページ」や「人気商品のランキングページ」など、関連ページのリンクを設置する
- メルマガでご案内した内容に関するお問い合わせページのリンクを設置する
などがあります。
お客様は、メルマガをご覧になったことがきっかけで、別の目的を思い出して、ホームページを訪れることもあれば、ログインしてマイページを閲覧することも考えられます。
メルマガで紹介した商品はイマイチだけれど、同じカテゴリーの商品や人気商品を見たいと思うかもしれませんし、紹介されている商品のことで確かめたいことが出てくる可能性もありますから、取りこぼしのないように「想定外のクリック」に備えておきましょう。
特典を与えるのはクリックした後
メルマガのクリック率を上げる施策の3つ目は、「特典を与えるのはクリックした後」です。
メルマガを通じて、
- お買い物に使えるポイントを付与する場合
- キャンペーンにエントリーしていただく場合
- 割引クーポンの専用コードを発行する場合
など、読者に何らかの特典を与える際は、
「〇〇ポイントをGETする」
「キャンペーンにエントリーする」
「割引クーポンを受け取る」
と明記された、リンクボタンをクリックした先の「特設ページ」で行うようにします。
メルマガの本文でポイントや割引クーポンの使い方を説明、あるいは、キャンペーンの詳細をご案内しておいて、クリックしなければ特典を受け取ることができないようにするのです。
特典を受け取る「特設ページ」では、特典の内容をさらに詳しく紹介することもできますし、その他のお得なご案内をすることもできますから、まさに一石二鳥。
今現在、メルマガの中で特典を与えている場合は、クリック率を上げるためにも「特設ページ」を用意してみてはいかがでしょうか。
メルマガの分析方法 ~5つの指標
メルマガの分析方法について解説いたします。
メルマガの結果や効果を分析する際は、5つの指標を確認することになります。
メルマガの分析方法 ~5つの指標
- 開封率
- クリック率
- コンバージョン率
- エラー率
- 解約率
上記5つの指標を確認することで、メルマガの現状を正しく把握し、その数値をもとに具体的な改善策を考えることができます。
それでは、メルマガの分析方法となる「5つの指標」を、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
開封率
メルマガの分析方法、ひとつ目は「開封率」です。
開封率とは、メルマガを受け取ったお客様が、実際にメルマガを開封した割合を指します。
開封率を調べるためには「HTMLメール」でメルマガを作成する必要があり、テキストで作成したメルマガは計測できません。
なお、開封率を上げる方法につきましては、以下の記事をご参照ください。
クリック率
メルマガの分析方法、2つ目は「クリック率」です。
クリック率とは、メルマガの本文中に設置されたリンク(ボタン・テキスト・URL)をクリックした割合です。
クリック率を上げる施策は前項でご紹介した通りですが、上記の施策はテクニック的な要素が多分に含まれているため、クリック率を根本的に上げるには、読者ターゲットにとって有益なコンテンツを制作し、クリックしてリンク先のページを見ずにはいられない状況を作り出すことが求められます。
コンバージョン率
メルマガの分析方法、3つ目は「コンバージョン率」です。
コンバージョン率とは、メルマガ内のリンククをリックして訪れたリンク先のページにて、何らかの行動(商品の購入や会員登録、資料請求やセミナーの申し込みなど)を起こした割合です。
コンバージョン率を上げるには、リンク先のページを改善するだけでなく、メルマガの内容からリンク先のページに至る導線がスムーズに引かれているか?をチェックする必要があります。
リンク先のページでご登録やお申し込み、アンケートやお問い合わせなど、フォームを使ってお客様情報を入力いただく場合は、見た目のわかりやすさはもちろん、入力をサポートする機能など、入力する際のストレスを少しでも軽減することが求められます。
エラー率(未到達率)
メルマガの分析方法、4つ目は「エラー率」です。
エラー率とは、メルマガにご登録いただいたメールアドレスに、何らかの理由でメールが届かなかった割合です。
主な理由としては、
- 受信ボックスのデータ容量がオーバーしている
- メールアドレスを変更、あるいは削除している
などがあります。
なお、迷惑メールと判断された場合(迷惑メールボックスに入っている場合)は、メール自体は届いているため、エラー率にはカウントされません。
解約率(配信停止率)
メルマガの分析方法、5つ目は「解約率」です。
解約率とは、その名の通り、メルマガを解約(解除)した割合を指します。
解約する理由は多々ありますが、共通して言えることは「お客様の期待を超えられなかった」という一言に集約されるのではないでしょうか。
メルマガを通じて、読者にメリットやベネフィットを提供し続けることは簡単ではありませんが、定期的に新しいチャレンジをしながら、読者を飽きさせないように、魅力的なコンテンツを模索し続けることでしか、解約率を下げる方法はありません。
そのためには、自社の都合よりもお客様の関心を優先し、徹底したユーザ目線でメルマガを制作することが求められます。
まとめ
今回は
- メルマガのクリック率を上げる施策
- メルマガの分析方法 ~5つの指標
について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
忘れないように、
最後にもう一度「メルマガのクリック率を上げる施策」をおさらいしておきましょう。
メルマガのクリック率を上げる3つの施策
- クリックしやすいように配慮する
- 想定外のクリックに対応しておく
- 特典を与えるのはクリックした後
前項では、メルマガを正しく分析する際に必要な「5つの指標」をご紹介しました。
メルマガの現状を分析し、改善を重ねていくことはとても大切ですが、実はメルマガを分析することと同じか、それ以上に大切なことがあります。
それは、「メルマガを配信する目的」です。
メルマガを通じて商品やサービスを販売することが目的なのか?
メルマガを配信することで、自社に愛着を持っていただくことが目的なのか?
有益な情報を発信することで、お客様のビジネスに貢献することが目的なのか?
あるいは、それら全てを目的にしているのか…いずれにしても、メルマガを分析する前に、あらためてメルマガを配信する目的を明らかにしておく必要があります。
なぜなら、メルマガの目的によって注視すべき指標が異なるからです。
例えば、販売や成約を目的にしていない場合は、コンバージョン率(成約率)を気にする必要はありませんし、情報発信が目的であれば、クリック率よりも解約率に目を向けるべきでしょう。
明確な目的意識を持ってメルマガを分析すると、改善すべき箇所や、適切な改善方法が自ずと見えてきますから、くどいようですが、メルマガを分析する際は、自社のメルマガの目的を再確認することをお忘れなく。
それともうひとつ。
メルマガを正確かつ迅速に分析する上では、「メール配信サービス」が欠かせません。
メール配信サービスは、指定した日時にメルマガを一斉配信できるだけでなく、配信先メールアドレスの登録・変更・削除が簡単に行える他、開封率やクリック率を測定できるなど、誰でも簡単にメルマガの配信や管理、効果測定を行うことができる便利なサービスです。
加えて、大抵のメール配信サービスはセキュリティ対策も施されており、HTMLメールを作成できる機能や、メルマガの登録フォームを備えたメール配信サービスもあるので、サービスを利用したことがない方はもちろん、現在利用しているサービスに不満を感じていらっしゃる方は、以下の記事をチェックしてみてください。
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ということで、今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。^ – ^
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